愛国カルトは、犯罪とみるや在日韓国朝鮮人と結びつけ、彼らが日本社会に害をなしていると主張したがります。その大半はただのデマなのですが(在日認定参照)、「社会に害悪な存在」として頻繁に引き合いに出されるのがヤクザ(暴力団)です。在日とヤクザを結び付け、「在日=ヤクザ=社会に害悪な存在」という構図で差別を煽る、という手法が愛国カルト界隈では非常に頻繁に行われています。

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この「在日ヤクザ」の話で最もよく言及されるのが、「ヤクザの3割が在日」という話です。この在日3割説、元公安の菅沼光弘が講演で述べたとか、指定暴力団会津小鉄会4代目会長高山登久太郎が雑誌で書いたとか、初出がどこなのかわかりませんが、かなり広く流布され、ネット上では信じ切っている人も少なくないようです。


しかし、果たして日本のヤクザの3割が在日なんて、そんなことがありうるでしょうか? 法務省統計局のデータに、「矯正統計」というものがあります。その中には「新受刑者中暴力団加入者の国籍」というものがあります。ヤクザ全体の構成員の国籍は分からないものの、受刑者の国籍がわかればある程度の推測はつきます。もしも在日がヤクザの3割を占めているのなら、暴力団関係の受刑者も、3割近くが在日であるはずです。


しかし、最新データである2016年の矯正統計を見てみると、このようになっていました。

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暴力団加入者の受刑者1386人中、
日本人1370人
韓国朝鮮人11人
その他5人



なんと、暴力団加入者の受刑者のうち、韓国朝鮮人はわずか0.79%!! 98.8%が日本人でした。


「ヤクザの3割が在日」なんて言説は完全にデマだと断言していいですね。日本に帰化した在日コリアンがいたとしても、そう大幅に数字が変わることはないでしょう。


全体から見たら微々たる量なのに、異質なものが混じっていると、その印象ばかりが強く残るということはよくあります。恐らく「在日が3割」という言説も、そのようなただの印象に過ぎなかったのでしょう。


ネットでは、犯罪者を見るとすぐに在日認定が行われ、「凶悪犯罪のほとんどは在日」とか「性犯罪のほとんどは在日」とか書かれますが、犯罪については統計資料を見れば、そういう言説はどれもこれも嘘だということがすぐにわかります。外国人に関するネットの噂は信じないのが一番です。

===まとめ===

・「ヤクザの3割が在日」というのはデマ

・ヤクザの受刑者の99%が日本人

・外国人に関するネットの噂は信じない


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