ネガティブキャンペーンが現場スタッフの心を救う

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介護業界には悪しき倫理が根付いている。

・奉仕の心で身を粉にして働け
・不平不満は己が未熟だから出るのだ
・見返りを求めず利用者の幸せのみを追求しろ


一見、自分を戒め規律する福祉論だが、
安い給料でこき使われ
夢も希望も無い事に気づいてしまうと
『理想と現実』のギャップに心が縛られてしまう。



◆病みやすい人の傾向

他の業界や職場を知らずに
介護業界に入職してしまうと、
・会社ってそういうものなんだ
・福祉ってそういうものなんだ
・働くってそういうことなんだ
・社会人ってそういうものなんだ
・それが世間の常識なんだ

と情報操作され洗脳に近い状態になってしまいがちだ。

特に、
『若年層の世間をあまり知らず真面目な人』
に多い傾向にある。

・「おかしい」って思うのは自分が間違っているんだ
・給料が少ないからって文句を言ってはいけないんだ
・まだまだ奉仕の心が足りないから不満に思うんだ


という思考回路になってしまうと、
常に自分を責める事になってしまう。
そうすると、心を病みがちになる。

うつ病や精神疾患で働き続けられなくなった
という人を何人も知っている。

勿論、そういう人達の中には、
・元々、心が弱かった
・ガス(ストレス)抜きをしなかった
・世間の常識と比較することをしなかった
・自分を信じきれなかった

という原因もあるかとは思うが、
業界や職場全体がそういう風潮で雰囲気であれば
それに抗うという選択肢さえ無かったのだろう。



◆ネガティブキャンペーンが心を救う

『ネガティブキャンペーン』は
マイナスなイメージがあるかもしれないが、
『真実を語るとネガティブな内容になってしまう』
というだけで、
嘘や虚偽の情報を発信しているわけではないのだ。

介護業界の闇やタブーに触れることが
『ネガティブ』と捉えられているのであって、
それを否定する人は
・闇やタブーを隠したい人
・闇やタブーに触れられたら困る人
・闇やタブーでおいしい思いをしている人
・メサイアコンプレックスの人

だと言える。

そして、そういう風習や風潮の中で働いているスタッフも、触れてはいけないタブーのように感じてしまい、口に出すことをはばかれるのだ。

そういう風潮をいつまでも守ろうとする人がいる限り、介護業界の山積みの問題解決も進まないし、発展も無いだろう。

真実を伝え、発信することは、
悪しき倫理に縛られた心を解放し、
健全に働いていく上で必要不可欠なのだ。

あまり社交的ではなく、
いつも暗い顔をして働いていた20代のスタッフに
「介護業界なんて、人の良心に付け込んで安い給料で働かせているだけだから、会社だって辞めれば上司も部下も関係ないし気楽に働こうぜ」
と声を掛けたら、今まで見た事の無い満面の笑みで
「はい、ありがとうございます」
と言った。

そのスタッフは今でも続いている。
言葉掛けが良かったか悪かったかはさておき、
あの笑顔は忘れられない。

『愛は地球を救う』のだとしたら、
『ネガティブキャンペーンは現場スタッフの心を救う』のだ。








◆そもそもネガティブな理由は?

『ネガティブ』だとか『マイナス』だとか言うが、
介護業界の真実を語っていくと
必然的にそういう内容になってしまう。

それは発信している人間の責任では無く、
業界の在り方の責任だと言える。

『あら探し』という言葉があるが、
探さなくても『あらばっかり』ではないか。

・耐えなさい
・忍びなさい
・我慢しなさい
・自己犠牲を払いなさい
・頑張りなさい

ということを強いるだけでは無く、
・人間らしく働きなさい
・自分らしく働きなさい
・労働に見合った対価の分だけ働きなさい

と言うだけで人の心は救われる。

求めているのは『特別』ではなく『普通』なのだ。


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