ライターの榎並紀行です。「やじろべえ」というコンテンツ制作会社の社長もやっています。
社長をやっているので取引先と会食の機会もそこそこあるのだが、こちら側がセッティングする場合、店選びにいつも悩む。味の良さはもちろん、先方の好き嫌いも考慮しメニューは豊富なほうがいいし、雰囲気だって単にオシャレだったり、単にカッコイイだけでなく、くだけた雰囲気になれるほうが望ましい。スカートの女性がいるかもしれないので座敷は避けるべきか? 気の利いたスイーツなどがあると、なお喜ばれそうだ。
……と、懸念すべき事項が多すぎて超めんどくさい。
そこで、「宴会スパ」はいかが?
しかし最近、それらを一気に解決する「宴会の最適解」とでもいうべきお店に出会った。お店というよりサウナなのだが、「スカイスパYOKOHAMA」という横浜のサウナがやっている「宴会スパ」。文字通り、スパ入浴と館内レストランでの宴会がセットになったプランである。
どうだろう、とても楽しそうではないか。真ん中のおじさんの「うひょ~」みたいな表情が印象的だ。
スカイスパYOKOHAMAに行くべき理由としては、
・食事がおいしいサウナとして有名(※詳しくはこちらの記事を参照ください)。
・アルコール、スイーツを含むメニューがかなり豊富。
・お風呂やサウナでひと汗かいた後のビールが最高なのは言うまでもない。
・館内着で飲むというのもいい。リラックスできるうえ、パジャマパーティーのような親密さもある。
・掘りごたつの半個室も用意されているなど、宴会場として抜かりない。
・横浜駅から近い(駅直結で改札から徒歩3分)。
・スパ+宴会で約5,000円と料金がリーズナブル。
・サウナ室から夜景が見える。
・酔い覚ましの男女別リラクゼーションルーム(リクライニングチェア)がある。
・なんなら、そのまま朝まで泊まれる(別途延長料金が必要)。
いくら挙げても足りないのだが、こんなところだろうか。
※編集注
・施設の注意事項を遵守するのはもちろん、お酒の飲みすぎには十分注意してください。
・入浴後は脱水症状を避けるためにも、お酒以外に十分な水分補給をしてください。
・飲酒後に入浴する場合は十分に時間をあけてください。
・飲みすぎたと感じた場合にはその日の入浴は諦めたほうが良いでしょう。体調がすぐれない場合も同様に、入浴は避けましょう。
平日の仕事終わり、「宴会スパ」やってみた
というわけで、今回は弊社「やじろべえ」のスタッフと、弊社のクライアントの一つである某社編集部(※以下、A社)のメンバーとで「宴会スパ」を体験してみた。
宴会スタートは19時に設定。今回は2時間飲み放題5,450円のプランを予約した(料理はコースだが別料金で追加注文も可)。営業時間内であれば、宴会の前後に何時間でもスパ利用ができるという。そこで、仕事が終わった者から各々集まりスパを堪能して、19時にレストランで待ち合わせることにした。
弊社(やじろべえ)の面々は早々に仕事を切り上げ、サウナをいただき、
水風呂もしっかり堪能してコンディションを万全にととのえ、
※くどいようだが、サウナについてもこちらの記事で詳しく紹介している。
満を持して先方が待つ宴会場へ参じたわけだが、A社のみなさん(写真奥)の表情が何だか硬い。よく見ると、私服のままだ。
聞けば、A社は定時前に会社を抜けて酒を飲んだりできないタイプの会社らしく(※だいたいの会社はそうです)、みなさん先ほど到着したばかりだという。館内着に着替える間もなく、もちろん風呂にもサウナにも入らず、レストランへ直行してきたらしい(※賢明な幹事のみなさんは、先方の定時もしっかりチェックしよう!)。
心身ともにゆるゆるに弛緩した我々と、仕事疲れを残したクライアント。このコンディションの差が宴会にどんな影響を及ぼすのだろうか。
キンキンに冷えたビールで乾杯する
ともあれ、若干の緊張感が漂うなか、まずは乾杯。
「宴会スパ」の売りの一つが、飲み放題メニューの豊富さである。ビールだけでも氷点下生ビールと普通の生ビール、さらにゴールド、黒、ハーフから選べる。ハイボールは4種類。カクテルのバリエーションも多く、シャーベット酎ハイなんてのもある。焼酎や日本酒にもこだわりがあるようだ。
こちらは「フリージングハイボール」。ブラックニッカ樽詰めハイボールを使った氷点下ハイボール。
氷点下生ビールの「黒」。飲み放題でこういう気の利いた酒があるとテンション上がるよね。
しかし、スパ後の我々と平時の先方とでは、酒の進み方にも若干の温度差がある。サウナと水風呂でととのった身体には酒が染みすぎてしまうため、早めに酔いが回り、弊社サイドの口ばかりが滑らかになっていく。
宴席ではある程度の失言、放言も大目に見てもらえる。しかし、それは互いが同等のテンションで酔っぱらっているという前提があるからだと思う。明らかにシラフの相手に無礼講のテンションをぶつければ、それはまんま無礼として受け取られてしまうだろう。
いま、そういうことが目の前で起きている。大丈夫か?弊社。
もはや食事目当てで通いたくなるほどご飯がおいしい
しかし、宴が進み、おいしいごはんが進むにつれて、A社サイドのテンションも上がってきた。そう、繰り返すがスカイスパYOKOHAMAは料理がうまいのだ。「サウナ内の食堂施設」の域を超え、食事目当てで通いたくなるレベルなのである。
特に絶品なのが、こちらの特製キムチチゲ。豚肉、長ネギ、豆腐、シイタケ、キムチがどっさり入っていて、7人でもお椀2杯分は行きわたるボリュームだ。
最初の口当たりはまろやか。あとからチゲ味噌の旨味、キムチの酸味がじわじわと追いかけてくる。こんなにも味わい深いキムチチゲを、ぼくは他に知らない。
シメの雑炊は奪い合いになるほどのうまさ。大人なので実際に奪い合ったりはしないが、みんなの目を盗んで2杯目をこっそりよそってしまう程度には倫理観を狂わせる。
辛いものが苦手というA社の面々も夢中でかきこんでしまう。
シメは濃厚コーヒーゼリー。添えられた生クリームも上品な甘さでおいしかった。
序盤はハラハラしたが、豊富なお酒とハイレベルな料理にも助けられ、徐々に和やかな雰囲気に。最終的には 各々のインターネットにおける炎上経験などをカミングアウトし合うほどの、かなりくだけた関係性を築くことができた。なお、7人中3人が炎上経験アリだった。
楽しいお酒の後は、スパでハダカのお付き合い
宴会後は、十分に酔いを醒ましてから再びスパへ。飲み交わしたあとのハダカの付き合い。こんなの、仲良くならないはずがない。
ちなみに、今回のプランは5,450円だったが、通常のスパ料金が2,370円(平日5時間まで)なので、「宴会」のみの料金は実質1人3,080円である。
2時間飲み放題と7品のコース料理(茶豆、シーザーサラダ、フライドポテト&魚のフライ、ピザ、チゲ鍋、〆の雑炊、デザート)という内容(しかもどれもハイレベル)を考えると、なかなかリーズナブルだ。
普通の飲み会と違ってイベント感があり、インパクトも十分。会社の忘年会などにもオススメだし、実際に流行るんじゃないだろうか。上司や同僚、取引先、方々に気を回した結果、いつも無難な店選びをしてしまうという幹事さんにも、ぜひオススメしたいプランである。
紹介したお店
店名:スカイスパYOKOHAMA
住所:神奈川県横浜市西区高島2-19-12 スカイビル14F
TEL:045-461-1126
営業時間:10時30分~翌朝9時(レストランは6時~8時30分、11時30分~翌3時30分)
プロフィール
榎並紀行(やじろべえ)
1980年生まれ埼玉育ち。東京の「やじろべえ」という会社で編集者、ライターをしています。ニューヨーク出身という冗談みたいな経歴の持ち主ですが、英語は全く話せません。
> ツイッター: Twitter (@noriyukienami)
>ホームページ:やじろべえ