夫(みどりいろ)です。
先日のこと。6歳の息子が突然、「漢字を書きたい」を言い出しました。どうやら書きたい漢字は、息子がハマっている将棋の駒の漢字。
「王」「金」「銀」「飛」「角」・・・。
息子は自分の書き上げた漢字を「どうだ!」と言わんばかりの大きな声で、「見て、見てー」と叫びます。
半年間の絶賛ニート中の僕は、キャンピングカー旅行以外の日は漫画漬けです。この日は、今更感がすごいですが、浦沢直樹氏の「20世紀少年」を読むという、重要かつ緊急性の高い勉学に励んでいました。すごく忙しいのです。
なので、息子の「漢字書けたよ」アピールも軽く受け流そうと思っていました。
しかし、字を見てびっくり。想像以上にバランスのとれた息子の漢字に驚き、何も考えずに「大人みたいな字じゃんっ!」と言葉をかけました。
息子は、気持ちが高ぶったのか、「また、大人みたいな字をかけたよ」と見せてきました。「大人みたいな字」が書けたということを素直に喜んでいました。
ただ、その日の夜、「20世紀少年」の9巻を読みながら、ふと「さっきの自分の言葉かけって、どうだったんだろ?」と違和感を感じました。
根拠のない自信を持って欲しい
常々、子供には「自信」をつけてほしいと思っています。採用や育成の仕事なんかに関わると、「自信(信頼)」の大切さを痛感します。「20世紀少年」のケンジも根拠のない自信を持つ魅力的な登場人物の一人です。「行くぞカンナ。俺は無敵だ。」これは、ケンジの名セリフです。
正解ではなく、最適解が求められるこれからの時代、なおさらそんな「自信」が大切だと思ってます。
子供の自信を育むために
子供の自信を育むためには、親からの絶対的な愛が必要なのは、言わずもがな。よく言われていることです。「20世紀少年」に出てくるカンナは幼い時から両親に育てらていなく、適切に両親からの愛情を受けていません。ちょっと心配でしたが、物語では自信溢れる子に育っていました。
子供が『自分で自分の自信を育む』ことも必要です。その自信は「経験」から培われます。「20世紀少年」の登場人物たちも、世界平和のために「ともだち」と向き合う数々の死闘の経験から、自信をつけていきます。
そんな「経験」の質と量は、本人の「意欲」と比例すると考えています。20世紀少年でいうと・・・すいません。。。もう、「20世紀少年」はいいや。
親として「経験へと繋がる子供の意欲」を刺激したいと常々考えています。
どデカイ打ち上げ花火的なイベントで、意欲が刺激される舞台を作るのもありだ思うのですが、より効果的で継続的で大切なのは、【毎日の一つ一つの会話】なのかなと思うのです。
子供の自信を育む言葉かけについて
今回の「大人みたいな字じゃん!」という言葉かけを思い返すと、イマイチだったなと。短期的に見ると、子供もその褒め言葉に喜んで、次から次への漢字を書きました。
でも中長期的にはどうでしょうか?
思うように漢字が書けなかった時、バランスを取るのが難しい漢字に出会った時、「大人みたいな漢字」が書けない自分にモヤモヤするかもしれません。大人みたいな字を書ける同級生と必要以上に比較したりするかもしれません。
自信のタネとなる経験を引き出す言葉かけとしては、イマイチだったな、と思うのです。
「書いた字」そのものに対してでなくて、【書いたことのない漢字に挑戦した】という息子の「意欲、態度」について言葉がけできると、良かったのかもしれません。
他のことでも言えます。
例えば、片付けをしてくれた時。安易に「片付けてくれてありがとう」と褒めると、【片付けしたこと】を褒められるのを望むように誘導してしまうような気がします。
なので、「綺麗好きだね」と声をかけると、どうでしょう。より、主体的に片付けをしてくれそうです。たとえ、誰も見てなかったとしても、片付けてくれそう。
そして、主体的な片付けになるからこそ、片付けからも、何かを掴んでくれそうな気がします。
子どもが描いた絵も「上手!」と褒めると上手な絵を描けないとき、他人の絵が上手なとき、嫌な気持ちになりそうだなと。
一方「絵を描くのが好きだね」と言葉かけをすると、絵が下手でも絵を描くのが好きになり、結果として、その後の「絵を主体的に書く」経験を引き出せるような気がします。
とはいえ・・・
これが難しいです。毎日、試行錯誤。子供の恐怖心を煽って行動させるといった、いわゆる「最悪」と言われる言葉かけも日常茶飯事です。
子どもと話す時、めっちゃ頭を使わなきゃと思っています。
こういった一つ一つのことが子供と向き合うということなんだなと、20世紀少年の13巻を読みながら考えている昼下がりです。
今、20世紀少年って全巻650円くらいで買えるんですね。
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