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古くから男を呼ぶとき「○○君」と呼ぶが、何故「君」と付けて呼んだのであろうか?そしてその語源はどこから来ているのであろうか? 今回は国学院大学名誉教授樋口清之氏の書から紹介しよう。 古くから日本の言葉は発音が同じなのに時代によって意味が違ったり、意味するものの数が増えたりする語が多くある。 「きみ」は漢字では「君」と書くが、時代によって驚くほど大きな流動を遂げてきた日本語の一つだといえる。 「きみ」とは本来尊いものとか、高い地位のものとかいうような尊敬の意味を秘めた後であった関係から、古代史の中に登場する支配階級の人名や神名にまず出てくる。 その発想がもとになって、やがては物品や地名で尊く高い地位のものにつき、やがては愛情をもつもの、いとしいもの、尊い相手の呼称に用いられてきた。 特に社会組織が進歩して支配階級ができると、その代表としての天皇や豪族の首長につき、やがて集団的な意味でそんな一族をきみ(公)と総称するようになったのである。 しかし元来敬称として起こった言葉も、やがて観念的に一般的なものをさす用途に使われだし、「きみ」は二人称代名詞の相手を呼ぶものとして広く使われるようになってきた。 この習俗が一般化すると、親愛語として使われることから敬語的意味をもつものとなり、いっそう用例を増すことになった。 そんな「きみ」の普遍化は、ときどきは対等語となる場合も増し、自称の卑下後の「僕」に対して使われる単なる相手の呼称にすぎなくなった場合も少なくはない。 その結果、親密のあまりときどき敬語的意味のほとんどない卑下語として「僕と君との間柄だから」というような用途も増えてきたのである。 とにかく「きみ」という語は時代と場所によってそのもつ意味がはなはだしく流動してきたといえる。 中世から近世にかけて、遊女を「君」と呼ぶ例があるのは、もちろん起源は巫女的な遊女が古くからあったので、敬語として生まれたものと思われる。 しかし時代とともに単なる職業を指す隠語的意味に特定の女性を指す場合に使われたので、必ずしも敬語的用法とは考え難いと思われる。 |
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