私の趣味である将棋ですが、先日ついに将棋ウォーズ初段に昇段致しました。
バンザーイ!!!\(^o^)/
2015年の1月に30歳で将棋を始め、2年10ヶ月ほどで初段になることができました。
早い人は数ヶ月で初段になったりするようですが、ルールだけ知っていて戦法も何も知らない30歳のおっさんであっても、3年弱かければ初段になれることがわかりました。
ルールを知っていると言っても、打ち歩詰め(王様を詰ませるのに歩を打つのはダメ)とか、成り駒に関するルール(相手陣に打った「角」を自陣に引いても「馬」になれることとか)とか知らない状態でしたので、ほぼほぼ初心者って状態から始めたってことになります。
せっかく初段になれたので、私が将棋ウォーズ1級から初段になるために意識したことを3つご紹介したいと思います。
私のようになかなか初段に上がれないって方の参考になれば幸いです。
1.得意戦法を使う
出典:将棋ウォーズ
将棋ウォーズで初段に上がるためには得意戦法を持ちましょう。
何でも良いので得意戦法を持つことで将棋に勝ちやすくなり、初段にも上がりやすくなります。
「てんてー」という愛称で有名な藤井猛九段の得意戦法である四間飛車でも良いでしょう。
将棋界のスーパースター羽生善治先生から「王位」のタイトルを奪取した菅井竜也王位のような三間飛車も良いでしょう。
捌きのアーティストと言われる久保利明王将が使うような中飛車を指すのも良いでしょう。
バラエティー番組でも引っ張りだこの加藤一二三九段の代名詞でもある棒銀でも良いでしょう。
マイナー戦法である角頭歩戦法、一間飛車戦法、端角中飛車、パックマン、何でも良いかと思います。
他にもいろいろ戦法はあるかと思いますが、なんでも良いので得意戦法を持つと良いかと思います。
ちなみに私の場合は「右玉・風車」です。
マイナー戦法ですね。
私も1級から初段にはなかなか上がることができず、いろいろ手を出してみたりしました。
対振り飛車の勝率を上げたくて穴熊にも取り組んだことがあります。
松尾流穴熊や銀冠穴熊なんかにも手を出しました。
相居飛車の角換わり棒銀や横歩取り4五角戦法、相掛かり棒銀なんかも勉強してみました。
ただ、初段に上がるために一番役立ったのは得意戦法である「右玉・風車」でした。
穴熊を組んだときの勝率なんか3割代ですからね。
ハリボテ穴熊です。
右玉風車なんかプロ間ではあまり指されることのない戦法ですし、指している私自身としても正直勝ちにくい戦い方だと思います。
攻めよりも守り中心の戦法ですからね。
しかし、アマチュアである我々が勝ちやすさだけで戦法を選ぶ必要はありません。
自分の好きな戦法で戦えば良いんです。
こっちは優秀かどうかで戦法を選んでない。指してて楽しいかどうかなんだから。良い悪いは二の次なんです。
将棋ペンクラブログより引用
という藤井猛先生の名言もありますからね。
プロの先生が言うくらいですから、アマチュアの我々ならなおのこと。
仮に作戦負けだったとしても、初段くらいならどの戦法を使っても中盤や終盤次第でどうにでもなります。
ギリギリのやり取りをしているプロの将棋であれば作戦負け≒負けになりますが、初段を目指すアマチュアなら気にする必要ありません。
好きな戦法、得意な戦法を指しましょう。
ということで、私も好きな戦法である風車右玉を指しまくりました。
一般的に勝ちやすいとされる居飛車穴熊ですが、穴熊などという醜く敷き詰まった陣形は私には向いていないと 開き直り、勝ちにくい右玉を指しまくりました。
攻めにくく守りが中心の戦法なので、徹底的に受けまくりです。
受け潰して相手に投了させるといった感じです。
アマチュア間であれば得意な戦法を持っているだけで勝率が高くなります。
指し慣れていると、相手がこうやって攻めてきたらどう対処をしたら良いかが分かったりしますからね。
右玉だったら、相手は袖飛車にして桂馬の頭を狙ってきたり、端に飛車を回して端攻めをしてきたりします。
始めてやられたら怖いと感じるところですが、慣れているのですぐに対処することができます。
また将棋ウォーズは長い対局でも10分切れ負けです。
すぐに対処することができれば時間の節約にもなり、終盤で時間を使えるようになったり、時間切れ勝ちに繋がったりもします。
早指し戦である将棋ウォーズで初段に上がるには、得意戦法を用意しておくことが大切です。
2.早指しをしない
出典:将棋ウォーズ
将棋ウォーズで初段に上がるためには、早指しをしないようにしましょう。
将棋ウォーズは長くても10分切れ負けなので、つい早く指してしまいがちです。
なんとなく手拍子で指してしまうこともしばしば。
しかし、初段に上がるためにはできるだけ手拍子で指すのは止めましょう。
得意戦法を指すということで序盤は多少早く指してもまだ良いでしょう。
問題は中盤に差し掛かるあたりから終盤です。
先程の得意戦法のところでも出てきましたが、初段くらいまでなら序盤が悪くて作戦負けだとしても中盤や終盤でなんとでもなります。
私も中盤や終盤でひっくり返したりひっくり返されたりするのはしょっちゅうです。
終盤はもちろんのこと、中盤に入る少し手前から一手一手できるだけ丁寧に指すようにしましょう。
中盤手前あたりからの一手一手が後々響いてきたりするので、中盤はできるだけ相手の指し手をしっかりと読み、丁寧に指すようにしましょう。
終盤が大切だからと終盤まで時間を残しておくという考えもありますが、中盤が悪いと終盤は一方的に攻められるだけで逆転のしようがなくなったりします。
まともに終盤で勝負ができるように中盤でしっかりと時間を使って指すようにしてみましょう。
私も中盤手前から丁寧に指すことを意識するようになってから勝率がグッと上がりました。
私の場合右玉・風車が得意戦法なので、まずは基本的に守ることになるんですが、
「相手がここから攻めようとしているからこうやって受ける準備をしておこう。」
といった感じで守ることができ、その後の中盤や終盤で勝てるようになってきました。
私はだいたい3手から5手くらい読むようにしています。
まあ外れることも多いんですけどね…。
5手先以上は読めません。
私の棋力ではせいぜい5手先が限界です。
ということは、5手先が読めれば十分初段になれます。
中盤手前から時間を使うようになって終盤に時間が足りなくなってしまい負けてしまうこともありますが、それ以上に有利な状態で終盤に持ち込むことができるようになることによって勝率が間違いなく上がりました。
勝率を上げるために中盤手前から終盤に掛けてできるだけ丁寧に指すようにしましょう。
3.対局数を減らす
出典:将棋ウォーズ
将棋ウォーズで初段になるには1日の対局数を減らしましょう。
将棋ウォーズは基本1日3局までは無料で指すことができます。
また、月に500円支払うプレミアム会員になれば指し放題となります。
趣味に月500円と考えればかなり安い趣味です。
私も課金しています。
ちなみに月に960円支払うとスーパープレミアム会員として、指し放題の他に番長として名高い美人女流棋士として名高い香川愛生女流三段のボイスに変更することができます。
普段聞くことができる棋神じいさんの声も味があって良いのですが、香川愛生女流三段の声で戦法や囲いの名前、将棋が終わった後の一言を聞くことができます。
やっぱりオッサンの声より女性の声の方が気分が良いですね。(個人的な感想です。)
そんな香川女流三段のカワイイ声が聞きたくなってついついたくさん指してしまう方もいらっしゃるでしょう。
また、対局に負けるとなんとか取り返そうと何局も指してしまうこともあるでしょう。
私も以前は暇があれば将棋ウォーズで将棋を指していました。
多い時で月に400局にも上ります。
月に400局なら1日10局以上ですね。
で、たくさん指した時に限って成績はイマイチとなります。
負けた分を取り返そうと頑張ってみるものの、負けが続いて達成率がどんどん低下するという経験を何度もしております。
初段の道は遠く、ぜんぜん近づく気配もありませんでした。
将棋を指すというのは脳が疲労します。
「将棋を指している人って勝った時に喜んだりしないの?」
なんて質問があったりしますが、将棋を指している人ならこの答えば分かるかと思います。
詰むや詰まざるやのギリギリの末に勝った時は
「やったー!」
っていうよりも
「ふぅ~。」
って感じですよね。
考えまくるとやっぱり脳が疲労するわけですね。
この感覚が気持ち良いんですけどね。
そんな感じで脳が疲労しているのに1日10局とか指すとそりゃ成績は落ちてしまいます。
負けが込むと取り返そうとさらに指してしまうんです。
私はギャンブルは全くしないのですが、パチンコとかスロットとか競馬とかで、負けが込むと取り返そうとさらにやってしまう感じと似ているのかと思います。
結局取り返すことができず、全然ダメって感じで終えてしまうことがほとんどです。
その結果、初段の道は全然進まないってことになります。
これではいけません。
思い切って対局数を減らしてみましょう。
私の場合、仕事が忙しいという理由もあり、対局数を減らしたところ、勝率が明らかに上がりました。
それまで勝率が6割前後、月別段級位は0.64級あたりが一番高かったのですが、対局数を減らしてからは月別段級位に関して1.00段、1.39段という感じで明らかに上がりました。
対局数を減らし、一局一局丁寧に指すようになった結果だと思います。
また、対局数を減らした代わりにひとり感想戦をしっかり行うようにしました。
ビジネスでもPDCAサイクルとかってありますが、チェックや修正を行いますよね。
効果のチェックや修正を行い、次の企画へと繋げていきます。
それと同じで将棋を指したあとも感想戦というチェックを行います。
将棋ウォーズは対局後に初手から投了図まで簡単に見ることができます。
我々アマチュアは棋譜を全て暗記するなんてなかなかできませんからね。
ボタンひとつで棋譜が見れるというのはありがたい機能です。
最初から見直し、どこから悪かったのか、そうならないためにはどうしたら良いのかを見直しましょう。
ひとり感想戦では将棋ソフトを使うのも良いでしょう。
プロ以上に強いとされる将棋ソフトが、疑問手や悪手を教えてくれるので参考になるかと思います。
アマチュアの場合、良い手を指すというより悪い手を指さないようにすれば勝てるようになります。
将棋ソフトを使ってどこが悪手だったのかをチェックし、次の対局に活かせば勝率も上がるでしょう。
なかなか初段に上がれないって方は大量の対局を控え、一局一局丁寧に指すようにしましょう。
またひとり感想戦で対局を振り返り、次の対局に活かしましょう。
初段に上がるための方法まとめ
- 得意戦法を使う
- 早指しをしない
- 対局数を減らす
ということになります。
私が初段に上がるために意識したのはこの3つです。
まあ特別将棋が強いってわけでもない私が意識しただけであって再現性は皆無でしょう。
ただ、誰かの参考になれば幸いです。
私は詰将棋もほとんどしませんし、棋書もそんなに読みません。
最近読んだ将棋関係の本といえば、松本渚さんの「将棋めし」です。
主人公である峠なゆたが美味しそうにご飯を食べながらちょっと将棋を指すという本です。
最近藤井総太四段が昼食に何を頼むかって注目されたりしていますが、そんな将棋めしに関する本です。
「カツ丼美味そうやなー」
「からあげ定食からあげ3個追加で食べてみたいなー」
「なゆたろうめっちゃ美味そうにメシ食うなー」
とか考えながら読んだだけです。
将棋の棋力向上に全く関係なさそうです。
面白い本なのでぜひ読んでみてください!
将棋を知らなくてもめっちゃ楽しめます!
あとがき
いかがだったでしょうか。
今、将棋界は藤井聡太四段のおかげで大きなブームとなっています。
ヤフーニュースに将棋の話題が頻繁に出るようになったり、abemaTVで将棋の企画が組まれたりと将棋に関して目にすることが増えました。
これをキッカケに将棋を始めてみようって方が増えれば嬉しいですね。
「将棋やってみたいけど今さら始めても全然ダメじゃないかな…」
なんて思う方もいるかもしれませんが、私も30歳になってから将棋を始めて将棋ウォーズ初段にまではなれました。
これから将棋を始めるって方も将棋ウォーズ初段には必ずなれます。
将棋道場初段はわかりません!
1級や初段くらいになると、プロの指している戦型もそれなりにわかるようになってきますので、将棋の楽しみもグッと増えてきます。
振り飛車党の久保王将がまさかの雁木で来たー!とかって楽しめます。
また最近はYouTubeやニコニコ動画に将棋動画を上げている方もたくさんいらっしゃいます。
私のようにほぼ初心者という状態から始めた方もいれば、元奨励会三段といった強者までいてます。
私が風車右玉を指すようになったきっかけもニコニコ動画でした。
プロ棋士同士の勝負は難しい上に時間も長いので気軽に楽しめなかったりしますが、そういう動画であれば短時間で面白く編集していたりするので気軽に楽しめます。
こういう動画を見るというのも将棋の楽しみ方のひとつではないでしょうか。
この記事が初段を目指す方、これから将棋を始めてみたいって方にとって少しでも参考になれば幸いです。