(4)
息詰まる長い時間が経過したように感じられたが、母のベッドがその全貌を現したのはほんの一瞬の後である。
母と誠一はやはりベッドの上にいた。
それも良平が一番恐れていた姿をして。
全裸の誠一と全裸の母。
“あぁ・・やっぱり・・”二人の姿を目の当たりにして心臓は激しく鼓動し、掌にはベットリ汗を掻いているにも関わらず良平は不思議と冷静でいられた。
リビングに二人の姿が見えず、なんの音も聞こえなかった時点で良平は胸騒ぎを覚え、今目にしている光景に近い二人の姿が漠然とではあるが想像出来ていたからだ。
それでも良平は自分の想像が思い過ごしであって欲しいと一縷の望みだけは持っていたが、ベッドが揺れるのを目撃した時点で淡い望みは音を立てて崩れ落ち、儚い夢の終わりを悟った。
母は膝を立てた脚を心持開いてベッドに仰向けに寝ており、誠一は母の足先に正座していた。
首尾よく我が家に入り込んだ誠一だが、玄関口で見せた母の困惑と怒りの表情からして、今良平が目にしている全裸のこの状況に至るまでにはたっぷり時間を費やしたであろうから二人は未だ身体を繋いではいない筈である。
息詰まる長い時間が経過したように感じられたが、母のベッドがその全貌を現したのはほんの一瞬の後である。
母と誠一はやはりベッドの上にいた。
それも良平が一番恐れていた姿をして。
全裸の誠一と全裸の母。
“あぁ・・やっぱり・・”二人の姿を目の当たりにして心臓は激しく鼓動し、掌にはベットリ汗を掻いているにも関わらず良平は不思議と冷静でいられた。
リビングに二人の姿が見えず、なんの音も聞こえなかった時点で良平は胸騒ぎを覚え、今目にしている光景に近い二人の姿が漠然とではあるが想像出来ていたからだ。
それでも良平は自分の想像が思い過ごしであって欲しいと一縷の望みだけは持っていたが、ベッドが揺れるのを目撃した時点で淡い望みは音を立てて崩れ落ち、儚い夢の終わりを悟った。
母は膝を立てた脚を心持開いてベッドに仰向けに寝ており、誠一は母の足先に正座していた。
首尾よく我が家に入り込んだ誠一だが、玄関口で見せた母の困惑と怒りの表情からして、今良平が目にしている全裸のこの状況に至るまでにはたっぷり時間を費やしたであろうから二人は未だ身体を繋いではいない筈である。
見下ろす誠一を母は虚ろな目で見上げたままで二人は静止画の様に暫く動かなかったが、やがて誠一が右手で肉棒を握り締めて腰を浮かして膝立った。
二人の視線が一瞬交錯したが、誠一は直ぐにゆっくりとにじり寄って行った。
ベッドが大きく揺れた。
誠一の動きに合わせるように母は足の裏を滑らせて膝立てた脚をゆっくり開いて行った。
にじり寄った誠一は開き半ばの母の脚を割り開くように身体を割り込ませた。
母の女陰と誠一の肉棒が至近距離で対峙した。
見詰め合う二人の視線が再び交錯した。
母を見詰める誠一は一呼吸置くと、小さく頷きながら何か囁いた。
母は虚ろな眼差しで暫し誠一の顔を見詰めていたが、コクリと小さく頷き返したように良平には見えた。
誠一は握り締めた肉棒の鉾先を母の股間へ向けると更ににじり寄った。
二人の性器が触れたらしく誠一のにじり寄りが止まった。
肉棒の先を母の女陰に擦り付け始めたのか、直ぐに誠一の右手が小刻みに揺れだした。
しばし揺れていた右手が止まると、誠一は肉棒を掴んだままを腰を突き出した。
母は苦しそうな表情を見せ、眉間に皴を寄せて目を閉じた。
お互いの性器がせめぎ合っているように見えたが、直ぐに二人の下腹部が密着した。
母はゆっくり目を開いて誠一を見上げた。
誠一の肉棒は母の蜜壺に埋め込まれてしまったらしいが、余りのあっ気無さに良平も唖然としたほどである。
誠一は何度か大きくゆっくりと腰を前後に動かすと、そのまま前に身体を倒していった。
母の肩を挟むように両手を突き、体重を支えるように肘を突っ張るとおもむろに腰を動かし始めた。
徐々に腰の動きも早まり、母の顔を見下ろす誠一の腰使いは直ぐに軽やかなピッチを刻み始めた。
母は自分を見下ろして腰を振っている誠一の顔をじっと見上げていた。
母のその横顔は良平には少し怒っているようにも、また観念して諦めたようにも見えるが、それ以上のはっきりした喜怒哀楽は読み取れなかった。
母は只横たわっているだけで、二人のセックスは見ていて退屈に思えるほど淡々と行われた。
母の珠美が肉棒で貫かれてから早くも3分が経ち、4分が過ぎようとしていた。
殆ど何の反応も示さず無表情で誠一を見上げていた母が、次第に胸を喘がせ始め、口を少し開いて息遣いも荒くなり始めた。
そんな母の変化を敏感に悟った誠一の肉棒は小気味の良いピッチで母の蜜壷を穿ち続ける。
母は苦しそうに息を荒げ、ほんのり汗ばんできらきらと輝く白い胸は大きく上下に揺れ動いていた。
体に沿って投げ出すように伸ばしていた母の手が時折シーツをギュッと握り締める。
両手を突っ張って上体を支えた誠一は膝を立ててM字に開いた母の白い脚の間で、キュッと引き締まった小さなお尻を小気味良いピッチで規則正しく上下させている。
誠一を見上げる母の顔も初めの頃の感情が窺い知れなかった表情とは明らかに異なっていた。
今や母の顔は妖しさと艶かしさを湛え、組み敷く自分に肉棒を突き立てる男を見上げる女の顔に変っていた。
良平が今まで一度も見た事の無い艶めかしくうっとりした表情で母は誠一の顔を見上げているのである。
やがて目を開いて誠一を見詰めていられなくなったのだろう、母はシーツをきつく握り締めて眉間に皺を寄せたと思ったら顎を突き上げて目を閉じてしまった。
カーテン越しに二人の行為を盗み見ている良平には誠一の腰が最初の頃より一段と躍動しているように思えた。
小気味良いピッチで肉棒を突き立てられるにつれ、母の刻む眉間の皺は次第にその深さを増していった。
切なそうに眉間に皺を刻んだ苦痛とも思える母の表情が決して苦痛に拠るものではない事を良平は良く知っている。
クラスの仲間で回し読むエロ雑誌に載っている感じた時の女の表情と今の母の表情が全く同じなのだ。
半開きの口、眉間に刻んだ深い皺、まさに快楽に身を委ねている女の顔そのものだった。
心地よいピッチで股間を穿つ誠一の肉棒に突き動かされて母の未だ張りを失っていないふくよかな乳房がプルンプルンと揺れ動く。
息子の良平に覗かれているとも知らず、眉間に深く皺を刻んだ母は快楽に歪んだ顔を切なげに左右に打ち振り始めた。
誠一の姿が玄関のドアの内側に消えてから、寝室で二人を見付けるまでの凡そ30分の間、誠一と母との間でどのような遣り取りが有ったのか窺う由も無いが、今日が決して初めてではない事は疑う余地が無いように良平には思えた。
暴力でも振われない限り、母が始めて遣って来た誠一に30分足らずで身体を開く筈が無いのに、その可能性は二人の様子と素振りからは微塵も窺えなかった。
それにも拘らず良平の目の前で二人が現実にセックスをしているという事は取りも直さず昨日の誠一の話が本当だったという事に他ならない。
春季セミナーの最初の日と最後の日の二日間、良平が留守の間に二人はセックスをし、そして今日が3回目と言う事なのだろう。
玄関先に迎えた時の困惑と怒りの顔、身体を繋いだ最初の頃の無反応、無表情だった様子からして母にその気が無かった事が良平にとってはせめてもの救いではあるが、しかし日を変えて既に2度も二人がセックスをしていた事が良平には凄いショックだった。
単身赴任の父は暮れから新年に掛けての正月休みに帰って来たので、父と離れて未だ3ヶ月足らずではないか、いくら寂しい思いをしていたとは言え母が父以外の男に身体を開くとは良平は想像も出来なかった。
現にこうして父以外の男に抱かれている母を目の当たりにしていても未だ良平は信じられない思いで一杯だった。
成人の男性に抱かれるのなら未だしも、相手は中学生でしかも自分の息子の同級生である。
誠一が話した通り、執拗な懇願に負けた母が誠一を男にしてやる積りで仕方なく抱かれたのが事の発端だろう。
男にしてくれと必死に懇願する誠一の熱意にほだされた母は、一度抱かせてやれば、満足して帰って行くと思ったのだろう。
兎も角、最初のアプローチは母性本能をくすぐる様な誠一の執拗な懇願が図らずも功を奏したと言うべきだろう。
男になれた誠一はそれで満足し、以後自分に付き纏う事も無いだろうと母は思っていたに違いない。
だから、母は誠一との事は自分の胸に秘めて思い出で終わらせる積りだったと思う。
だがしかし、誠一の話が本当だとすれば(今や良平は誠一の話は全て本当に違いないと思い始めていたが)母は六日後の春季セミナーの最終日にも誠一に抱かれていて、今良平が目の当たりにしているのは三度目に当たるのだ。
夫が不在で母が寂しい思いをしていたのは間違いないと良平は思うが、それにしても何度も誠一に抱かれるとは・・。
母がどの様な思いで二度三度と誠一の肉棒を受け入れてしまったのか良平には知る術も無いが、きっと夫が不在で募る寂しさ故の心の隙間を誠一が上手くこじ開けて入り込んだのだろうと思う。
良平を嘲笑う様にリズミカルに肉棒を突き立てている誠一と、快楽に歪む顔を左右に打ち振ってその肉棒を受け入れている母の二人の姿を目の当たりにして良平にはそうとしか考えられなかった。
二人の結合部は見えないが、眉間に皺を寄せて快楽に歪んだ顔を左右に打ち振って身悶える母の姿から、蜜壺にズンズンと突き刺さる誠一の肉棒がえも言われぬ快感を母にもたらしているのは間違いない。
母をこれ程までに喜ばせている誠一には勿論、年甲斐も無く少年の肉棒に身悶えている母に対しても良平は激しい怒りを覚えて思わず握り拳を硬くしたが、パンツに中で勝手に勃起する肉棒を如何する事も出来なかった。
左手は怒りの握り拳を震わせ、右手はズボンの上から反り返った肉棒を押さえていた。
母は眉間に刻む皺を一段と深くし、快楽に歪んだ顔を狂ったように激しく左右に打ち振る。
シーツを握り締めていた右手は何時しか口に銜えられ、出そうになる声を必死に堪えているのか、指先を噛み締めている。
誠一の腰の動きは先程より一段と早くなった。
肉棒に突き動かされて母の身体は激しく揺れ動く。
肉棒を挿入してから既に7分が経過していた。
誠一は今日も自宅を出る前に何度かオナニーをして精を抜いて来たに違いないが、そろそろ我慢も限界らしいく腰の動きに一段と拍車が掛かった。
こっそり二人のセックスを盗み見ている良平も下腹部に圧迫感を覚え急激に射精間が込上げてきた。
競ったところで何の意味も無いのだが、少しでも長持ちさせてせめて誠一より後に射精したいと良平は願った。
誠一は母と生でセックスをしているのに比べ、自分は只それを盗み見て肉棒を扱いているだけで、土俵もまったく異なるし、競っても何の意味も無いのだが其の時の良平には比べる事の愚かさと惨めさが全く判っていなかった。
誠一の腰使いにラストスパートがかかると、母は右手の指を噛み締めたまま、左手で誠一の肩を鷲掴み、顎を突き上げて白い喉を晒した。
それを合図と感じたのか誠一は射精に向かって狂ったように腰を振り始めた。
嚙んでいた母の右手が口から離れ、両手で誠一の肩を鷲掴んだ。
身体をビク・ビクッと震わせると母は股間を迫り上げた。
母にタイミングを合わせるように激しく振っていた誠一の腰がピタリと止まった。
あれほど激しく動いていた二人の身体が一瞬静止画のように固まった。
次の瞬間、良平は誠一の腰がプル・プルッと小刻みに震えたように感じた。
咽喉を引き攣らせる母の身体が仰け反り硬直した。
仰け反った母は欠伸でもするように大きく口を開いて身体をブルブル震わせていたが、寸秒の後にゆっくり崩れ落ちた。
誠一の射精を受け止めた母が崩れ落ちるのを見届けると良平の肉棒も堪らずに爆発した。
脳天を突き抜ける凄まじい快感を伴って良平は熱い迸りをブリーフの中へぶちまけた。
下腹部を包み込む生暖かい不快感が射精後の余韻に浸ろうとする良平を現実の世界に引き戻した。
再び覗き込んだベッドの上では、お互いの胸を合わせる様に誠一が母に覆い被さって重なっていた。
お互いの荒い息遣いで二人の身体は重なり合って揺れている。
静かに余韻にでも浸りながら二人は息を整えているのだろう。
自分は余韻に浸る事も出来ず、ブリーフを濡らして不愉快な思いをしているのに、誠一は放心したように余韻に浸っていられるのが良平には悔しくてそして悲しかった。
そして何より自分の放った精子はパンツを濡らしただけなのに、誠一の放った精子は母の子宮の中を卵子との出会いを求めて泳ぎ進んでいると思うと良平は自分が情け無くなり、やがて乾ききって死滅してしまう自分の精子が不憫に思えた。
悔しさと空しい思いを抱いて良平は余韻に浸っている誠一と母の二人を覗いていた。
息遣いも大分治まったのだろう、重なり合う二人の揺れが穏やかになると、母の右手がゆっくり動いて誠一の背中を抱き、続いて動いた左手が髪を弄ぶ様に撫で始めた。
女の喜びを与えてくれた誠一の労を労うかの様に。
玄関先で見せた母のあの困惑と怒りは何処へ行ってしまったのだろう。
労わるような母の手の動きは誠一の暴挙を反故にして全てを許した証としか思えなかった。
誠一がこの後も引き続いて母と二人だけの時間を共有したいと望んでいるのは明白だが、ひょとしたら母もそれを望んでいるのではないだろうか。
全てを許し、その上労を労う様な母の仕種がそれを教えてくれているような気がしてならない。
愛しそうに撫でる母の手の動きは、労を労うと共に、目くるめく快感に包み込まれて更なる至福の時を過したいと、暗に誠一に自分の気持ちを伝えている様に良平には思えた。
良平の思いが正しければ、お互いが望んでいるのだから、二人はこの後もきっと二人だけの時間を過ごす事だろう。
その事を図らずも見せ付けている様な誠一の髪をまさぐる母の愛しげな仕草に良平はいたたまれずにそっとその場を後にし、来た時とは逆に玄関の方へ足を運んだ。
リビングの前を通り過ぎて家の角を玄関の方へ曲がる時、良平は一度立ち止まって振り返ったが、直ぐに歩を進め、玄関を背にして門から道路に出ると打ちひしがれたように肩を落として公園の方へ歩いて行った。
二人の視線が一瞬交錯したが、誠一は直ぐにゆっくりとにじり寄って行った。
ベッドが大きく揺れた。
誠一の動きに合わせるように母は足の裏を滑らせて膝立てた脚をゆっくり開いて行った。
にじり寄った誠一は開き半ばの母の脚を割り開くように身体を割り込ませた。
母の女陰と誠一の肉棒が至近距離で対峙した。
見詰め合う二人の視線が再び交錯した。
母を見詰める誠一は一呼吸置くと、小さく頷きながら何か囁いた。
母は虚ろな眼差しで暫し誠一の顔を見詰めていたが、コクリと小さく頷き返したように良平には見えた。
誠一は握り締めた肉棒の鉾先を母の股間へ向けると更ににじり寄った。
二人の性器が触れたらしく誠一のにじり寄りが止まった。
肉棒の先を母の女陰に擦り付け始めたのか、直ぐに誠一の右手が小刻みに揺れだした。
しばし揺れていた右手が止まると、誠一は肉棒を掴んだままを腰を突き出した。
母は苦しそうな表情を見せ、眉間に皴を寄せて目を閉じた。
お互いの性器がせめぎ合っているように見えたが、直ぐに二人の下腹部が密着した。
母はゆっくり目を開いて誠一を見上げた。
誠一の肉棒は母の蜜壺に埋め込まれてしまったらしいが、余りのあっ気無さに良平も唖然としたほどである。
誠一は何度か大きくゆっくりと腰を前後に動かすと、そのまま前に身体を倒していった。
母の肩を挟むように両手を突き、体重を支えるように肘を突っ張るとおもむろに腰を動かし始めた。
徐々に腰の動きも早まり、母の顔を見下ろす誠一の腰使いは直ぐに軽やかなピッチを刻み始めた。
母は自分を見下ろして腰を振っている誠一の顔をじっと見上げていた。
母のその横顔は良平には少し怒っているようにも、また観念して諦めたようにも見えるが、それ以上のはっきりした喜怒哀楽は読み取れなかった。
母は只横たわっているだけで、二人のセックスは見ていて退屈に思えるほど淡々と行われた。
母の珠美が肉棒で貫かれてから早くも3分が経ち、4分が過ぎようとしていた。
殆ど何の反応も示さず無表情で誠一を見上げていた母が、次第に胸を喘がせ始め、口を少し開いて息遣いも荒くなり始めた。
そんな母の変化を敏感に悟った誠一の肉棒は小気味の良いピッチで母の蜜壷を穿ち続ける。
母は苦しそうに息を荒げ、ほんのり汗ばんできらきらと輝く白い胸は大きく上下に揺れ動いていた。
体に沿って投げ出すように伸ばしていた母の手が時折シーツをギュッと握り締める。
両手を突っ張って上体を支えた誠一は膝を立ててM字に開いた母の白い脚の間で、キュッと引き締まった小さなお尻を小気味良いピッチで規則正しく上下させている。
誠一を見上げる母の顔も初めの頃の感情が窺い知れなかった表情とは明らかに異なっていた。
今や母の顔は妖しさと艶かしさを湛え、組み敷く自分に肉棒を突き立てる男を見上げる女の顔に変っていた。
良平が今まで一度も見た事の無い艶めかしくうっとりした表情で母は誠一の顔を見上げているのである。
やがて目を開いて誠一を見詰めていられなくなったのだろう、母はシーツをきつく握り締めて眉間に皺を寄せたと思ったら顎を突き上げて目を閉じてしまった。
カーテン越しに二人の行為を盗み見ている良平には誠一の腰が最初の頃より一段と躍動しているように思えた。
小気味良いピッチで肉棒を突き立てられるにつれ、母の刻む眉間の皺は次第にその深さを増していった。
切なそうに眉間に皺を刻んだ苦痛とも思える母の表情が決して苦痛に拠るものではない事を良平は良く知っている。
クラスの仲間で回し読むエロ雑誌に載っている感じた時の女の表情と今の母の表情が全く同じなのだ。
半開きの口、眉間に刻んだ深い皺、まさに快楽に身を委ねている女の顔そのものだった。
心地よいピッチで股間を穿つ誠一の肉棒に突き動かされて母の未だ張りを失っていないふくよかな乳房がプルンプルンと揺れ動く。
息子の良平に覗かれているとも知らず、眉間に深く皺を刻んだ母は快楽に歪んだ顔を切なげに左右に打ち振り始めた。
誠一の姿が玄関のドアの内側に消えてから、寝室で二人を見付けるまでの凡そ30分の間、誠一と母との間でどのような遣り取りが有ったのか窺う由も無いが、今日が決して初めてではない事は疑う余地が無いように良平には思えた。
暴力でも振われない限り、母が始めて遣って来た誠一に30分足らずで身体を開く筈が無いのに、その可能性は二人の様子と素振りからは微塵も窺えなかった。
それにも拘らず良平の目の前で二人が現実にセックスをしているという事は取りも直さず昨日の誠一の話が本当だったという事に他ならない。
春季セミナーの最初の日と最後の日の二日間、良平が留守の間に二人はセックスをし、そして今日が3回目と言う事なのだろう。
玄関先に迎えた時の困惑と怒りの顔、身体を繋いだ最初の頃の無反応、無表情だった様子からして母にその気が無かった事が良平にとってはせめてもの救いではあるが、しかし日を変えて既に2度も二人がセックスをしていた事が良平には凄いショックだった。
単身赴任の父は暮れから新年に掛けての正月休みに帰って来たので、父と離れて未だ3ヶ月足らずではないか、いくら寂しい思いをしていたとは言え母が父以外の男に身体を開くとは良平は想像も出来なかった。
現にこうして父以外の男に抱かれている母を目の当たりにしていても未だ良平は信じられない思いで一杯だった。
成人の男性に抱かれるのなら未だしも、相手は中学生でしかも自分の息子の同級生である。
誠一が話した通り、執拗な懇願に負けた母が誠一を男にしてやる積りで仕方なく抱かれたのが事の発端だろう。
男にしてくれと必死に懇願する誠一の熱意にほだされた母は、一度抱かせてやれば、満足して帰って行くと思ったのだろう。
兎も角、最初のアプローチは母性本能をくすぐる様な誠一の執拗な懇願が図らずも功を奏したと言うべきだろう。
男になれた誠一はそれで満足し、以後自分に付き纏う事も無いだろうと母は思っていたに違いない。
だから、母は誠一との事は自分の胸に秘めて思い出で終わらせる積りだったと思う。
だがしかし、誠一の話が本当だとすれば(今や良平は誠一の話は全て本当に違いないと思い始めていたが)母は六日後の春季セミナーの最終日にも誠一に抱かれていて、今良平が目の当たりにしているのは三度目に当たるのだ。
夫が不在で母が寂しい思いをしていたのは間違いないと良平は思うが、それにしても何度も誠一に抱かれるとは・・。
母がどの様な思いで二度三度と誠一の肉棒を受け入れてしまったのか良平には知る術も無いが、きっと夫が不在で募る寂しさ故の心の隙間を誠一が上手くこじ開けて入り込んだのだろうと思う。
良平を嘲笑う様にリズミカルに肉棒を突き立てている誠一と、快楽に歪む顔を左右に打ち振ってその肉棒を受け入れている母の二人の姿を目の当たりにして良平にはそうとしか考えられなかった。
二人の結合部は見えないが、眉間に皺を寄せて快楽に歪んだ顔を左右に打ち振って身悶える母の姿から、蜜壺にズンズンと突き刺さる誠一の肉棒がえも言われぬ快感を母にもたらしているのは間違いない。
母をこれ程までに喜ばせている誠一には勿論、年甲斐も無く少年の肉棒に身悶えている母に対しても良平は激しい怒りを覚えて思わず握り拳を硬くしたが、パンツに中で勝手に勃起する肉棒を如何する事も出来なかった。
左手は怒りの握り拳を震わせ、右手はズボンの上から反り返った肉棒を押さえていた。
母は眉間に刻む皺を一段と深くし、快楽に歪んだ顔を狂ったように激しく左右に打ち振る。
シーツを握り締めていた右手は何時しか口に銜えられ、出そうになる声を必死に堪えているのか、指先を噛み締めている。
誠一の腰の動きは先程より一段と早くなった。
肉棒に突き動かされて母の身体は激しく揺れ動く。
肉棒を挿入してから既に7分が経過していた。
誠一は今日も自宅を出る前に何度かオナニーをして精を抜いて来たに違いないが、そろそろ我慢も限界らしいく腰の動きに一段と拍車が掛かった。
こっそり二人のセックスを盗み見ている良平も下腹部に圧迫感を覚え急激に射精間が込上げてきた。
競ったところで何の意味も無いのだが、少しでも長持ちさせてせめて誠一より後に射精したいと良平は願った。
誠一は母と生でセックスをしているのに比べ、自分は只それを盗み見て肉棒を扱いているだけで、土俵もまったく異なるし、競っても何の意味も無いのだが其の時の良平には比べる事の愚かさと惨めさが全く判っていなかった。
誠一の腰使いにラストスパートがかかると、母は右手の指を噛み締めたまま、左手で誠一の肩を鷲掴み、顎を突き上げて白い喉を晒した。
それを合図と感じたのか誠一は射精に向かって狂ったように腰を振り始めた。
嚙んでいた母の右手が口から離れ、両手で誠一の肩を鷲掴んだ。
身体をビク・ビクッと震わせると母は股間を迫り上げた。
母にタイミングを合わせるように激しく振っていた誠一の腰がピタリと止まった。
あれほど激しく動いていた二人の身体が一瞬静止画のように固まった。
次の瞬間、良平は誠一の腰がプル・プルッと小刻みに震えたように感じた。
咽喉を引き攣らせる母の身体が仰け反り硬直した。
仰け反った母は欠伸でもするように大きく口を開いて身体をブルブル震わせていたが、寸秒の後にゆっくり崩れ落ちた。
誠一の射精を受け止めた母が崩れ落ちるのを見届けると良平の肉棒も堪らずに爆発した。
脳天を突き抜ける凄まじい快感を伴って良平は熱い迸りをブリーフの中へぶちまけた。
下腹部を包み込む生暖かい不快感が射精後の余韻に浸ろうとする良平を現実の世界に引き戻した。
再び覗き込んだベッドの上では、お互いの胸を合わせる様に誠一が母に覆い被さって重なっていた。
お互いの荒い息遣いで二人の身体は重なり合って揺れている。
静かに余韻にでも浸りながら二人は息を整えているのだろう。
自分は余韻に浸る事も出来ず、ブリーフを濡らして不愉快な思いをしているのに、誠一は放心したように余韻に浸っていられるのが良平には悔しくてそして悲しかった。
そして何より自分の放った精子はパンツを濡らしただけなのに、誠一の放った精子は母の子宮の中を卵子との出会いを求めて泳ぎ進んでいると思うと良平は自分が情け無くなり、やがて乾ききって死滅してしまう自分の精子が不憫に思えた。
悔しさと空しい思いを抱いて良平は余韻に浸っている誠一と母の二人を覗いていた。
息遣いも大分治まったのだろう、重なり合う二人の揺れが穏やかになると、母の右手がゆっくり動いて誠一の背中を抱き、続いて動いた左手が髪を弄ぶ様に撫で始めた。
女の喜びを与えてくれた誠一の労を労うかの様に。
玄関先で見せた母のあの困惑と怒りは何処へ行ってしまったのだろう。
労わるような母の手の動きは誠一の暴挙を反故にして全てを許した証としか思えなかった。
誠一がこの後も引き続いて母と二人だけの時間を共有したいと望んでいるのは明白だが、ひょとしたら母もそれを望んでいるのではないだろうか。
全てを許し、その上労を労う様な母の仕種がそれを教えてくれているような気がしてならない。
愛しそうに撫でる母の手の動きは、労を労うと共に、目くるめく快感に包み込まれて更なる至福の時を過したいと、暗に誠一に自分の気持ちを伝えている様に良平には思えた。
良平の思いが正しければ、お互いが望んでいるのだから、二人はこの後もきっと二人だけの時間を過ごす事だろう。
その事を図らずも見せ付けている様な誠一の髪をまさぐる母の愛しげな仕草に良平はいたたまれずにそっとその場を後にし、来た時とは逆に玄関の方へ足を運んだ。
リビングの前を通り過ぎて家の角を玄関の方へ曲がる時、良平は一度立ち止まって振り返ったが、直ぐに歩を進め、玄関を背にして門から道路に出ると打ちひしがれたように肩を落として公園の方へ歩いて行った。
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