前回のレクチャーでも話をしましたが、在庫には「良い在庫」と「悪い在庫」があり、在庫を削減させるべきなのは「悪い在庫」です。
「悪い在庫」は、さらに以下の2つの「在庫の分類」に分かれます。
- 在庫量が多すぎて短期間で売り切れない在庫(過剰在庫)
- 全然売れておらず、今後とも売れそうにない在庫(不良在庫)
「過剰在庫」は段階的に値引きしていき利益を確保しながら在庫を減らす方法、「不良在庫」は損切りを覚悟で在庫を一気に削減する方法が有効です。
段階的な値引きによる在庫削減について
段階的な値引きは、主に「過剰在庫」に対して使う在庫削減策です。
「過剰在庫」が「不良在庫」になる前に、段階的に少しずつ売価を下げていきます。
こうすることで、『「不良在庫」になってしまい、大幅に値引きしないと売れない』といったことが防げます。
段階的に値引く「過剰在庫」をリストアップし、値引き額を決めていきます。(上図)
「値引き商品の選定」や「値引き額の決定」の際には、以下のような数値や項目を参考にすると、より精緻に運用できるようになります。
値引き商品の選定
- 現状の在庫数を確認する(在庫が多い少ないを確認)
- セールなどの値引きで売れた数や定価で売れた数
- 最近の売れ行き
- 在庫の分類(良い在庫、過剰在庫、不良在庫など)
値引き額の決定
- 上記の項目
- 過去の販売実績の中での最低売価
- 商品の原価(下代)
そして、段階値引きには、ひとつコツがあります。
それは値引き商品をセール会場のような形であまり一か所に集めすぎないことです。
なぜなら、
色々なブランドの一覧ページに値引き商品を配置することで、「ついで買い」や「定価販売の商品へのスイッチ」を誘うことができるからです。
その結果、一か所に値引き商品を集めて告知をするより、客単価や粗利単価が上がる傾向にあります。
損切りしてでも在庫を大幅に削減する方法
「不良在庫」は、少し値引いたくらいではなかなか売れません。
ですので、
「不良在庫」は、大幅な値引き(原価程度や原価割れ)での販売になります。
しかし、毎月セールばかりしていると、
定価の商品が売れにくくなったり、安売りの店と見られてしまったりします。
その結果、ECショップ全体の粗利単価が下がっていったり、上得意客が離れていくといったことが起こります。
なので、
多くのECショップでは、「不良在庫」を夏や冬のセール時期に一気に削減します。
楽天市場に出店していれば、楽天スーパーセールなども上手に使うのもよいでしょう。
もちろん、セールの際、売れ筋商品の値引きを避け、「不良在庫」商品を中心にセール商品のリストを作るようにしましょう。(下図)
セール商品リストを作る際も、「過剰在庫」の段階値引きのときのように、以下の数値や項目を確認します。
特に値引き額を決めるうえで、「過去の販売実績の中での最低売価」や「商品の原価(下代)」は重要です。
これらの数値を参考にしながら、「値引き額」を決定していきましょう。
セール商品の選定
- 現状の在庫数を確認する(在庫が多い少ないを確認)
- セールなどの値引きで売れた数、定価で売れた数
- 最近の売れ行き
- 在庫の分類(良い在庫、過剰在庫、不良在庫など)
値引き額の決定
- 上記の項目
- 過去の販売実績の中での最低売価
- 商品の原価(下代)
「不良在庫」を中心にセールする場合、「不良在庫」を一気に減らすことが目的です。
ですので、セール商品のついで買いが起こるように、セール商品を一か所に集めましょう。
まとめ
今回、「過剰在庫」や「不良在庫」に絞って在庫を削減する方法を学びました。
ご参考にしていただき、あなたのショップの「過剰在庫」や「不良在庫」が大幅に削減されれば幸いです。
本レクチャーで用いた「過剰在庫」や「不良在庫」の商品の一覧図は『ECの粗利増加と在庫削減を実現するクラウドサービスFULL KAITEN』を用いて作成しました。
特に、楽天スーパーセールやヤフーウルトラセールで「不良在庫」を一気に削減するなら、このツールを使うのがオススメです。
このレクチャーで説明してきた全内容をクリック操作だけで簡単に行えます。
こちらの記事でも詳しく説明していますので、参考にしてください。
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