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合流協議着手は9月21日、希望と維新のすみ分け「聞いていた」 「前原氏は嘘つき」「即辞任を」…民進党両院総会の全容判明

 
民進党両院議員総会で厳しい批判を浴びた前原誠司代表(左)と岡田克也元代表=27日、東京・永田町の民進党本部(斎藤良雄撮影)
民進党両院議員総会で厳しい批判を浴びた前原誠司代表(左)と岡田克也元代表=27日、東京・永田町の民進党本部(斎藤良雄撮影)

 民進党の前原誠司代表が希望の党との合流失敗を認め、引責辞任を表明した27日の両院議員総会の全容が28日、判明した。前原氏は合流に向けた経緯を説明する中で、小池百合子東京都知事が「希望の党」の党名と代表就任を発表した4日前の9月21日から小池氏側と候補者調整を本格化させていたことを明かした。

 産経新聞が入手した速記録によると、9月30日に正式発表された希望の党と日本維新の会による候補者のすみ分けについても「21日に聞いていた」と説明した。これにより大阪府内の選挙区の民進党公認内定者は、希望の党から出馬する可能性を絶たれたが、前原氏は「あの判断しかなかった」と理解を求めた。

 これに対し、出席者からは「(すみ分けで)候補者の居場所をなくしたことが大問題だ」「即刻辞任いただきたい」との批判が噴出した。

「潔く代表辞すべき」「偽メール事件と同じだ」…民進・前原誠司代表に批判の嵐 荒れる民進党両院議員総会

 27日の民進党両院議員総会の主な発言は次の通り。

 白真勲参院議員「(小池百合子東京都知事が代表の希望の党との合流方針を了承した)9月28日の両院議員総会前、小池氏とはどのような交渉をしてきたのか」

 前原誠司代表「私は共産党などとの『野党共闘』と『小池新党への合流』という2つの選択肢を常に考えていた。小池氏と(候補者調整に入る前段の)話し合いを始めたのは9月17日くらいだ」

 「公認候補の選定交渉で、私は約300の選挙区に民進党からの公認候補200人、希望の党から100人にすべきだと主張した。だが、希望側は半々を要求してきた。交渉の結果、1回目の190人の候補者のうち、110人が民進党出身者となった」

 「希望側は常に強気な交渉態度だった。特に東京や神奈川、千葉、大阪は『民進党候補でなくても勝てる』と迫られた。言い訳になるが、民進党のまま選挙戦に突っ込んでも厳しい結果になると思った」

 小西洋之参院議員「前原氏は重大な党規違反を繰り返している。潔く党代表を辞すべきだ」

 前原氏「すべて安倍政権を倒したいという思いから行ったことだ。他党を利するつもりはなかった」

 杉尾秀哉参院議員「前原氏は『(民進党が分裂したことについて)現時点では全てが想定内だ』と発言した。最初から『リベラル切り』を企んでいたのではないか」

 前原氏「決して『リベラル切り』を意図したものではない。枝野幸男氏の新党結成について、マスコミから『想定内か?』と聞かれ、ダイレクトに答えてしまった。政治家として未熟だった」

 芝博一参院議員「言い訳にしか聞こえない」

 前原氏「事実関係を説明することが今日の責務だ。これまでの経緯を説明したら、言い訳にしか聞こえないかもしれない」

 桜井充参院議員「野党がバラバラになっては駄目だということだが、結局、バラバラになった。なぜ(合流協議を中断し)引き返さなかったのか。今回の判断は(平成18年、前原氏が旧民主党代表辞任に追い込まれた)『偽メール事件』と同じだ」

 前原氏「離党者がボロボロと出る状況で衆院選に突っ込んでいれば、悲惨な結果になっていた。一方、希望の党の支持率は十数%もあった。あの時点では、あの判断しかなかった。(今後は)参議院や、地方組織を残すことが大切だ。お金も、このまま民進党に残す」

 杉尾氏「国民は前原氏を『嘘つき』と思っている。即刻辞任すべきだ」

 神本美恵子参院議員「希望の党に行く人(前原氏)が、なぜ民進党の行く末を決めるのか。即辞任してほしい」

 前原氏「(30日の)全国幹事長会議でのご意見を受け止めたい。地位に恋々とするつもりはない。辞める前提の代表としてではなく、通常の代表として全国から批判を受けたい」