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軽井沢駅、楽しく変身 しなの鉄道「旧駅舎口ゾーン」オープン

しなの鉄道軽井沢駅の「旧駅舎口ゾーン」に設けられた「森の小リスキッズくらぶ」の前でくす玉を割る地元の園児ら=27日午前10時25分、軽井沢町しなの鉄道軽井沢駅の「旧駅舎口ゾーン」に設けられた「森の小リスキッズくらぶ」の前でくす玉を割る地元の園児ら=27日午前10時25分、軽井沢町
 しなの鉄道(長野県上田市)は27日、長野県北佐久郡軽井沢町の軽井沢駅に隣接する「(旧)軽井沢駅舎記念館」に改札口や待合室といった駅機能を整備するなどした「旧駅舎口ゾーン」をオープンした。新駅舎としての機能のほかに、子ども連れを対象にした有料待合室を新設するなどした。

 同社開業20周年を記念し「駅ナカ」(駅構内)を一新するプロジェクトの第1弾。記念館は、新幹線開業に伴い取り壊された旧信越線駅舎を、町が1910(明治43)年当時の姿で復元。同社が町から借り受け、同ゾーンの整備を進めた。

 新駅舎1階には「旧駅舎口」と呼ぶ改札口や切符売り場、待合室、カフェなどを整えた。かつて貴賓室だった2階は、観光列車「ろくもん」の一部客向けのラウンジに。旧駅舎口から続く旧1番線ホームと、現1・2番線ホーム間をつないで広場のようにし、ウッドデッキを敷いた。

 子ども連れを対象にした有料待合室「森の小リスキッズくらぶ」も整備。下伊那郡根羽村産のヒノキ材を使い、電車の発着が眺められるようガラス張りにした。内部には絵本や積み木などを用意した。

 この日、式典が開かれ、玉木淳社長(47)はあいさつで「古き良き軽井沢らしさを残す趣きある旧駅舎記念館を、懐かしくて新しい軽井沢駅としてオープンした。しなの鉄道の新しいシンボルとして多くの方に集まっていただく場所にしたい」。デザインを担当した工業デザイナー水戸岡鋭治さん(70)=東京=は「いまだかつてない駅のホーム、楽しい町をつくっていきたい」と述べた。

 プロジェクトはミニトレインなどの遊具や移動式店舗なども設ける計画で、全体の開業は来年3月23日の予定だ。

(10月27日)

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