第2回:在庫削減は悪い在庫から

前回のレクチャーでも話をしましたが、在庫には「良い在庫」と「悪い在庫」があり、在庫を削減させるべきなのは「悪い在庫」です。

「悪い在庫」は、さらに以下の2つの「在庫の分類」に分かれます。

  • 在庫量が多すぎて短期間で売り切れない在庫(過剰在庫
  • 全然売れておらず、今後とも売れそうにない在庫(不良在庫

「過剰在庫」は段階的に値引きしていき利益を確保しながら在庫を減らす方法、「不良在庫」は損切りを覚悟で在庫を一気に削減する方法が有効です。

段階的な値引きによる在庫削減について

段階的な値引きは、主に「過剰在庫」に対して使う在庫削減策です。
「過剰在庫」が「不良在庫」になる前に、段階的に少しずつ売価を下げていきます。
こうすることで、『「不良在庫」になってしまい、大幅に値引きしないと売れない』といったことが防げます。

 

段階的に値引く「過剰在庫」をリストアップし、値引き額を決めていきます。(上図)
「値引き商品の選定」や「値引き額の決定」の際には、以下のような数値や項目を参考にすると、より精緻に運用できるようになります。

値引き商品の選定

  • 現状の在庫数を確認する(在庫が多い少ないを確認)
  • セールなどの値引きで売れた数や定価で売れた数
  • 最近の売れ行き
  • 在庫の分類(良い在庫、過剰在庫、不良在庫など)

値引き額の決定

  • 上記の項目
  • 過去の販売実績の中での最低売価
  • 商品の原価(下代)

 

そして、段階値引きには、ひとつコツがあります。
それは値引き商品をセール会場のような形であまり一か所に集めすぎないことです。

なぜなら、
色々なブランドの一覧ページに値引き商品を配置することで、「ついで買い」や「定価販売の商品へのスイッチ」を誘うことができるからです。
その結果、一か所に値引き商品を集めて告知をするより、客単価や粗利単価が上がる傾向にあります。

損切りしてでも在庫を大幅に削減する方法

「不良在庫」は、少し値引いたくらいではなかなか売れません。

ですので、
「不良在庫」は、大幅な値引き(原価程度や原価割れ)での販売になります。

しかし、毎月セールばかりしていると、
定価の商品が売れにくくなったり、安売りの店と見られてしまったりします。
その結果、ECショップ全体の粗利単価が下がっていったり、上得意客が離れていくといったことが起こります。

なので、
多くのECショップでは、「不良在庫」を夏や冬のセール時期に一気に削減します。
楽天市場に出店していれば、楽天スーパーセールなども上手に使うのもよいでしょう。

もちろん、セールの際、売れ筋商品の値引きを避け、「不良在庫」商品を中心にセール商品のリストを作るようにしましょう。(下図)

セール商品リストを作る際も、「過剰在庫」の段階値引きのときのように、以下の数値や項目を確認します。
特に値引き額を決めるうえで、「過去の販売実績の中での最低売価」や「商品の原価(下代)」は重要です。
これらの数値を参考にしながら、「値引き額」を決定していきましょう。

セール商品の選定

  • 現状の在庫数を確認する(在庫が多い少ないを確認)
  • セールなどの値引きで売れた数、定価で売れた数
  • 最近の売れ行き
  • 在庫の分類(良い在庫、過剰在庫、不良在庫など)

値引き額の決定

  • 上記の項目
  • 過去の販売実績の中での最低売価
  • 商品の原価(下代)

 

「不良在庫」を中心にセールする場合、「不良在庫」を一気に減らすことが目的です。
ですので、セール商品のついで買いが起こるように、セール商品を一か所に集めましょう。

まとめ

今回、「過剰在庫」や「不良在庫」に絞って在庫を削減する方法を学びました。
ご参考にしていただき、あなたのショップの「過剰在庫」や「不良在庫」が大幅に削減されれば幸いです。

本レクチャーで用いた「過剰在庫」や「不良在庫」の商品の一覧図は『ECの粗利増加と在庫削減を実現するクラウドサービスFULL KAITEN』を用いて作成しました。

特に、楽天スーパーセールやヤフーウルトラセールで「不良在庫」を一気に削減するなら、このツールを使うのがオススメです。
このレクチャーで説明してきた全内容をクリック操作だけで簡単に行えます。

こちらの記事でも詳しく説明していますので、参考にしてください。
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次の講座は『仕入れ最適化』です。

記事を書いた人

加藤

在庫削減と仕入れ最適化の講座を担当しています。このレクチャーを読んでいただいたECショップのみなさまの在庫がうまく削減され、仕入れが最適化されればという思いで、執筆しました。 ご質問などありましたら、問い合わせフォームからお送り下さい。順番に返信させて頂きます。