【全書】スピードマイニングサービスと関連会社のまとめ
2017.10.15
最近、調べられている方が増えてきたため、注意喚起の目的で記事をまとめます。普通に投資は止めたほうがいいです。
タイトルに書いているスピードマイニングサービスですが、ワルコインで初めて登場したのは「Google広告に積極的なICOを調べてみた」でした。
特にサービス名ぐらいしか書いてなかったのですけど、最近検索される数が増えてきまして、調べてみるとオフィシャルが資金調達中じゃないですか。
以前にちらっと見た時でも相当怪しかったのですが…、これは集めた資金の使い先が想像できたので超注意!とさせて頂きます。
スピードマイニングサービスってなに?
ICO | スピードマイニングサービス |
URL | https://smscoin.jp/ |
WP | /whitepaper_ja.pdf |
概要を簡単に説明すると、
皆さんからお金を集めてマイニングセンター作ります。そして、そこで得た配当を分配します!みたいな感じです。
特に事業内容だけ見れば至って普通ですね。
まずこのスピードマイニングサービスですが、トークンを購入するためにはVCC(バーチャルカレンシークラブ)に入会する必要があります。
最近増えているICO参加前の登録制システムと思いきや…VCCは有料会員制でした。
VCC(バーチャルカレンシークラブ)入会条件
入会金 | 0.16ETH |
入会期限 | 1年間 |
入会金・更新料・退会費用 すべて0.16ETHが必要です。
ICO争奪戦の中、なかなか強気な集金システムですね!
このトークンの名称はSMSCOIN(エスエムエスコイン)といいます。
SMSCOINで調べてみたら、同名のサービスが既に存在していて、それらはSMSの決済サービスです。
よくある詐欺の手口として、既にある同名(または類似)のサービス名を利用し、「批評が出ても隠せる」手法が使われます。狙いとしてはその可能性があります。
トークンの名称なんて好きに決められるのに、わざわざ既に存在している名称に被せる必要はないでしょう。
提案ですが、SPMCOIN(スパムコイン)などいかがでしょうか?
さて、このICOですが、マイニングセンターを日本の北海道に予定しているようです。ホワイトペーパーには以下のように記載されています
なぜ電気代の高い日本でわざわざマイニングセンターを設けるのかと疑問に思うかもしれません。しかし、日本の北海道は東京から遠く離れた地方で寒地であり、拠点として適しております。また、過疎化が新興している事情もあり、県内で事業を行うと補助金が出ます。それらと電気代は半分程度相殺される予定です。
手始めに500台購入してマイニングを開始。予算は3億円です。
ICOの予算には手をつけないように書いてありましたので、元会社が3億円あるならば設置を踏まえて十分に実現可能でしょう。
しかし、ちょっと待って頂きたい。「県内で事業を行うと補助金が出ます」という部分が引っかかります。
確かに、ベンチャー推進や起業支援などで県市町村が補助金を出すことはあります。実際に、某市ではマイニング事業に興味を持っており、補助金が出ることも電力会社との合同会議を踏まえて決定しています。
しかし、そんな状態であっても問題はつきもの。県や市から出せる金額は予算で決まっており、補助金を申請する全ての企業が対象となるため、予算が尽きればそれ以上は出ません。
また、来年度の予算が決まらない限り、どれぐらいの金額が出せるかも不透明であり、申し込み企業が多ければ多いほど実現が困難になってきます。
これは某市でも十分に注意してほしい事項として議題に上がっていましたので、北海道だけ特別だと言われるのは考えにくいです。それが本当に大丈夫というのなら開示頂きたいですね。
また500台に対する電気代は、補助金が出たとしても安定して半分になることは非常に困難でしょう。信用するにはより明確な情報開示が必要だと言わざるをえません。
こちらが調達額別に出した利益分配の表ですが、いずれもマイニングはディフィカルティや通貨の価値が変動するため、とても年間のスケジュールで出していいものではありません。
特にマイニング専用マシーンならば新型が出れば後続機は使い物にならないことがあります。これらを考慮していない時点で、マイニングに深い知識があるかどうかは疑われます。
GMOやDMMもマイニング参入すると発表ありましたが、大手にしかできない資本力で情報や土台・基盤作りは進んでいます。
しかし、スピードマイニングサービス社は投資家から資金を集めるために、大手以上に信用をしてもらう必要があるわけで、その全てであるホワイトペーパーの内容が不明確である点は十分に注意案件だと言えます。
運営会社は株式会社スピードマイニング。その実態は?
会社名 | 株式会社スピードマイニング |
URL | http://speedmining.jp/ |
以下まとめていきます。
会社名 | 株式会社スピードマイニング |
所在地(本社) | 北海道旭川市一条通10丁目342-2 |
東京支社 | 記載なし |
連絡先 | 03_5457_1587 |
代表取締役: | 小嶋 真由 |
設立 | 2012年8月8日 |
資本金 | 100,000,000円 |
事業内容 | ・マイニングセンター運営 ・ICOコンサルティング |
もはやツッコミどころしかないのですが、一応一つずつ簡単に…
東京支社は記載されていないけど?
きっと書き忘れでしょう。
連絡先の市外局番が03ですが…?
固定回線引くのが面倒だったので、転送サービスで03番使っているんじゃないでしょうか。
設立が2012年ですが本当?
同名の会社をGoogleで調べたところ、12年~16年まで該当するページは1つも見つかりませんでした。ドメインの登録日は「2017/09/26」でしたが、ドメインチェンジなんてよくあることでしょう?
資本金100,000,000円だけど?
マイニングに3億円かけるとありました。きっとあるんでしょう。
事業内容…マイニングって…
マイニングセンター運営とありますが、まだ運営していません。これからです!マイニングするための費用はICOコンサルティング事業のほうから作りました!
以上、総合的に見て「これは…」と思える内容ですが、偶然が重なれば大手のオフィシャルだってこうなってる可能性ありますからね
ワルコインのUI/デザイン周りも中途半端でクソですし、小嶋 真由氏が会社HPに手をかける暇がない気持ちは十分に理解できます。
ここまでなら記事にまとめませんでした。とても興味深い会社が見つかったので、紹介いたします。
その名もAI Innovation Japan(AIイノベーションジャパン)です。
AIイノベーションジャパンってなにしてる会社?
会社名 | 株式会社AIイノベーションジャパン |
URL | http://ai-innovation-japan.com |
AIイノベーションジャパンは仮想通貨取引所のシステム開発・運営会社です。
金融庁管理の仮想通貨交換業へ申請中であると記載されています。ということは、継続審査中19社のうちの1社となりますね。(本当なら)
この会社はSMSCOINを取引できる取引所として、スピードマイニング社と業務提携を結んでいるそうです。
取引所の名称は「mExchange」です。開発中とのことですが、UI/デザインはいい感じです
まるでbitFlyerのLightningと勘違いしてしまうほど!
同じじゃないです。ところどころ違います!
こんな取引所を申請して金融庁が許可出すのか不明ですが、このデザインで許可出したら金融庁が世間からヘイト集めそうです。
一体どんなところがこんなもの作ってるのか?
会社名 | 株式会社AIイノベーションジャパン |
所在地 | 東京都渋谷区道玄坂1-19-2-6F |
連絡先 | TEL:03_5457_1585 FAX:03_5457_1586 |
代表取締役: | 澤田 逸朗 |
設立 | 2012年6月15日 |
資本金 | 200,000,000円 |
事業内容 | ・仮想通貨交換業 ・システム開発業 |
スピードマイニング社より若干マシですね!先ほどと同じように書いていくと
連絡先がスピードマイニング社と同じじゃない?
いいえ、似てますが違います。03-5457-158(x)までは同じですので勘違いされたんだと思います。(x)は5と6が当会社で、7がスピードマイニング社です。
設立がスピードマイニング社と同じ2012年?
そうです。偶然です。意気投合して業務提携したのもこんな理由からかもしれませんね。また、ドメイン登録日は「2017/07/10」です。
資本金が200,000,000円…そうか
そうです。スピードマイニング社と足したら3億円です。
この2社の関係って…そういうこと?
はい、正解です。
皆さんが思うとおり、株式会社AIイノベーションジャパンが親会社です。スピードマイニング社は小会社みたいなものと考えてもらえればOKです。
スピードマイニング広報担当者 江原様(@SMSCOIN9)からご指摘頂きましたので、修正いたします。
「様々な業務に関し、仕事を依頼しただけの関係」とのことです。
その証明に「speedmining.jp」のドメイン登録者は「株式会社AIイノベーションジャパン」でした。そして、登録名も澤田 逸朗と一致します。
AIイノベーションジャパンが「speedmining.jp」のドメイン取得も代わりに行っているようです。登録名は、澤田 逸朗です。
いずれのHP見ても全てデザインが同じなんですよね。求人情報まで同じなのは…。ブロックチェーンスペシャリスト、仮想通貨エキスパートって何でしょうね。。
追記:HPデザインが同じなのは、様々な業務を依頼した一つとして考えられます。
登記簿取ってないので12年からあったかは事実か不明ですが、少なくとも会社HP用意して運営していた事実はGoogle側から見つかっていません。
こんな怪しい業者でもICOと謳えば気づかない一定数がカモになる…ただ今、仮想通貨は詐欺師に強い市場です。
本来はここで調査を終わりとするところだったのですが、
実はここからが…本番です。
澤田 逸朗って何者なのか調べたら…闇深?
AIイノベーションの会社情報を整理していたところ、所在地を検索してみたんですね。
そしたらここには、いくつか有名な会社が入っていました。
・株式会社ブルーファイナンス・ブルーウォールジャパン
・株式会社らくらくプラス
・株式会社ブルーアート
・AIイノベーションジャパン
ご存じない方が多いと思いますので簡単に説明します。
昨年、クラウドファンディング事業を行っていた「みんなのクレジット」が大問題を起こしました。
当時のNHKニュースの記事(既に削除)を抜粋すると
みんなのクレジットはこの1年で集めた40億円を超える資金の多くを融資先と説明していた業種ではなく、自社のグループ企業に貸し出していたということです。証券取引等監視委員会はこうした行為が金融商品取引法に違反するとして、近く行政処分を行なうよう金融庁に勧告する方針です。
実際にこの後、業務停止処分となっています。
この問題から、ユーザーが出資したお金が完全に返金されていない為、現在進行中でかなりもめています。
実は、AIイノベーションの澤田 逸朗氏はこのグループの重要人物の一人です。
株式会社ブルーアート澤田 逸朗
AIイノベーションジャパン澤田 逸朗
登記簿をとっていないので細かい情報は不明ですが、ブルーアートの代表だった澤田 逸朗氏とAIイノベーションジャパンの代表である澤田 逸朗氏は同一人物の可能性がかなり高いです。
みんなのクレジットで集めた40億円のうち97%がブルーウォールジャパンへ流れています。また、みんなのクレジットの投資案件の担保は「ブルーアートの取り扱う美術品」であったと言われている為、多額のお金が流れていると想像できます。
いずれもそれらの資金がAIイノベーションジャパンやスピードマイニングの運用資金に使われていたら超問題になりませんかね?
追記:スピードマイニングは、AIイノベーションと業務提携は結んでいますが、資本関係はありませんでした。
証拠もないですし、あくまで想像ですので言い切れませんが、各事業で資金を回すことでクリーンなお金になる、または仮想通貨を使って…考えれば悪いこと沢山できますね
先ほどあげた会社は金融庁の管理下だと思いますが、AIイノベーションジャパンは論外でしょうし、仮想通貨の事業を逃げ道に使ってきたか!という感じです。
事実はどうであれ、ろくな案件じゃなさそうです。
みんなのクレジットの件もありましたので、繋がれば大ごとになることは確かです。皆さん投資はお控えください。
以上で今回の調査を終わります。
※ワルコイン調べでは、全ての発信情報に責任を持っていません。間違った情報や正しくない解釈などがありますので、予めご了承ください。間違っている情報があればすぐ修正いたしますのでご連絡下さいませ。