Photo: ガンダムGPB列伝第47話
《来店》

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前回のあらすじ↓

何度倒しても蘇る【ガンダム ゼルメガス】
に対して、フクナガ達は勝てそうにないと
諦めかけたその時ッ!!

突如持ち主である、
【GPB株式会社 会長の《コロッケ》】
が現れて【ゼルメガス】を止めてくれたのだ!!

…そして色々あってその後、
フクナガはコロッケに
これまで起こった経緯を話し始めた…
ーーーーーーーーーーーーーー

『ふーむ…なるほどね…』

フクナガに【ガンダム ゼルメガス】が関した
これまでの経緯を聞いた《コロッケ》は、
椅子に座って腕を組み、うーん…と考え込む。

『《ガンプラ狩り》グループのアジトに、
この【ガンダム ゼルメガス】が紛れていたのか…』

『…なぁ…コロッケさんよ、
あんたも《ガンプラ狩り》にあったのか?』
…と、フクナガが唐突にコロッケに聞く。

(ば…バカ野郎!!)

(フクちゃん!!目上の人には丁寧語でしょ!!)
そのフクナガの言葉遣いの悪さに、
内心とてもハラハラするテイラーとミドリ。

『いや…私には身に覚えが無いのだよ』
…と、しかめっ面をし、手を上げ首を振るコロッケ。

『そうか、だとすると《盗まれた》んだな』

『えッ!?それって《犯罪》じゃ!?
…警察よぼッ!!警察ッ!!』
…と、ミドリがハンドバッグから
携帯端末を取り出して警察に電話を
掛けようとするのを、コロッケは制止する。

『…止めてくれミドリちゃん、
この【ゼルメガス】はまだ《試作品》、
世間になるべく公表はしたくないんだ』

『そっか…なら止めておいた方が良いね…』
…と、ションボリした表情で、
携帯端末をハンドバッグにしまったミドリ。

『つーかさ、』『ん?』

『なんであの【ゼルメガス】って、
《徹底的にガンプラを破壊》しようとするんだよ…
…別にそんな機能要らないだろ…』
…と、悲しい表情でフクナガは話す。

あの朝目覚めた時の机上の悲惨な光景(※)は、
今でもフクナガは忘れる事は無い。
(※ 42話を参照)

それに対して、コロッケはこう説明する。

『…あの【ゼルメガス】には、
登録した本人以外があの機体を扱うと、
《セーフティーモード》が働くんだ。
ただ、まだその機能は未完成で、
極端に《セーフティーモード》が働いたのだろう』

そして、机上に乗ったゼルメガスを指差した
コロッケは更に説明を続ける。

『…そして【ゼルメガス】には
《自動操縦機能》があるんだ。
…私の考えでは、
《セーフティーモード》と《自動操縦機能》
が干渉しあって、何らかの原因不明の
暴走が起こったのだと思うんだ』

『そうなのか…』
…と、フクナガはコロッケの説明を聞いて、
あまり納得のいかない顔をして項垂れる。

すると突然、
カランコロン!!…と、店の出入口の鈴が鳴り、
客が入ってきた。

慌ててテイラーは、
いつも通りの店員の応対をとろうとし、
バトルスペースから出てカウンターまで行く。

『お客さんかな?』『さぁ?』

…と、フクナガとミドリは一瞬気を取られたが、
改めてコロッケとの会話を続けようとしたその時ッ!!

バキッ!!…と、バトルスペースの扉が蹴破られる。

ビックリしてフクナガ達は
蹴破られた扉の方向を向くと、
そこからスキンヘッドの人物が入って来た。

『見つけたわよ〜♪
ワタシの【ゼルメガス】ちゃ〜ん♪』
…と、机上の【ガンダム ゼルメガス】を見て、
ニンマリと不気味な笑みを浮かべながら
スキンヘッド…《ヨシカゲ》(※)は言う。
(※ 《ヨシカゲ》の詳細は、44話を参照。)

そして、その《ヨシカゲ》の後から、
バトルスペースに《巨漢》が入って来て、
フクナガはアッ!!…と表情を歪めた。

『お…お前はあの時のッ!!』

『あぁ…誰かと思えば、
俺に拳一撃でやられたもやし野郎(※)じゃねぇか』
(※ 41話を参照。)
…と、フクナガと《巨漢》は両者睨み合う。

『…ちょいと待ちな、
…今【ワタシのゼルメガス】とか言ったな?
…つーことは、お前さんが盗んだんだな?』

…と、椅子に座っていた《コロッケ》が立ち上がり、
被っている帽子の影から
鋭い眼光で睨みながら告げる。

対してスキンヘッドの《ヨシカゲ》は、
これまた心外とばかりに、
『あら〜ん?誰かと思えば、
貴方 《GPB株式会社の会長》さんじゃない
…何か勘違いしてる様だけど、
これはワタシが《拾った》物なのよん?
《盗んだ》とは訳が違うわん?』
…と、いちいち癪に障るオネエ口調で
話す《ヨシカゲ》。

『…《拾った》癖に、
GPB会社の社員等しか知らない筈の《機体名》を
知っているという事は…
…もしやお前は、元開発部の《ヨシカゲ》か?』

…と、《コロッケ》が言うと、
またもやニンマリと
不気味な笑みを浮かべる《ヨシカゲ》。

『…そうよ?ワタシは元開発部の《ヨシカゲ》よん』

『えぇ!?そうだったんすか!?』
…と、フクナガとの睨み合いを切り上げ、
驚きの表情を浮かべる《巨漢》。

1人この展開に付いていけてないミドリは、
恐る恐る手を挙げて《ヨシカゲ》に問う。

『あの〜? 貴方は何故《ゼルメガス》を
欲しているのでしょうか…?』

『…ちっ!!女か…
…まぁ良いわ、その質問の答えは《売却》する為よ!!』
…と答えた《ヨシカゲ》は手を掲げ、
ふんぞり返りながる。

『裏の事業に完成度の高い《ガンプラ》を
売りさばくとすっごい儲かるのよ?
…しかも今回の件は特例中の特例!!
《自動操縦機能》が付いて更に
《プラリウム》を装備した機体…
そんなガンプラは裏の事業も
高く買い取ってくれるからねぇ〜!!』

『げ…ゲス野郎ッ…!!
だから《ガンプラ狩り》なんかしてたのか!!
…人が一生懸命作ったガンプラを
売りさばくなんざ許せねぇ!!』
…と、額に青筋を浮かべてフクナガは激昂した。

…だが、フクナガには《巨漢》にやられたという
《恐怖感》がまとわりついて、
どうする事も出来なかった。

『さぁ!!さっさとその【ゼルメガス】を
渡してくれないと…こっちも実力行使で
ぶんどっちゃうわよ?』

『渡す事は、《出来ないな》』

ニンマリと、《コロッケ》が不敵に微笑むと、
再度椅子に座り直して話す。

『お前さんの目当ての《プラリウム》は、
いくら開発部のお前でも、
ガンプラから外すことは無理さ。
…仮に無理矢理にでも外そうとすると、
《プラリウム》は壊れてしまう。
…だがしかし《俺は外し方を知っているのさ》』

『な…なんだとッ!!』
…と、オネエ口調から男の口調に変わった
《ヨシカゲ》は顔を引くつかせる。

『ガンプラ狩りならガンプラ狩りらしく、
ガンプラと《プラリウム》が欲しいのなら、
俺とGPBで勝負して奪ってみろよ』
…と、《ヨシカゲ》を勝負に誘った《コロッケ》。

『ぐぐぐッ!!…い…良いわ、勝負をしましょ?
…もし、私達が勝ったら…』

『あぁ、男に二言はねぇよ。
ちゃんと《プラリウム》の外し方を教えてやる。
…さぁ!!さっさとGPBベースに来なッ!!』

…と、《コロッケ》が先導して、
GPBのコントロールポットへと入って行った…

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…一方その頃テイラーは…

『………………』

…《巨漢》の拳を一撃喰らい、
すっかりレジの机にて気を失っていた…
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和ノ国 fukunagaPublic
ガンダムGPB列伝第47話 《来店》 ーーーーーーーーーーーーーー 前回のあらすじ↓ 何度倒しても蘇る【ガンダム ゼルメガス】 に対して、フクナガ達は勝てそうにないと 諦めかけたその時ッ!! 突如持ち主である、 【GPB株式会社 会長の《コロッケ》】 が現れて【ゼルメガス】を止めてくれたのだ!! …そして色々あってその後、 フクナガはコロッケに これまで起こった経緯を話し始めた… ーーーーーーーーーーーーーー 『ふーむ…なるほどね…』 フクナガに【ガンダム ゼルメガス】が関した これまでの経緯を聞いた《コロッケ》は、 椅子に座って腕を組み、うーん…と考え込む。 『《ガンプラ狩り》グループのアジトに、 この【ガンダム ゼルメガス】が紛れていたのか…』 『…なぁ…コロッケさんよ、 あんたも《ガンプラ狩り》にあったのか?』 …と、フクナガが唐突にコロッケに聞く。 (ば…バカ野郎!!) (フクちゃん!!目上の人には丁寧語でしょ!!) そのフクナガの言葉遣いの悪さに、 内心とてもハラハラするテイラーとミドリ。 『いや…私には身に覚えが無いのだよ』 …と、しかめっ面をし、手を上げ首を振るコロッケ。 『そうか、だとすると《盗まれた》んだな』 『えッ!?それって《犯罪》じゃ!? …警察よぼッ!!警察ッ!!』 …と、ミドリがハンドバッグから 携帯端末を取り出して警察に電話を 掛けようとするのを、コロッケは制止する。 『…止めてくれミドリちゃん、 この【ゼルメガス】はまだ《試作品》、 世間になるべく公表はしたくないんだ』 『そっか…なら止めておいた方が良いね…』 …と、ションボリした表情で、 携帯端末をハンドバッグにしまったミドリ。 『つーかさ、』『ん?』 『なんであの【ゼルメガス】って、 《徹底的にガンプラを破壊》しようとするんだよ… …別にそんな機能要らないだろ…』 …と、悲しい表情でフクナガは話す。 あの朝目覚めた時の机上の悲惨な光景(※)は、 今でもフクナガは忘れる事は無い。 (※ 42話を参照) それに対して、コロッケはこう説明する。 『…あの【ゼルメガス】には、 登録した本人以外があの機体を扱うと、 《セーフティーモード》が働くんだ。 ただ、まだその機能は未完成で、 極端に《セーフティーモード》が働いたのだろう』 そして、机上に乗ったゼルメガスを指差した コロッケは更に説明を続ける。 『…そして【ゼルメガス】には 《自動操縦機能》があるんだ。 …私の考えでは、 《セーフティーモード》と《自動操縦機能》 が干渉しあって、何らかの原因不明の 暴走が起こったのだと思うんだ』 『そうなのか…』 …と、フクナガはコロッケの説明を聞いて、 あまり納得のいかない顔をして項垂れる。 すると突然、 カランコロン!!…と、店の出入口の鈴が鳴り、 客が入ってきた。 慌ててテイラーは、 いつも通りの店員の応対をとろうとし、 バトルスペースから出てカウンターまで行く。 『お客さんかな?』『さぁ?』 …と、フクナガとミドリは一瞬気を取られたが、 改めてコロッケとの会話を続けようとしたその時ッ!! バキッ!!…と、バトルスペースの扉が蹴破られる。 ビックリしてフクナガ達は 蹴破られた扉の方向を向くと、 そこからスキンヘッドの人物が入って来た。 『見つけたわよ〜♪ ワタシの【ゼルメガス】ちゃ〜ん♪』 …と、机上の【ガンダム ゼルメガス】を見て、 ニンマリと不気味な笑みを浮かべながら スキンヘッド…《ヨシカゲ》(※)は言う。 (※ 《ヨシカゲ》の詳細は、44話を参照。) そして、その《ヨシカゲ》の後から、 バトルスペースに《巨漢》が入って来て、 フクナガはアッ!!…と表情を歪めた。 『お…お前はあの時のッ!!』 『あぁ…誰かと思えば、 俺に拳一撃でやられたもやし野郎(※)じゃねぇか』 (※ 41話を参照。) …と、フクナガと《巨漢》は両者睨み合う。 『…ちょいと待ちな、 …今【ワタシのゼルメガス】とか言ったな? …つーことは、お前さんが盗んだんだな?』 …と、椅子に座っていた《コロッケ》が立ち上がり、 被っている帽子の影から 鋭い眼光で睨みながら告げる。 対してスキンヘッドの《ヨシカゲ》は、 これまた心外とばかりに、 『あら〜ん?誰かと思えば、 貴方 《GPB株式会社の会長》さんじゃない …何か勘違いしてる様だけど、 これはワタシが《拾った》物なのよん? 《盗んだ》とは訳が違うわん?』 …と、いちいち癪に障るオネエ口調で 話す《ヨシカゲ》。 『…《拾った》癖に、 GPB会社の社員等しか知らない筈の《機体名》を 知っているという事は… …もしやお前は、元開発部の《ヨシカゲ》か?』 …と、《コロッケ》が言うと、 またもやニンマリと 不気味な笑みを浮かべる《ヨシカゲ》。 『…そうよ?ワタシは元開発部の《ヨシカゲ》よん』 『えぇ!?そうだったんすか!?』 …と、フクナガとの睨み合いを切り上げ、 驚きの表情を浮かべる《巨漢》。 1人この展開に付いていけてないミドリは、 恐る恐る手を挙げて《ヨシカゲ》に問う。 『あの〜? 貴方は何故《ゼルメガス》を 欲しているのでしょうか…?』 『…ちっ!!女か… …まぁ良いわ、その質問の答えは《売却》する為よ!!』 …と答えた《ヨシカゲ》は手を掲げ、 ふんぞり返りながる。 『裏の事業に完成度の高い《ガンプラ》を 売りさばくとすっごい儲かるのよ? …しかも今回の件は特例中の特例!! 《自動操縦機能》が付いて更に 《プラリウム》を装備した機体… そんなガンプラは裏の事業も 高く買い取ってくれるからねぇ〜!!』 『げ…ゲス野郎ッ…!! だから《ガンプラ狩り》なんかしてたのか!! …人が一生懸命作ったガンプラを 売りさばくなんざ許せねぇ!!』 …と、額に青筋を浮かべてフクナガは激昂した。 …だが、フクナガには《巨漢》にやられたという 《恐怖感》がまとわりついて、 どうする事も出来なかった。 『さぁ!!さっさとその【ゼルメガス】を 渡してくれないと…こっちも実力行使で ぶんどっちゃうわよ?』 『渡す事は、《出来ないな》』 ニンマリと、《コロッケ》が不敵に微笑むと、 再度椅子に座り直して話す。 『お前さんの目当ての《プラリウム》は、 いくら開発部のお前でも、 ガンプラから外すことは無理さ。 …仮に無理矢理にでも外そうとすると、 《プラリウム》は壊れてしまう。 …だがしかし《俺は外し方を知っているのさ》』 『な…なんだとッ!!』 …と、オネエ口調から男の口調に変わった 《ヨシカゲ》は顔を引くつかせる。 『ガンプラ狩りならガンプラ狩りらしく、 ガンプラと《プラリウム》が欲しいのなら、 俺とGPBで勝負して奪ってみろよ』 …と、《ヨシカゲ》を勝負に誘った《コロッケ》。 『ぐぐぐッ!!…い…良いわ、勝負をしましょ? …もし、私達が勝ったら…』 『あぁ、男に二言はねぇよ。 ちゃんと《プラリウム》の外し方を教えてやる。 …さぁ!!さっさとGPBベースに来なッ!!』 …と、《コロッケ》が先導して、 GPBのコントロールポットへと入って行った… ーーーーーーーーーーーーーー …一方その頃テイラーは… 『………………』 …《巨漢》の拳を一撃喰らい、 すっかりレジの机にて気を失っていた… ーーーーーーーーーーーーーー