セキュリティ

中小企業のセキュリティ対策--限られたリソースで攻撃に備えるヒント

近年は中堅中小企業に対するサイバー攻撃が増加しており、甚大な被害が発生している。予算が限られた小規模企業でも効果的なセキュリティ対策を実施するためのヒントを紹介する。

 コンピュータの修理やデータの復元を手がける企業でもハッキングされるのだから、皆さんの会社もハッキングされる可能性がある。

 ニューヨークに拠点を置くLaptopMD.comがサイバー攻撃の被害に遭った。誰もメンテナンスしていなかった旧バージョンの「WordPress」の脆弱性を悪用した攻撃だ。

 「サーバ全体が瞬く間にマルウェアだらけになり、駆除ツールでも問題を解決できなかった。ホスティングプロバイダーから簡単な修正方法が提示されたが効果はなく、プロバイダーは当社のアカウント全体を隔離し、最終的には削除してしまった」。現在は姉妹企業Computer Repair DoctorのオーナーとなっているMatt Ham氏は、このように振り返える。

 「あれは、アップデートを怠れば重大な問題が起きるという典型的な例だった。すべての製品、サイト、アプリなどを、使用していないものも含めてアップデートすることの重要性を再認識した」(Ham氏)

 もう1つ、この攻撃から改めて気付かされることがある。メディアの注目を集めるサイバーセキュリティ侵害は、TargetソニーHeartland Payment Systemsといった大組織でのインシデントがほとんどだが、悪意あるハッカーは小規模企業にも狙いを定めているということだ。

 次のデータについて考えてみてほしい。すべての攻撃のうち小規模企業に対するハッキングは、2011年には20%以下だったが、今ではその割合が50%に迫っている。

編集部おすすめの関連記事

残り本文:約2998文字 ログインして続きを読んでください。

関連記事

ホワイトペーパーランキング

  1. 調査結果:働き方改革の実態――働き方改革によって、どんな支障が出るのか?
  2. どこから解消すれば良い?中小企業の永遠の課題「3つの不足」へのアプローチ
  3. ニーズが高まるDBaaS、30項目の基準で有力ベンダー13社を調査
  4. AI×人間の相乗効果 IBM Watson が拡げるビジネスの可能性
  5. AIはホテルの適切な単価も導き出す。さらなる付加価値もコグニティブで。

編集部おすすめ

ピックアップ製品

サーバ
PC・モバイル
ストレージ
ネットワーク
仮想化
クラウドサービス
OS・ミドルウェア
開発
データベース
運用
セキュリティ
クライアントセキュリティ
サーバセキュリティ
ゲートウェイセキュリティ
メールセキュリティ
ウイルス対策
標的型攻撃対策
IDS/IPS
ファイアウォール
WAF
UTM
SIEM
フィルタリング
データ保護
アクセス管理
SSO
ワンタイムパスワード
IRM
情報漏えい対策
暗号化
脆弱性診断
その他セキュリティ
新興技術
財務・経理
人事・労務
マーケ・営業
購買・調達
生産・製造
データ分析
コミュニケーション
通信・通話
文書・コンテンツ
サイト構築
PCソフト
学習

ベンダー座談会

Follow TechRepublic Japan