己【おれ】

主に東京・グルメ・漫画・旅行ネタ。己【おれ】と命名するも乙【おつ】と勘違いされることもよくある残念なブログです。

漫画「孤独のグルメ」第1話のお店が閉店!東京都台東区山谷の大衆食堂「きぬ川」の銀ダラ煮付けライスにハムエッグetc.

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あの店で食べた最後の晩餐、いや、朝食。

「ぶた肉ととん汁でぶたがダブってしまった」などの迷言名言を引っさげ、1994年秋に産声を上げた漫画版「孤独のグルメ」なんですが、その第1話のモデルとなった大衆食堂「きぬ川」が今月いっぱいで閉店することを知り、急遽行って参りました。

言いたいことは、基本的にこの2ツイートに凝縮したつもり。

そう、凝縮したつもりなんだけれども、残り数日の内に同店を訪れる方々、いずれ「きぬ川」の店仕舞いを知るであろう方々のためとかに、アレコレ残しておこうと思います。

【注意1】06:00~10:00の早朝営業のみ

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朝です、早朝です、「きぬ川」です。

現在は朝っぱら4時間のみの営業で、要するにお昼ご飯や夜ご飯に利用することはできません。

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漫画に登場する商店街「いろは会ショップメイト」はお店右手側から南西に続きます。

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だからすげえ細かいんですが、原作のように商店街を抜けて右側からやって来ることはできません。

右側からやって来ることができないからって、ゴローちゃんのように「焦るんじゃない 俺は腹が減っているだけなんだ」と超焦る必要は全くございません。

【注意2】豚肉炒めと豚汁なし、ダブらせたくても“ぶた”をダブらせることは不可能

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ショーケースに並んだ魚・卵各料理から選択するスタイル。

聞いたところ最終日に近づけば近づくほどにラインナップも少なくなるそうで、この日の魚料理はカレイか銀ダラの煮付け・焼きシャケで、卵料理は目玉焼き・ハムエッグ・卵焼き。小鉢は納豆など。

作中でも「この店はとん汁とライスで十分なんだな」と主人公が心の声を発するように、「きぬ川」の各種料理はなかなかの盛りっぷり。卵焼きなんて1人前どころか普通に一般家庭の食卓で家族がつつけるサイズ感だものね。
ここらへんはかつて肉体労働者の方々にとっての心の拠り所として機能していたことを裏付ける名残のようなものかもしれません。

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今はもう注文することができない壁メニューも当時のまま。

豚肉炒めや豚汁などに関する記事はこちらをどうぞ。

東京都台東区山谷の銀ダラ煮付けライスにハムエッグetc.

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写真がアレなのは、店内が暗いからではなく直射日光が強烈だったから。

イスに腰掛け並んだ贅食に手を付けようとしたタイミングで「写真が暗い!というか日差しが強い!背中がちょっと焼けるようだ…」と気付きましたがそのまま食べ進めます。
ぶたダブリができない分、ここは焼きシャケをチョイスして「シャケと直射日光で焼きがダブってしまった」とするべきだったのかもしれませんが、そんなことをしようものなら純然たるファンの皆さまに焼きを入れられかねないと判断したのでやめました。賢明だったと思います。

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豚肉の代わりに具だくさんなシジミのお味噌汁。

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数ある魚料理の中からおすすめと紹介してくれた銀ダラの煮付け。

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それだけでメシが何杯でも進むスジコの醤油漬け。

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半熟加減がたまらないハムエッグ。

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塩・醤油・ソース・ケチャップなど、かける調味料が十人十色な一品料理。

単体で口にする時はパパパと塩をかけることが多いんですが、

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ライスとセットの場合は、醤油かけて半熟卵かけご飯風で召し上がりますね、ええ。

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すっごく爽やかな存在のお新香+シラスおろしを経て、

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ご覧のとおり、完食です!

食べ終わり時が汚くて、大抵の食後写真にぼかしやモザイク処理を施すことで名高い当ブログなんですが、閉店まもない「きぬ川」に至ってはそれも無粋な気がしましたのでそのまんま掲載しておきます。(キレイに食べろよって真っ当なツッコミは無しの方向で)

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アングルを変えると、料理のように味わい深い、そんな気がする。

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今日もいろは会には灯がともる。

「きぬ川」に残された時間は今日を含めてあと4日。豚肉炒めも豚汁もない、いわゆる“五郎'sセレクション”ができないと嘆くファンがいるかもしれませんが、冒頭のツイートでも触れているように、おれにとっては色々と学ばせてもらった作品であり、同作品の聖地巡礼記事が当ブログのキラーコンテンツでもあり、そんな名作の記念すべき第1話のお店が閉店と知り、急遽足を運んだワケですが、伺って本当によかったです。

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人生の旅はまだまだ続く。

長年連れ添ったご主人が昨年お亡くなりになられたこと、御年80歳を過ぎ、口は動いても手と足が動きづらくなってきたことなどの理由で、約60年の歴史に幕を閉じる大衆食堂「きぬ川」。おれが知っているのは長年ドラマのほんのひとすくいの量に他なりませんが、それでもファンの1人として「ありがとう」という言葉を残しておきます。本当に長い間お疲れ様でした!

参考

出典(作品情報)

Original text