カタルーニャ州 解任された州首相が民主的抵抗呼びかけ

カタルーニャ州 解任された州首相が民主的抵抗呼びかけ
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スペイン北東部カタルーニャ州の州議会による一方的な独立宣言を主導したとしてスペイン政府から州首相の職務を解任されたプチデモン氏は「勝ち取った独立を守るため民主的に抵抗していこう」と呼びかけました。これに対してスペイン政府は、あくまで直接統治を進める構えで、事態は予断を許さない緊迫した状況が続きそうです。
カタルーニャ州の議会で27日、スペインからの一方的な独立宣言が可決されたことを受けて、スペイン政府は、憲法に基づいて自治州の権限を停止してプチデモン州首相をはじめ州の政府や警察の幹部を解任し、州議会を解散して12月に選挙を行うことなどを決めました。

スペイン政府は、プチデモン氏の職務を地方行政担当の副首相に代行させる方針ですが、プチデモン氏は28日、地元のジローナでテレビ演説し「州首相を解任できるのは州議会だけだ」と述べて、政府の決定には従わない姿勢を鮮明にしました。

そしてカタルーニャ州の人たちに向けて「民主的で平和的な姿勢で、抑圧や脅迫から身を守り、勝ち取った独立を守るため、民主的に抵抗していこう」と呼びかけました。

これに対してスペイン政府は、すでに職を解かれた人物の発言には反応しない立場を示したと伝えられ、州警察のトップを交代させるなどあくまで直接統治を進める構えで双方の溝が埋まることはなく、事態は予断を許さない緊迫した状況が続きそうです。

地元ジローナ市 プチデモン氏を歓迎

スペイン政府からカタルーニャ州の州首相を解任されたプチデモン氏が、州都バルセロナから北東に80キロ余り離れた地元ジローナ市に28日、凱旋(がいせん)し、市民から熱烈な歓迎を受けました。

プチデモン氏が町の中心部に姿を現すと、集まった大勢の市民から「あなたは1人ではない」などと声援や拍手が送られていました。

州議会が独立宣言を議決したあと、スペイン政府から職を解かれたプチデモン氏に地元の多くの市民の支持が集まっている様子が伺えます。

プチデモン氏の凱旋を見に来たという男性は「プチデモン氏本人は州首相を解任されたとは考えていないので、これからも活動を続けると思う。彼を今までどおり支持します」と話していました。

また別の男性は「故郷に戻ってくるのは普通のことです。市民は今までどおり抗議を続け、中央政府の言うことに従うつもりはありません。市民はプチデモン氏とともにある」と話していました。

ジローナ市は市役所の屋上に掲げていたスペイン国旗を独立宣言の議決のあと取り外す対応をとっていて、市を挙げて独立を支持するとともに、中央政府による州の自治権の停止措置に対抗する姿勢を示しています。

支持団体はPR動画で国際社会に訴え

スペイン北東部のカタルーニャ州の州議会による一方的な独立宣言を受けて州都バルセロナに拠点を置く独立を支持する団体は28日、インターネット上に独立宣言をPRする動画を投稿して、みずからの主張を国際社会に訴えました。

インターネットの動画投稿サイトに投稿された3分30秒余りの動画では女性が「ヨーロッパの歴史は再び塗り替えられました。カタルーニャという新しい国が誕生したのです」と英語で語りかけています。

そのうえでこれまでカタルーニャ州は自治権の拡大や福祉や人権などさまざまな分野の法改正などをスペインの中央政府によって繰り返し否定されてきたと主張しています。

さらに今月1日に行われた住民投票での警察と住民の衝突でけが人が出たことを中央政府は否定していると非難し「残された唯一の道を選んだ」と述べて独立宣言はやむをえなかったと強調しました。

そして「うそと抑圧に立ち向かってください」と呼びかけて動画は終わっています。

州議会による一方的な独立宣言は国際社会の支持を得られておらず独立を支持する団体としては動画を通じてみずからの立場を広く訴える狙いがあると見られます。

カタルーニャ州 解任された州首相が民主的抵抗呼びかけ

スペイン北東部カタルーニャ州の州議会による一方的な独立宣言を主導したとしてスペイン政府から州首相の職務を解任されたプチデモン氏は「勝ち取った独立を守るため民主的に抵抗していこう」と呼びかけました。これに対してスペイン政府は、あくまで直接統治を進める構えで、事態は予断を許さない緊迫した状況が続きそうです。

カタルーニャ州の議会で27日、スペインからの一方的な独立宣言が可決されたことを受けて、スペイン政府は、憲法に基づいて自治州の権限を停止してプチデモン州首相をはじめ州の政府や警察の幹部を解任し、州議会を解散して12月に選挙を行うことなどを決めました。

スペイン政府は、プチデモン氏の職務を地方行政担当の副首相に代行させる方針ですが、プチデモン氏は28日、地元のジローナでテレビ演説し「州首相を解任できるのは州議会だけだ」と述べて、政府の決定には従わない姿勢を鮮明にしました。

そしてカタルーニャ州の人たちに向けて「民主的で平和的な姿勢で、抑圧や脅迫から身を守り、勝ち取った独立を守るため、民主的に抵抗していこう」と呼びかけました。

これに対してスペイン政府は、すでに職を解かれた人物の発言には反応しない立場を示したと伝えられ、州警察のトップを交代させるなどあくまで直接統治を進める構えで双方の溝が埋まることはなく、事態は予断を許さない緊迫した状況が続きそうです。

地元ジローナ市 プチデモン氏を歓迎

スペイン政府からカタルーニャ州の州首相を解任されたプチデモン氏が、州都バルセロナから北東に80キロ余り離れた地元ジローナ市に28日、凱旋(がいせん)し、市民から熱烈な歓迎を受けました。

プチデモン氏が町の中心部に姿を現すと、集まった大勢の市民から「あなたは1人ではない」などと声援や拍手が送られていました。

州議会が独立宣言を議決したあと、スペイン政府から職を解かれたプチデモン氏に地元の多くの市民の支持が集まっている様子が伺えます。

プチデモン氏の凱旋を見に来たという男性は「プチデモン氏本人は州首相を解任されたとは考えていないので、これからも活動を続けると思う。彼を今までどおり支持します」と話していました。

また別の男性は「故郷に戻ってくるのは普通のことです。市民は今までどおり抗議を続け、中央政府の言うことに従うつもりはありません。市民はプチデモン氏とともにある」と話していました。

ジローナ市は市役所の屋上に掲げていたスペイン国旗を独立宣言の議決のあと取り外す対応をとっていて、市を挙げて独立を支持するとともに、中央政府による州の自治権の停止措置に対抗する姿勢を示しています。

支持団体はPR動画で国際社会に訴え

スペイン北東部のカタルーニャ州の州議会による一方的な独立宣言を受けて州都バルセロナに拠点を置く独立を支持する団体は28日、インターネット上に独立宣言をPRする動画を投稿して、みずからの主張を国際社会に訴えました。

インターネットの動画投稿サイトに投稿された3分30秒余りの動画では女性が「ヨーロッパの歴史は再び塗り替えられました。カタルーニャという新しい国が誕生したのです」と英語で語りかけています。

そのうえでこれまでカタルーニャ州は自治権の拡大や福祉や人権などさまざまな分野の法改正などをスペインの中央政府によって繰り返し否定されてきたと主張しています。

さらに今月1日に行われた住民投票での警察と住民の衝突でけが人が出たことを中央政府は否定していると非難し「残された唯一の道を選んだ」と述べて独立宣言はやむをえなかったと強調しました。

そして「うそと抑圧に立ち向かってください」と呼びかけて動画は終わっています。

州議会による一方的な独立宣言は国際社会の支持を得られておらず独立を支持する団体としては動画を通じてみずからの立場を広く訴える狙いがあると見られます。