皆さんこんにちは、横浜に拠点を移したゆうじです。
横浜駅から相模鉄道本線でほどなく、本日の舞台は大和駅にある創業昭和27年の老舗焼鳥屋「鳥清」。本店を皮切りに、大和駅周辺で店舗を展開しています。そんな鳥清が大和本店のすぐ裏に「鳥清はなれ」を今年の7月にリニューアルオープンしたと聞き、店舗に伺いました。
「鳥清はなれ」の改装には、同店を運営する株式会社YORIMO取締役徳光孝さんの想いが随所に込められているそうです。店舗の取得から改装の際のこだわり、オススメメニューまで、「鳥清」の魅力を幅広くご紹介します。
鳥清に来たら必ず食べて欲しい!名物若鶏のむし焼き
創業から変わらぬ味で提供し続けている、名物メニューの「鳥もも」。ひとまず注文すると、丁寧に焼き場のスタッフが火入れを行ってくださいます。この鳥もも肉は、焼く前に一度蒸してから焼き上げることから、むし焼きとも言われています。
「特製辛味噌をたっぷりつけて食べてみてください」と、店長の笹原さんのアドバイスをいただき、一口ガブリ。
一度蒸しているので、しっとりジューシー。焼き場での調理風景も見させていただきましたが、炭火で焼いているため、余計な油が落ちこの大きさでも無理なく食べられてしまいます。あ~幸せ。しっかりと塩味が効いているので、まずは何もつけずに食べてみてください。味の変化で二度おいしい。
ワイワイとした大衆酒場ならではの雰囲気に、広めの店内は常に大賑わい。
全国から焼鳥に合う焼酎や日本酒を数多く取り揃えています。流通量が多くないお酒も多いそうで、本日は宮城県にある大沼酒造店のひやおろしをいただきました。
本店との違いがもう一点。それは若者向けのメニュー構成だそうで、メインの焼鳥のほかに揚げ物メニューを取り揃えているそうです。サワーや焼鳥屋にかかせないホッピーとの相性も抜群。
日本料理屋を改装した趣のある店内
以前は日本料理屋として営業していたお店を居抜き(原状回復をしない状態)で買い取り、改装工事の後に営業を開始しました。
当社では主に居抜き物件を扱っていますが、お客様が居抜き物件を検討する際には“通常よりも工事費用が安く済む”というコスト面ばかりが目立ちます。「鳥清はなれ」では前テナントから引き継いだ内外装を上手に活かし、コスト面とは違った視点で店舗空間を演出しています。
店内の重厚感がある柱や梁は、54年もの長い間この地で営業していたお店が使用していたもの。居抜き物件のおもしろさは、地域に根付く飲食店の想いや歴史を併せて引き継げる。そういった物語を考えることも醍醐味です。
入り口の前にせり出したこの柱。以前はここまで店舗があったそうです。それを店舗の運営しやすいように減築し、こうして残っています。建築上取り外せないものだったのかもしれませんが、なんだか粋な計らいのように思えてなりません。
カウンターの上に掛けられた暖簾には、本店の入り口にある暖簾を模して、気軽に入れる雰囲気を取り入れているそうです。本店のよい所を踏襲しつつも、「鳥清はなれ」では若者向けの揚げ物メニューを用意するなどして差別化を図っています。本店とは違う魅力を発信して、若い世代にも人気のお店作りを演出しています。
鳥清では歴史も一緒に味わえる
競争の激しい首都圏では、居抜き物件のオーナーが次々と変わり続けるのも稀ではありません。
居抜き物件の魅力として、コストを安く抑えられるという点が、多くの経営者にとって重要なポイントとなることは理解できます。しかし、このような視点をもって明日の飲食店の未来を創造し、居抜き物件の魅力について考えてみるのもいいかもしれません。
「鳥清はなれ」にお越しの際は、おいしい料理はもちろんのこと、いまの店舗ができた歴史も遡り、その物語も一緒に味わうのが粋な楽しみ方かもしれません。
店舗情報
鳥清はなれ