こんばんは、にこりっち9です。
日本公開初日の今日、ブレードランナー2049を観てきました!
前回の記事でも書きましたが、私はブレードランナーの大ファンなのでかなり1作目に対する思い入れが強いです。
そんなわけでわざわざ日本公開初日に有休を取って、梅田のTOHOシネマズで朝一10:00の回で観てきましたよ。
3D音響のDOLBY ATMOSシアターで観たので、通常料金より200円高かったです。
ブレードランナーと言えば一作目の公開は1982年ということで、35年前の作品なんですね。
当時リアルタイムで観ていた人達は少なくとも40代後半以上ってすごいですよね。
こんなに1作目と2作目の間が空いている作品も珍しいんじゃないでしょうか?
初日の朝一から来場していたのやはり当時のコアなファンが多いのかかなり年配の方が多かった印象です。
あらすじ
2022年にアメリカ西海岸で大規模な停電が起きたのをきっかけに世界は食物供給が混乱するなど危機的状況を迎える。2025年、科学者ウォレス(ジャレッド・レトー)が遺伝子組み換え食品を開発し、人類の危機を救う。そして、元捜査官デッカード(ハリソン・フォード)が突然行方をくらませて以来30年の月日が流れた2049年には、レプリカント(人造人間)の寿命に制限がなくなっていた。
シネマトゥデイ (外部リンク)
簡単に説明するとブレードランナーの世界には人間に反抗的なレプリカント(人造人間)を始末する職業ブレードランナーが存在します。
今作の主人公は自身もレプリカントでありながら、ブレードランナーの職業に就いています。
そんな主人公がブレードランナーの任務をこなす中で自分の出生について疑問を持ち始め、同じく過去にブレードランナーだったデッカード(ハリソン・フォード)を探し当て、自分の出生の秘密を解き明かすというストーリーです。
前作と異なるのは人間vsレプリカントという単純な対立構図になっていないことです。
本作では科学者ウォレス一派vsレプリカント解放軍vs警察という3つの対立構図があるためストーリー展開が少々複雑になっています。
さらに今作の主人公はレプリカントでありながらブレードランナーとして人間の組織する警察に属していたため、また話が複雑になってくるのです。
評価と感想
私は前作からのファンなので最高に面白かったです!
しかし世間の反応を見るとだいぶ賛否両論になっているようですね。
前作ファンなら最高に楽しめる内容
少なくとも前作ファンであれば最高に楽しめると思います!
私の場合、1作目に対する思い入れが強すぎる分続編のハードルが上がって楽しめないことを懸念していましたが、そんな心配をする必要は一切ありませんでした。
前作からはデッカード、レイチェル、ガフが登場するうえ、敵役のプリスによく似たキャラも登場します。
前作を匂わす演出やおなじみの世界観が味わえるのは続編ならではの楽しみですね。
前作を知らないとチンプンカンプンになる
でも、世間的に賛否両論になる理由もわかります。
とうのも今作から入る人にとっては敷居が高すぎるんですよね。
1作目の設定や登場人物を知っていないといまいちピンとこない内容や説明のない専門用語が多すぎるので、今作を初めて観る人は確実に意味がわからんってなると思います。
もともと1作目ですら説明が少ないと言われたSFオタク向けの映画です。
謎の世界観と説明の少ないストーリーからファンの間で議論を巻き起こし、じわじわと有名になったのです。
日本でもエヴァンゲリオンが同じような手法で人気を博しましたね。
これでも前作に比べるとだいぶ説明が多くて理解しやすいよう作っている努力は感じるんですけど、1作目からの引継ぎ設定が多すぎるというのが辛いですね。
しかも35年前の作品ともなれば、新規ファンを取り込むのは難しいでしょう。
ブレードランナーシリーズは世界観がすべてと言ってもいいぐらいの作品なので今作を観て細かいことはわからなくても世界観に惹き込まれたら、前作を観てみればいいと思います。
以下、ネタバレを含みます。
ブレードランナー2049のみどころ
三つ巴の対立構図
今作では科学者ウォレス一派とレプリカント解放軍と警察という3つの組織がそれぞれの目的をもって主人公Kを利用しようとします。
まずはそれぞれの組織の目的を整理していきましょう。
科学者ウォレス一派
科学者ウォレス一派の目的はタイレル社が開発したレプリカントに備わっていた生殖機能の秘密を手に入れることです。
そのためにはレイチェルの娘の居場所を知る必要があったため、デッカードを捕まえて拷問にかけようとしていました。
レプリカント解放軍
ウォレスにレプリカントの生殖能力の秘密がばれると、ウォレスに逆らうことができないネクサス9が増殖して一気に支配されてしまいます。
いかなる手段を使ってもレプリカントの生殖能力の秘密が知られてはならないため、デッカードを殺害しようと企んでいました。
警察
人間の組織する警察にとってはレプリカントに生殖能力があることが知れ渡れば、レプリカントが増殖して人間の手に負えなくなります。
そうなる前に生殖能力があるという事実を潰す必要があり、レイチェルの娘を抹殺しようとしていた。
ホログラムが発達した世界
ブレードランナーの見どころと言えば、やっぱり斬新な近未来の世界観です。
前作ではビルの壁面がどでかい液晶広告になっていて、「強力わかもと」の文字とともに映る芸者のインパクトはすごかったですよね。
今作で目を惹く演出はホログラムです。
巨大なホログラム広告は視覚的にもインパクトがあったし、そのホログラムが街を歩く主人公Kに語り掛けてくるという演出はかなり未来感がありました。
しかもこのホログラム広告の女性はホログラム彼女のような商品として売り出されていて、主人公も購入してどっぷりハマっています。
ホログラム彼女のジョイを好きになりすぎて、家だけでなく外出先でも一緒にいられるようにモバイル機器まで買ってしまうほどにハマっているんです。
下の画像で助手席にいるのがホログラム彼女のジョイです。
ホログラム彼女との愛の形
主人公Kとホログラム彼女ジョイは本気で愛し合っている様子が描かれています。
しかし、ホログラムゆえにお互いに触れることはできないのが辛いところ。
主人公宅にスパイの娼婦が潜りこんで一夜を共にするシーンでは娼婦にジョイを同期することで疑似的にジョイを抱くというもの悲しさが感じるいい演出だったと思います。
今作では愛の形というのも大きなテーマだったと思います。
前作のレプリカントと人間?の愛に引き続き、レプリカントとAIの愛の形を表現しています。
ブレードランナーシリーズでは「人間が人間たらしめるものとは何か?」というテーマがあるのですが、人間らしさというのは心があるかどうかと位置付けているんですよ。
たとえレプリカント(主人公)とAI(ホログラム彼女)の恋愛が人間の真似事で中身のないもののように見えても、そこに心が宿っているのであれば真実の愛なのではないでしょうか。
様々な愛の形
主人公Kとジョイだけではなくて他の登場人物も様々な愛の形を表現しているんですよね。
科学者ウォレスはレイチェルそっくりのレプリカントをつくり、デッカードにレプリカント製作への協力を持ち掛けますが、デッカードは「レイチェルの瞳は緑色だった」と言って一蹴します。
上の画像を見ればわかるとおりレイチェルはもともと緑の瞳ではないんですよね。
つまりこのセリフの真意は自分の愛したレイチェルは一人だけであって、偽物には興味がないって意味なんですね。
また、デッカードは自分の娘に会わない理由として下記のように語っています。
「誰かに愛するにはときには他人にならないといけないんだ」
追われる身のデッカードが娘と一緒にいれば当然娘も危険にさらされるため、デッカードはあえて娘に会おうとはしませんでした。
愛するレイチェルを失い、娘とも会えない状況でもなお娘の身を案じて会おうとしなかったデッカードの心情は計り知れないですね。
終始ウォレスの命令に対して忠実に動き、邪魔者を排除してきたレプリカントのラヴ。
彼女はウォレスの最上の天使であることを誇りに死んでいきます。
彼女の忠誠もまたウォレスへの愛があったのではないかと思います。
特に生殖機能を持たないラヴにとってはウォレスの期待に答えるために必死に任務を遂行していたのだと思います。
主人公Kの人間的な成長
前作から引き続きのテーマとしてレプリカントが人間性を獲得するまでの成長を描いています。
主人公Kは物語の序盤の方では警察の上司の命令に素直に従い、人間の脅威になるレプリカントを排除することに何の疑問も抱いていませんでした。
レプリカントの特徴である共感性や感受性が欠如していて、人間の命令には絶対に逆らわないというネクサス9としては正しい姿です。
しかし物語が進むにつれ主人公Kは徐々に人間性を獲得していき、ブレードランナーのトラウマテストに不合格になります。
物語終盤ではレプリカント解放運動のリーダーにデッカードを殺すように言われたにも関わらず、命令を完全に無視して自分の意志でデッカードを救出して娘に会わせようとします。
最後に人間性を獲得して死にゆく姿は、1作目のロイ・バッティの死に際を思い出しますね。
ロイ・バッティもまた自分の死の間際に生の愛おしさを感じ敵であるはずのデッカードの命を救い絶命します。
デッカードはまたしてもレプリカントに命を救われることになるんですね。
それにしても人間性を獲得することで人間の命令に逆らうことがあるという意味ではウォレスの作成したネクサス9は欠陥品だったということですね。
ブレードランナー2049の残念だったところ
正直、上映時間164分は長すぎるよね。
どれだけ面白くてもこの長さは途中で集中が切れるんじゃないかと思います。
私は最後までトイレの心配なく見続けられるか不安で、序盤は飲み物をセーブしながら観ていました。
やっぱり前作に比べて説明も多いし、3つの勢力があるせいで登場人物も多いから仕方ないところもあると思いますが、もう少しコンパクトにまとめて欲しかったですね。
あとはラストバトルが地味だった。
ウォレスの部下であるラヴはアクションも派手な格闘系レプリカントだったのに最後のバトルは水攻めで終了というのはあまりにかわいそうだと思いました。
まとめ
レビューでは厳しい評価もあるけど、前作がレジェンドすぎて超えるのは無理だよね。
しかも35年ぶりの新作だからね。
むしろ前作のDNAをここまで受け継いだだけでも十分すごいと思いますよ。
今作のラストも次につなげられそうな謎を解明しきってないかんじで終わりましたが、まだ続きを作る気があるんでしょうかね?
また続編作って欲しいなぁ。