選挙の結果を「民意では無い」とする新聞社のお話

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今回の選挙ではこの毎日新聞に限らず、報道界隈や一部有識者、知識人から「民意を反映していない」との声が声高に上がっている。実のところこのような傾向は日本に限った話ではなく、米国のPewReseachCenterのいくつかの調査でも、米国をはじめ諸外国で「自分の想い通りの結果が出なかったら、それは民意では無い、正当な結果ではない」と主張する意見が少なからず見受けられている。ちょっと気がかりな傾向というか、いわゆるポリコレ棒の暴走的な香りもして憂慮している。

で、この毎日新聞の話によれば、「(新聞社による)世論調査の結果と選挙の結果に食い違いがあるので、選挙はフェイク的なものだ、民意を反映していない」というものらしい。でもそうだろうか。指摘されている通り、むしろ逆で、「(新聞社による)世論調査は世論を反映していない」だけの話ではないだろうか。


この指摘で説明が終わってしまう気がするのだけど。新聞社の調査に限らず報道界隈の調査は、調査方法で多分に結果を誘導することができてしまう。某N社の投票所での調査で、政策まわりに経済関係の選択肢が無かったとかいうのは結構話題に上ってたよね。

任意少数抽出の調査で、ウェイトバックをかけているかどうかも分からない。質問方法も作為的なもの、作為が無くとも回答が公平に出るとの保証がないものの調査の結果と、公平な方法で非常に大きな調査対象母集団による調査=投票と、どちらがより信頼性が高いのか。

仮に報道界隈が「自分達の調査と選挙結果が異なるのは選挙の方がおかしい」と断じるのなら、それは「報道の調査に偏向が生じており、実態を表すものとなっていない」というツッコミを受けるだけの話ではないかな。

まぁ、投票しなかった5割近くの人を「全部自分達の思惑側の支持者」と考えているのなら、小学校から勉強をやり直した方がよいと思うのだけど。繰り返しになるけど投票しなかった人、白紙投票の類は、選挙の結果に一任と同じなのだからね。

文化の媒体を自称する新聞がこのような言及を平気で成すのは、結構残念だったりするのが個人的感想ではある。

            

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このページは、不破雷蔵が2017年10月24日 07:29に書いた記事です。

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