今週気づいたこと

見て読んで知ったことをれづれなるままに

"文化の盗用"についてはてな村民の意見を調べた

こんばんわ、太っちょ太っちょです。

 下の記事で"文化の盗用"について調べて、どうも僕の感覚からは大きく外れているな、アメリカの白人限定のローカルルールってことで距離を置こうと思ったけど、 はてな村民の意見も聞いて、知見を広げようと思った。
 "文化の盗用"の話題についてはてな村民の意見から勉強になったものをピックアップ。

はてな村民の意見

パブリックドメイン化された文化の借用はOKでは?

 東雲長閑さん (id:shinonomen)の記事を読んでなるほどなって思った。私的な文化やパブリックドメイン化した文化によって"文化の盗用"って言われるか否かの栄目になる可能性があるね。
 日本のクリスマスやハローウィンなんかも"文化の盗用"って怒られていないのも、それがパブリックドメイン化された文化だからかもしれないね。

 善意であっても相手を傷つけることはある。クロス氏の例でも、最初に行った「ネイティヴ・アメリカン風のヘッドドレス」に関しては駄目なんじゃないかというコメントが散見された。何故ネイティヴ・アメリカンの衣装は駄目で日本の衣装はOKなのか。

 それはその衣装がパブリックドメイン化されているかに依るのではないか。(同様の指摘をブコメでid:stand_up1973さんがされている。)
 著作権が切れた作品はパブリックドメインとなり、それを用いて創作活動を行っても盗用であるとは見なされない。文化の盗用に関しても同じことが言えるのではないか。

 例えば、外国人が日本語を話しているのに対し、文化の盗用だ! などと言う人はいない。日本語はパブリックドメインになっていて、誰でも自由に用いることができるという意識が共有されているからだ。スーツは元々英国の民族衣装だが、アジア人やアフリカ人がスーツを着ていても文化の盗用だなどと言われることはない。スーツもパブリックドメイン化しているからだ。

 和服について日本人の多くはパブリックドメインだと考えている。従って、モデルがバッシングされている時、多くに日本人は理由が分からず戸惑っていた。

 おそらく、批判していた欧米人は、和服は日本人の私的な物であり、パブリックドメイン化されていないと思っていた。そのずれが欧米と日本での反応の違いを生み出したのではあるまいか。

文化の盗用になるか否かは相手への敬意や尊重する姿勢の有無しだい

 id:tsukiyotakaさんの記事。類似した行為でも文化の盗用と批判される場合と、そうでない場合の違いについては同意だね。
 適当に寿司なんてご飯の上に魚介類置くだけでしょ?っていうのと、現地の人にも好まれる見た目も美しいを求めて作られたカリフォルニアロール。両方とも本来のすしじゃないけど、後者の方は料理として認められるし、日本人の中にも好きな人多いよね。
 日本料理をアレンジして広がった和食が受け入れられるのはそこに経緯や尊重があるからだろうね。

 被支配者が自力で生み出し長年大切に紡ぎ育んできた文化から支配者が利益を得る際に、その文化と当事者たる被支配者への敬意や尊重する姿勢が欠けていることこそが、CAが問題視される所以である。 というのが私の理解です。

 海外では、白人タレントが異国ファッションとしてニカブ姿をインスタに投稿したことがCAに当たるとして批判を浴び、同じく白人のUNHCR特使が活動中ヒジャブを着用したことはCAであるとは言われず、むしろ現地文化を尊重する姿勢だとして高く評価されたとのことです。
 「アメリカ人の白人がムスリムの民族衣装を着用した」という行為自体は全く同じですが、文化と当事者に対する尊重の姿勢や敬意の有無によって、CAに該当するか否かが分かれています。

文化的盗用への反感は人が本質的に持ってるもの

 東雲長閑さん (id:shinonomen)の記事の続き。方言を真似されてなんとなく嫌な気持ちになるのは"文化の盗用"から説明が出来るんだって関心した。
 東京の人からしてみたら関西の方言が全国区になっていいじゃんと思うけど、関西の人からしたら私的な大切な文化を安易に真似てくれるなよってことなんだね。

 関西人はしばしば、関西人以外が下手な関西弁を使うのを嫌がる。半沢直樹でもそういう描写があったし、マクドナルドの広告でもid:kibarashi9さんが「関西の人がイラっとくるやつ。」というコメントを書かれていた。私はこれを、外国人が下手な日本語を使うのを嫌がっているようなものだと考え、心が狭いと感じていた。私の中では関西弁は共通語と同じパブリックドメイン化された言語の一種だからだ。

 だが、恐らく非ネイティブの関西弁を嫌う関西人は、関西弁をパブリックドメインではなく私的なものだと考えているのではないか。それ故に、下手な関西弁を聞くと、私的なものを盗用されたように感じて不快になっていたのではないだろうか。

文化を所有するという意識がないから"文化の盗用"に違和感を持つ

 id:DavitRiceさんの記事を読んで、なんで日本人が"文化の盗用"の被害者だと白人から言われるのに、当の本人たちは "あら、私たちの文化気に入ってくれた? " "それすてきなアレンジだね"って怒っている白人たちからすれば予想外のリアクションをするのかなんとなくわかった気がした。
 日本って文化を所有するっていう意識(敷居)が低くて、文化が出入りすることに違和感がないじゃない?、だから自分たちの文化を盗用されたって 反発が起こらないんだろうって感じた。

 色々な記事で出ている意見を雑にまとめると、Cultural appropriationという概念の基本的な問題点は、文化というものを固定的で硬直的なものと見なしていること、また文化を「所有者」が存在するものであるかのように扱っていることだろう。

 本来、文化というものは時を経るごとに変わっていくものであるし、他の文化と融合したり異文化の人々の手が加えられたりするものだ。ある文化がその文化とは縁遠い人に触れられたり利用されたりすることは本来歓迎するべきことであり、批判するべきことではない。

 また、"ある文化が、その文化の本来の所有者ではない相手に盗用された"という発想は、文化が「この文化はこの民族のもので、あの文化はあの人種のもので…」という風に割り振れるものであるという発想を前提にしている。

"文化の盗用"は許すことで解決できる

 日本に関することで海外Youたちが炎上にあっていたらこの視点で助けてあげたいね。日本好きなんやろ?ええねんで真似しての精神で😊😊

 日本の漫画やアニメはアメリカにも輸出されている。その際、黒人風キャラクターの描写には修正が入ることもあるようだが、つり目キャラクターはそうではないようだ。

 それはなぜだろうか?  おそらくは、「日本の作品である以上、日本人はこの描写を問題視していないはず。ならば、つり目キャラであっても日本人差別と考える理由はない」という判断であろう。つまり、アメリカには「ステレオタイプ化される側の人間が気にしていなければ問題なし」という基準があると考えることができる。