コンピュータの修理やデータの復元を手がける企業でもハッキングされるのだから、皆さんの会社もハッキングされる可能性がある。
ニューヨークに拠点を置くLaptopMD.comがサイバー攻撃の被害に遭った。誰もメンテナンスしていなかった旧バージョンの「WordPress」の脆弱性を悪用した攻撃だ。
「サーバ全体が瞬く間にマルウェアだらけになり、駆除ツールでも問題を解決できなかった。ホスティングプロバイダーから簡単な修正方法が提示されたが効果はなく、プロバイダーは当社のアカウント全体を隔離し、最終的には削除してしまった」。現在は姉妹企業Computer Repair DoctorのオーナーとなっているMatt Ham氏は、このように振り返える。
「あれは、アップデートを怠れば重大な問題が起きるという典型的な例だった。すべての製品、サイト、アプリなどを、使用していないものも含めてアップデートすることの重要性を再認識した」(Ham氏)
もう1つ、この攻撃から改めて気付かされることがある。メディアの注目を集めるサイバーセキュリティ侵害は、Target、ソニー、Heartland Payment Systemsといった大組織でのインシデントがほとんどだが、悪意あるハッカーは小規模企業にも狙いを定めているということだ。
次のデータについて考えてみてほしい。すべての攻撃のうち小規模企業に対するハッキングは、2011年には20%以下だったが、今ではその割合が50%に迫っている。
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