まいど憶良(おくら)です。
お好み焼き、牡蠣など、広島の名物グルメを楽しむならこんな場所が楽しいよ、という話を聞き、広島駅に降り立ちました。
広島駅からすぐ近く、フルフォーカスビルの6階、広島お好み物語・駅前ひろばがその場所です。
このフロアは全てがお好み焼き屋さんで埋まっているという事で、観光スポットとしても有名です。
広島県は「おしい県」なのか!?
おしい!広島県のポスター。
広島はアピールが下手で、いいものがたくさんあるのに伝わっていない。
「おしい!県」なんだとか。
このキャンペーンを通じて「惜しい県から、美味しい県」に変わるんだ!という事のようです。
このフロアでは、美味しい県を体感して帰る事が出来るでしょうか?
言われるとおりにフロアを一周して、この日一番賑わっていたお店が
こちら、お玉のキャベツさんです。
ちょっと強面の大将が焼くお好み焼きは、広島のソウルフードです。
30年以上愛され続けた広島のお好み焼き
元々は広島経済大学の近くで、大将のお嫁さんのお母さんが焼いていたお好み焼き。
その味を受け継いで焼く大将のお好み焼きは、地元民に愛され続けた味。そして今は広島の玄関口で、広島を訪れる観光客を食でもてなすお店です。
ベタですが、やっぱり食べたいのが牡蠣のお好み焼き。
広島のお好み焼きは、鉄板の上に薄く広げた生地、その上に大量のキャベツを乗せるところから始まります。
もやし、天かす、豚を乗せてじっくり焼いていきます。
隣では麺が焼かれています。
そして、そこに牡蠣登場。
なので、メニューの名前もTHE☆みやじま。
広島の牡蠣は、日本の養殖牡蠣生産量の約60%を占めていると言われています。
さらに牡蠣の生産が盛んな瀬戸内にあっても、特に宮島あたりは牡蠣の栄養となる植物性プランクトンが豊富で、窒素、リン、その他の微量栄養素、ケイ藻など、牡蠣にとって良い環境が整っているのだそうです。
広島のお好み焼きと、関西のお好み焼きは、しばしば比べられたり、どちら派か、どちらが美味しいか、などが論じられたりしますが、広島の人はもう全然違うんだ、とおっしゃる方が多いです。作り方も全然違いますしね。
さて、牡蠣は本当に丁寧に、じっくりと熱が加えられていきます。
その間に生地、野菜部分と、麺が合体します。
玉子が割られ、ここからお好み焼きもクライマックスへ。
玉子がコテで広げられて、
先ほど合体した生地、野菜、麺と合流します。
焼き方は、ギュッとヘラで圧縮し、水分を飛ばしては空気を入れているように見えますが、大将に聞きますと、
関西のお好み焼きは焼いて調理する焼き物、広島のお好み焼きは重ねて焼いていくものの、調理法としては蒸し焼きの状態になっているとの事。
なるほど、熱の使い方、調理法が違うんですね。
基本のソースは甘いおたふくソースを使用。
ここにオリジナルのスパイスが加わって、昔から地元で愛され続けたお玉のキャベツの味になります。
スパイスは、大体どこのお好み屋さんでも独自に作ったものを使っている様で、この味の違いを楽しめるくらいになると、広島通と言えるのかも知れません。
次に胡麻が振りかけられます。
そういえば広島のお好み焼き屋さんには胡麻が常備されていて好きなだけ振りかけられるようになっている店をよく見ますが、大阪ではあまり見かけない気がします。
普段見過ごしがちな特徴なのかも。
生で食べても甘い、宝島ネギを使用
青のりがかかり、
ネギを乗せます。
ネギはたっぷり。
倉橋島の名産品、宝島ネギがどさっと乗って来ます。
大将 : 生で食べても美味しいネギじゃけぇ。
憶良 : まさかそんなことが・・・。ホンマや!
冗談ではなく、本当に生で食べても優しい甘味を感じる美味しいネギです。
是非、ちょっと箸でつまんで食べてみてください。
本当に、美味しいんです。
さて、牡蠣は後乗せタイプ。
トッピングが決まって、まぁ、なんて美味しそうなんでしょう。
この、コテをお好みにザクッとさして、
すくいあげる瞬間が、たまらなく好きです。
牡蠣が後乗せされているために、ソースの匂いだけでなくて、牡蠣の良い香りがほわっと鼻をくすぐります。
見てください、このプリっプリの牡蠣。
コイツは旨いっ!
あぁ~。やっぱり、旨いわぁ。
たまらずビールを注文しました。
ここお玉のキャベツは数少ない、サントリー認定の超達人店。
日頃のサーバーの手入れはもちろんの事、
究極のクリーミーな泡。
シルクのように美しい泡表面。
ビールと泡の最適バランス。
クリーンなグラス。
プレミアムモルツを究極な状態で提供する店として認められたものだけがこの看板を掲げる事を許されているのだとか。
・・・。
でも、この看板、貰ったまま一度もかけられてなかったようですが・・・。
綺麗なグラスは基本中の基本。
大きな泡は捨ててしまいます。
再度泡を入れて、出来上がり。
カンパーイ!
牡蠣入りのお好み焼きと言えば、岡山県は日生のカキオコが有名ですが、岡山のカキオコは関西タイプの具と生地を混ぜて焼くスタイル。
お好み焼きの中に牡蠣が入っているので、広島とはまた味わいも違っています。
何の気なく食べていると気が付かない事かもしれませんが、違いを意識して食べるとより楽しめそうですね。
三大酒どころの日本酒飲み比べもできます
以前京都のレポートでも紹介させて頂きました、日本の三大酒どころ。
全国的にはこの西条の知名度が今一つ、ということで、西条では色々なイベントを開催してもっと全国にアピールをしていっているようです。
西条のお酒3種とおつまみ1品で1200円。
もう一品、お酒のツマミにズリを頂きました。
隠し包丁の仕事がしてあり、しっかりと火が通った上に食感も良い!
これも広島名産のレモンをかけて頂きます。
レモンは全国シェアの6割近くを生産します。
中でもこの店で使っているレモンは100%瀬戸田産。
瀬戸田ではエコレモンが有名で、環境ホルモンに疑いのある農薬は一切使わず、防カビ剤、ワックス不使用のため、皮まで安心して食べられる、広島県民自慢のレモン。
とくに取材に来たこの季節の物はグリーンレモンと言って、爽やかな香りと味わいが楽しめます。
ここで使ったレモンが美味しかったので、次の日果物屋さんに売ってたレモンを買って帰りました。
安くて、美味しいです!
お好み焼きだけでも、メチャ美味しそうなメニューが目白押し。
他に気になったメニューを紹介します。
手際よく焼かれていくお好み焼きに、
めちゃウマのネギが乗ります。
こちらはチーズが乗りました。
うわっ、メッチャ旨そうではないですか。
トップの明太子の赤と、目玉焼きの黄色、白も映える究極盛り、これもおいしそう!
お好み焼きはまだまだ種類はたくさんあります。
あぁ、大食いだったらあれこれ食べれるのに・・・。
惜しいっ!
「広島のうまいものを食べたきゃ、ここにきんさい!」
憶良 : 美味しかったです。
お好みもそうですが、お酒も美味しいですね。
加茂金秀が特に美味しかったです。
大将 : 広島と言えば、牡蠣、お好み焼きは知名度があるけれど、もっと隠れた美味しい物が本当にたくさんあるんよ。
例えば、やおぎもは、牛の肺。子供には食べささん、大人の食べ物。
せんじがらは、ガツなど、豚のホルモンを素揚げした物で広島のB級グルメ。
がんす、ウニホーレン。
飲んだ後のシメのお好みも美味しいんよ。
憶良 : えっ!? 飲んだ後のシメに?
大将 : お好み焼きは結構ヘルシーでお腹に溜まらんからシメで食べていく人もおるんよ。
憶良 : なるほど、聞かないと思いもよらないですね。
ふと横を見ると店員さんもお好み焼きを食べていました。
憶良 : 賄いはいつもお好み焼きなんですか。
店員さん : そうですね。
憶良 : 毎日でも飽きないんですか。
店員さん : ふふっ、飽きないです。
ヘルシーですし、お腹にもたれないから、その後も鉄板に向き合えます。
確かに、重くてお腹に溜まる物を食べた後、鉄板の熱はきついですものね。
なるほど、説得力があります。
憶良 : では最後に大将から、メッセージをお願いします。
大将 : 広島に来て、まず広島の旨いもんを食べたきゃ、ここへきんさい。
憶良 : 王道グルメからB級グルメまで、お任せですね。
広島の美味しい物の話から始まって、広島に関するいろいろな話を聞くことが出来て、この後の旅行の参考にさせて頂きました。
最初、ちょっと怖いのかもと思ってしまった大将ですが、話してみると優しい、そしてお好みが焼きあがる時にも、ふっと優しい目をお好み焼きに向けるところが印象的な方でした。
はいいらっしゃいっ、ウマイの焼いてあげるけぇね。
迷ったら戻ってきてくださいねぇ。
お客さんに声をかける大将の言葉を背に、更けていく広島の街に帰っていきました。
広島の美味しい物を食べ、まだまだ沢山の美味しい物の話が聞けました。
ここに来てよかった。
お玉のキャベツさんで聞いた美味しい物を食べに、この後の旅も楽しくておいしい物になりそうです。
あぁ。美味しかった。
ごちそうさまでした。
紹介したお店
広島の忘年会おすすめ店
プロフィール
憶良(おくら) : 元ゲームプランナー、元ゲームプロデューサー。
ゲーム企画講師や駄菓子屋店長などを経て現在に至る。
休日は高速道路を使わずに名古屋から鳥取あたりの温泉に行って浸かり、道中や行先の地元スーパーで珍しい食材を買い込むと例え深夜に帰ったとしても料理する。
その際食べ歩きにも積極的と、食に対してはかなり貪欲。
「美味しいものを食べている時、美味しいものについて話している時に悪いことを考える人はいない。」という持論を持っている。
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