B5サイズの電気自動車が発売。果たして公道を走れるのか?

photo credit: Wolfgang Vullhorst Skater via photopin (license)

photo credit: Wolfgang Vullhorst Skater via photopin (license) (画像はイメージです)

電動スクーターや電動自転車など電動で動く車が増えてきて、セグウェイや電動スケーターなんてのも出てきている中、10月21日になんとB5サイズの電動自動車『WalkCar(ウォーカー)』が発売された。

『WalkCar(ウォーカー)』はCOCOA MOTORSという会社が「カバンに入れて持ち運びできる」というコンセントで作られた電気自動車。サイズはなんと13インチという小ささ!値段も13万円とお値段も原付バイク並みの値段だ。

カーボン素材を使って重さは2.8kg、最高で時速10kmで最大時速16kmでの走行が可能で、1回の充電で約60分間走行可能。動かし方はハンドルもコントローラーもなく、重心を移動することで右折・左折をし、ボディーから降りるだけで止まるようになっている。現在世界13か国で予約を受け付け中でこれから順次拡大をしていく予定とのことだ。

「WalkCar(ウォーカー)」を開発したCOCOA MOTORSを創業したのは日本人で創業者の佐藤国亮氏。開発に至った経緯は日常の延長線上にあったようだ。

「創業者が大学時代に上京すると、それまでの車中心の生活から電車と徒歩の生活に一変。行動範囲が狭まり、長時間の徒歩も苦痛に感じた彼は、車を携帯する「Car in your bag」のアイデアを考案。5年前から独自のソフトウェア開発を始め、今日製品化に至る。私たちはWALKCAR®が日本の圧倒的な独創性を表わす発明として世界を変えてゆくと信じています。」(同社プレスリリース)

2015年には多くの報道機関が取り上げて話題になり、インターネット上では様々な意見が出されている。

このWalkCar(ウォーカー)、そもそも日本の道路を走れるのだろうか?
そこで道路交通法などを調べてみた。道路には公道と私道と二つあり、私道は個人の所有になるので私道の所有者が許可を出せば走行が可能だ。公道では、道路交通法に従う必要がある。

ところで、道路交通法の中に歩行補助車の規格というのががある。この規格に沿っていれば、免許がなくても日本の公道を走ることができるというものだ。

(原動機を用いる歩行補助車等の基準)
第一条  道路交通法施行令 (昭和三十五年政令第二百七十号。以下「令」という。)第一条 の内閣府令で定める基準は、次に掲げるとおりとする。
一  車体の大きさは、次に掲げる長さ、幅及び高さを超えないこと。
イ 長さ 百二十センチメートル
ロ 幅 七十センチメートル
ハ 高さ 百九センチメートル
二  車体の構造は、次に掲げるものであること。
イ 原動機として、電動機を用いること。
ロ 六キロメートル毎時を超える速度を出すことができないこと。
ハ 歩行者に危害を及ぼすおそれがある鋭利な突出部がないこと。
ニ 歩行補助車等を通行させている者が当該車から離れた場合には、原動機が停止すること。

(道路交通法施行規則2条1項9号,施行令1条,施行規則1条)

また、警察庁交通局によるとシニアカー・電動カートは歩行補助車として認められるものの、電動キックボード・電動スクーターは歩行補助車に該当しない。

 道路交通法との関係では、いわゆる「電動キックボード」や「電動スクーター」は、「内閣府令で定める大きさ(0.60キロワット)以下の定格出力の原動機を用い、かつ、レール又は架線によらないで運転する車」に該当し、かつ、自転車、身体障害者用の車いす及び歩行補助車等には該当しないので、道路交通法上の原動機付自転車に該当すると解されます(道路交通法第2条第1項第10号)。

いわゆる「電動キックボード」及び「電動スクーター」について(警察庁交通局)

 

Photo Credit: toooooool Flickr via Compfight cc

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時速6㎞以上出るものは歩行補助車に該当しないので、公道を走るにはトラクターや小型フォークリフトのような小型特殊自動車か、原動機付き自動車の免許が必要で道路使用許可を取ることが求められる。
では、このWalkCar(ウォーカー)はどういった扱いになるのか。改めてスペックを見てみると、大きさ:13インチ、最高速度:16km(同社Webサイト)とある。

こうした特徴を踏まえると、歩行補助車の基準である時速6kmを超えているので、電動スケートボードに該当し、公道を走るのは難しいだろう。
だが、体の不自由な人が使ったり、荷物を運ぶ時などの補助として用いたりするなど、用途によっては様々な可能性を秘めていると言える。

 

【参考】

ノートパソコンサイズの車WALKCAR®予約受付開始 「車を携帯する時代が来た」 – COCOA MOTORS.

※ 道路交通法施行規則2条1項9号,施行令1条,施行規則1条 – e-Gov

※ いわゆる「電動キックボード」及び「電動スクーター」について – 警察庁交通局

 

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