タイで故プミポン前国王の火葬 5日間の国葬の中心的儀式

葬列を見ようと多くのタイ市民がバンコクに集まった Image copyright AFP
Image caption 葬列を見ようと多くのタイ市民がバンコクに集まった

タイで26日、昨年死去したプミポン前国王の火葬が予定されている。5日間にわたる国葬の中心的儀式が行われる同日夜、長男のワチラロンコン国王が火葬の火を点火する。

昨年10月に88歳で死去したプミポン前国王は国民の崇敬を集めていた。25日には王宮で仏教儀式が行われ、国葬の一連の儀式が始まった。

26日も王宮で仏教儀式が行われた。この後、前国王の遺体は山車に乗せられ、大規模な葬列と共に王宮近くに設営された火葬場に向かう。

首都バンコクの旧市街にある多くの建物は黄色いマリーゴールドの花で飾られ、大勢の市民がすでに葬列の順路の周囲に集まっている。

国葬期間中には、タイ全土から最大25万人が集まると予想されている。

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1年かけて作った「天国」 タイ前国王の葬儀

多くの市民は何日も前からバンコクに到着しており、25日夜から前国王の肖像写真を手に葬列が通るのを待っていた。

公休日とされた26日には、多くの企業や店舗が終日あるいは半日の休業を予定している。

王族や40カ国以上から集まった要人が火葬に参列する。

現地時間の午後10時(日本時間27日午前零時)にワチラロンコン国王が薪に火を点じる予定で、遺灰は翌27日に再び王宮に運ばれる。その後、葬儀は2日間にわたって続く。

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崇敬されつつ謎めいた存在 タイ国王死去

政治の混乱が繰り返されクーデターが何度も起きたタイで、故プミポン前国王は国の安定の象徴となっていた。

昨年の10月13日に国王が死去すると、1年間の服喪が発表され、多くの人々は黒い服装をした。

葬儀は1年近くかけて準備され、王宮近くには巨大な火葬場が建設された。

火葬のために建てられた建物には、伝説上の生き物や縁起が良いとされるライオンや像の彫刻が置かれている。

仏教の伝統に基づき、儀式は宇宙を模し、薪が積まれた火葬壇は神聖なメール山(須弥山)を表している。

葬儀の参列者は厳格な決まり事を守らなくてはならない。王室への不敬行為を禁じるタイの法律は、世界でも特に厳しい。

バンコク中心部の歴史地区の道路は通行禁止となっている。海外の観光客は、現地の市民のように黒い服装をする必要はないものの、敬意を示す服装や行動が求められている。

(英語記事 Thailand begins royal cremation for late King Bhumibol Adulyadej

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