日本では約6000本の投資信託が販売されているが、「本当にいい商品」ほど気付かれていないという。損はしたくない、でも儲けたい――そんな都合のいい望みをかなえてくれる投信があった。
「100万円を銀行に1年間預けても100円の利息しかつかない運用難の時代にあっても、年利10%、20%を超えるような高利回りで資産運用している猛者はたくさんいます。
たとえば大和住銀投信投資顧問が運用する『J-Stockアクティブ・オープン』という投資信託で運用している人たちは、この1年で年利37.03%という驚異的な儲けを手にしています。
聞き馴染みのない商品かもしれませんが、知る人ぞ知る投信です。ジャスダックやマザーズなど新興市場の日本株で巧みに運用するのが特徴で、直近3年のリターンはさらにすごくて約101%。
ここまで儲けていると損する時はひどく大損しているのではと心配されるかもしれませんが、2003年の販売開始当初からのリターンは630%超です。「知っている人」たちはこうした商品を以前から仕込んで、資産を何倍にも膨らませているのです。
今夏には気づいた一部の個人投資家のマネーが殺到したことで、販売が「売り止め」になったほど。いずれまた売り止めは解除されるでしょうから、気になる方はウォッチしておいたほうがいいでしょう」
<そう語るのは、楽天証券経済研究所でファンドアナリストを務める篠田尚子氏だ。
ファンドアナリストとは、日本で販売されている約6000本の投資信託すべての分析・評価を行うプロで、現在日本に10人程度しかいない。中でも篠田氏は海外の投信事情にも通じ、10年以上も投信業界の最前線を走るトップアナリストである。
そんな篠田氏は、銀行員やファイナンシャルプランナーなども知らないような「埋もれたお宝商品」を発掘する達人。知る人ぞ知る「いま儲かっている投信」を聞いた。>
アセットマネジメントOneが運用する『DIAM国内株オープン』という投資信託に投資している人も、じつに儲けています。
この投信のファンドマネージャーは強気派で知られ、日本株全般を投資対象としながら、その時々のマクロ経済環境に応じてダイナミックに投資先を変える。
実際、昨年の夏にはそれまで中小型株中心に投資していたのを、中小型株の伸びが落ちてくると大型株中心に一気にシフトしたのですが、そうした運用方針の転換は商品のホームページなどで誰でも見ることができた。
その変化を見逃さずに「好機」として投資に踏み切った人たちが、いま年利38.84%もの大儲けをしています。
具体的には、1年前の10月6日に100口購入した人の場合、当時の基準価額(1口当たりの価格)が1万5159円だったので、購入価格は約151万円。それがこの10月6日には2万1033円まで急カーブで上昇しているので、たった1年で資産が約60万円も膨らんでいる。
同期間に同額を預金していたら利息は約150円なので、その「運用格差」は4000倍にも広がった計算です。
こういう話をすると、そんなすごい金融商品は限られた富裕層やお得意様にしか売られていないのではないかと疑う人もいますが、それはない。
この投信は、みずほ銀行、第一生命、大和証券などで取り扱っていて、その窓口やインターネットで誰でも購入できます。ちなみにこの投信も、過去10年以上にわたってTOPIX(東証株価指数)を上回る運用成績を維持しています。
マイナス金利時代でまともな投資先がないと嘆くのではなく、このように投資先を丹念に調べ上げることで、大きな利回りを手にしている人はわんさかいる――それがリアルな現実なのです。