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「犬の吠え声」騒音訴訟で声帯手術命令(2017.10.27)

オレゴン州では数年前に犬の声帯手術を禁止とする法案が提出されたことがあったが、立法にまでは至らなかったそうで、動物愛護系の団体はこの裁判の行方に神経をつかっている模様だ。

2015年には飼い主に対して23万8,000ドルの賠償金が命じられたということだが、それだけでは解決に至らず、闘争は長引いているようである。

そもそも、犬の吠え声はどのくらいの大きさなのか? 環境省動物愛護管理室の資料「危害や迷惑問題等の発生状況」を見ると、以下のようなデータとなっている。


(屋外、測定距離5m)

環境省資料「危害や迷惑問題等の発生状況」を参考に作成。()内は資料に明記されていないため、当てはまると思われるものを表記。調査対象の犬は犬種ごとに1~5頭であり、平均値になっているものもあれば、頭数の少ない犬種は測定事例値となっている。

このデータでは対象となった犬の頭数が少ないため、個体差もあると考えるともう少しばらつきはあるのかもしれないが、概ね、80~90dB前後ということになるのだろう。大型犬のほうが声は大きいと思いきや、この数値からはそうでもないということがわかる。

吠え声の感じ方は、声質が高いか低いでも違ってくるはずだ。また、音の出方としては、自動車のような音は断続的に同じような音が続くのに対して、犬の吠え声は「ワン!」というふうに瞬間的に大きくなることが多いことから、場合によってはそれが余計に吠え声を印象づけてしまうのかもしれない。

その他、真ん中に中庭があって、それを囲むように建っているマンションだとか、環境的に音が反響しやすい状況であると、音に対する感覚もこれまた違ってくるだろう。

それはともかく、愛犬の“吠え”で悩む場合には、しつけの問題とは別に、防音効果のあるカーテンやマット、ラグなどを使用する、愛犬の生活場所を再考する(窓から外を通る人に吠えるのであれば、外が見えないようにする、愛犬の居場所を窓から離すなど)というのも一つの方法だと思う。

一緒に暮らしていれば犬の匂いも気にならないものだが、吠え声にしても同じかもしれない。先のオレゴン州の話のように訴訟沙汰などになったなら悲しいこと。何より犬には悪気がないだけに、切なくなるばかりだ。万が一にもそんなことにならないよう、皆さんも吠え声に対する気配りはお忘れなきように。
参考資料:
(*1)Owners must surgically ‘debatk’ loud dogs, court rules / OREGONLIVE THE OREGONIAN
文/犬塚 凛

構成/ペットゥモロー編集部

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