騙される前に知っておこう!ウシジマ君のような闇金と消費者金融の違いや対処法
闇金という単語は聞くだけで怖く、借金をしたくない人の中には闇金のイメージが強い人さえいるほどです。
闇金ウシジマくんやミナミの帝王、ナニワ金融道など闇金が題材となるフィクションに触れる機会があることも原因かもしれませんね。ただ、「闇金」と言うくらいですから消費者金融とは全く違うものです。
こちらでは知っているようで知らない消費者金融と闇金の違いを解説します。
闇金という単語は聞くだけで怖く、借金をしたくない人の中には闇金のイメージが強い人さえいるほどです。
闇金ウシジマくんやミナミの帝王、ナニワ金融道など闇金が題材となるフィクションに触れる機会があることも原因かもしれませんね。ただ、「闇金」と言うくらいですから消費者金融とは全く違うものです。
こちらでは知っているようで知らない消費者金融と闇金の違いを解説します。
何よりも知っておいてほしいことは「闇金が法律に反した存在であること」です。その違いを知るために消費者金融と闇金の定義を知りましょう。
消費者金融とは、消費者つまり個人向けにお金を貸している事業者で貸金業登録をしています。かつてはサラリーマンを相手にすることからサラ金とも呼ばれていましたね。規模の小さな消費者金融は街金と呼ばれています。
私たちがよくいう借金やカードローンはだいたいこの消費者金融にあたります。例えばアコム、プロミス、アイフル、モビットなどが有名ですね。クレジットカードにキャッシング枠をつけられる場合もありますが、あれはクレジット会社が貸金業の登録も行っているからできることです。
ちなみに、銀行は貸金業登録をしていない(銀行法の管轄なので)ので個人向けのローンを扱っていても消費者金融になりません。もちろん、クレジットカードを扱っていても信販会社になりません。
一方、闇金はそもそも貸金業登録をしていないため貸金業ではありません。つまり存在そのものが違法なのです。
よく、高利貸しをしている、取り立てが厳しい、暴力を受ける点が取りざたされますがそれ以前の問題ですね。
中には貸金業であるかのように体裁よくダイレクトメールやホームページを作っている闇金もあるため騙されないように気を付けてください。
つぎに、消費者金融は法律で決められた金利を守っています。もし法定利率を破っていればそれは違法な消費者金融となります。
消費者金融は貸したお金に利息をつけます。この利息こそが消費者金融の収入であり「お金をお金で買うこと」が成立する理由です。借りる期間が長くなるほど利息が増えるのもそれだけ返済を待ってもらっているからということですね。
もし、利息があまりに高すぎれば金融業者が不当に儲けて債務者の生活はどんどん苦しくなってしまいます。そこで貸金業法では10万円以下なら20%、100万円以下なら15%という年利が定められています。
消費者金融の返済は月払いが基本なので「その時にある債務×利息×日数を365か366で割った数」という計算で月利が出されます。
よって、消費者金融であってもこの利息制限を超えている場合は違法となります。かつては利息制限法に罰則規定がなかったことから消費者金融はこぞって刑罰に問われる出資法の上限である年利29%で貸していました。
しかし、最高裁の判例と法改正によってこのような高利貸しをすると行政罰の対象になるようになりました。これが過払い金ブームの始まりだったわけです。
「サラ金ってものすごい利息が高いんでしょ?」というイメージは法改正が完了した2010年以前のもので、現在は多くの消費者金融が法定利率を守って営業しています。
消費者金融が適正な運営に向けて頑張っているのを尻目に闇金はとんでもない暴利でお金を貸しています。トイチ、トサンという言葉は漫画やドラマでも聞いたことがあると思います。簡単に解説します。
トイチ | 10日で1割 |
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トサン | 10日で3割 |
トゴ | 10日で5割 |
10日で1割(10%)の利息が付くとしたら1年で10×36で360%もの利息が付くことになります。
闇金業者もその悪いイメージを軽くしようとしているのか「ソフト闇金」と名乗って高利貸しをしているようですね。
なんと、「闇金」と検索しても大して出てこなかった違法業者が「ソフト闇金」とGoogle検索しただけで検索結果は約 1,800,000 件と膨大に出てきます。
そして、利息のを見てみると7日で20%、2週間で30%など全くソフトとは言えないことが書かれています。
このように素人目で見ても分かりやすい闇金には手を出せませんが最近は巧妙にだます闇金も出てきています。例えば年利50%という現実的にあり得そうな金利で貸したり、まるで正規の消費者金融であるようなダイレクトメールを送ったりされるとなかなか気づけませんね。
闇金のイメージと言えば怖い取り立てですが、これも取り立てに関する法律や判例を守っていないからです。取り立て方にはどんな違いがあるのでしょうか。
貸金業法では私生活や仕事の妨げになるような取り立てをしてはいけないと定められています。そのため、ドラマにあるような真夜中の取り立てや鳴りやまない電話、事務所への拉致や脅迫は行われません。
具体的には午前8時から午後9時までの間に電話をされることや、督促の郵便物、メールが届きます。こちらが電話に出ないと何回もコールされますが一度電話に出て話し合えば次まで時間を置いてくれます。
もし、滞納を繰り返すようであれば一括請求通知を送り、応答がなければ裁判に移ります。消費者金融に返済を迫られた時はしっかり話し合いましょう。
法律を無視する闇金は真夜中でも関係なく電話をかけてきますし、自宅に訪問してくることもあります。また、本来許されない他人への請求や債務者であることを知らしめる行為をすると脅してくる場合もあります。
闇金は違法と分かっていてもこの嫌がらせに耐えきれずにお金を払ってしまう例が後を絶ちません。最悪の場合は生活を壊されて自殺に追い込まれてしまった例もあります。
闇金はお金すら貸さないことも
闇金はお金を貸すどころか手数料などと理由をつけてお金をだまし取る場合もよくあります。高利貸しに合わなくてもお金が出ていくのなら同じことですよね。
消費者金融と闇金融の見分け方はいくつかあるのですがそれをいちいち検証するのは難しいです。もし、闇金らしきところから電話の着信があったとしても、こちらから電話をかけて確認することは、個人情報を教えることを意味するため、するべきではありません。
念のため、簡単な見分け方を書いておくとテレビで広告が流れていれば、ちゃんとした消費者金融でダイレクトメールばかりが来るなら闇金の可能性が高いです。
あまり詳しくない人が闇金と消費者金融を見分けるためには、とにかく名前をネット検索することです。できれば「ダイレクトメールやポスターのあった金融業者の名前+闇金」というワードで検索しましょう。
そして、1件でも闇金であるという情報が見つかれば絶対に連絡してはいけません。
「ネットの情報を鵜呑みにするわけにいかない」という気持ちもよくわかります。そんなときは消費者庁や金融庁の相談窓口に連絡して闇金か消費者金融かを確認をしましょう。
この方法が最も確実です。
闇金だからと言っていかにも怪しい名前を付けているわけではありません。それどころか消費者が普通の消費者金融だと勘違いするような名前を付けていることが多いです。
中には実在する企業の名前を使っている闇金や、〇〇ローン、〇〇クレジットといった信頼性の高そうな名前を使っている闇金もあります。
貸金業の登録をすると各社に登録番号が割り振られます。もちろん、闇金には登録番号がないので、登録番号が確認できない=闇金となります。
ただ、貸金業登録番号を偽造している場合もあるため多少面倒であっても登録番号を検索しましょう。
闇金は利息を明示しているとは限らないので「利息の高さで闇金を見分ける」という方法はお勧めできません。そもそも、闇金を見分けるのに利息を見る必要はないです。
金貸しにおける金利の高さは運営の安定性や貸し倒れのリスクに伴って決められるものです。銀行より消費者金融の方が金利は高い傾向にあるのもそのためで、多くは法定利率いっぱいで運営しています。
それなのに、聞いたこともない、事務所の場所も分からないような金融業者が大手の消費者金融はおろか銀行よりも低金利で貸せるはずがありません。金利が1桁で数百万円貸してくれるなんて言う広告は間違いなく闇金が出している「おとり」です。
誘惑につられて連絡をしたが最後、法外な金利でお金を貸し付けられてしまうことや詐欺に巻き込まれることになります。
基本的に、金融会社の連絡先は固定電話です。
もし、090や080などから始まる携帯番号が書いているなら闇金の可能性が高いです。一方フリーダイヤルは違法な企業でも使えるためそれをもとに消費者金融だと判断するのは危ないです。
もし、闇金を借りてしまったら、借金をしていたのが闇金だと分かったらどうしたらよいのでしょうか?基本は弁護士や警察への相談です。
闇金は違法に行っている金融業であるため、債務者に返済義務はありません。
法律に違反してお金を貸しているわけですから、これは民法上の公序良俗に反していますね。するとお金の貸し借りについての契約は無効になります。借金とはお金を借りる代わりにその分の利息を上乗せして返す契約なので利息はすべて返ってきます。
つぎに、元本はどうなるのか?なんと闇金へは元本すら返さなくてOKです。元本は民法上における不法原因給付にあたるため返す必要がありません。
闇金は違法である。それは営業している人たちも分かっています。だから、違法と分かっていても債務者が「返さずにはいられないような攻撃」をしてくるわけです。
かりに、法律があったとしても彼らはしつこく嫌がらせをしてきますから根負けする前に警察や弁護士に相談します。闇金は立派な犯罪ですし取り立て行為だって暴行や脅迫にあたる可能性が十分にあります。
しかし、警察が一人の被害者に割ける時間は限られていて重大な事件になるまで動いてくれないことも考えられます。
だから、債務者の代わりに闇金と交渉してくれる弁護士や司法書士に頼ることも有用なのです。
闇金で一番やってはいけないのは自分一人で抱えること。優しい人ほど悪い人の餌食になりやすいので恥ずかしくても他人に相談しましょう。
闇金に払ったお金は取り返す権利があります。しかし、闇金がいいですよと素直に返してくれるはずがありません。場合によっては差し押さえなども考えられますが、行方が知れなくなることや、余計な報復を受ける場合もあるので取り立てが止まった後に戦略を考えます。
闇金と知って手を出す人は「正規の方法でお金を借りられなくなった人」です。キャッシングやクレジットカードを使いすぎてもう限度額がいっぱい、手元にお金が欲しいと泥沼にはまってしまいます。
闇金に手を出さざるを得ない状況になったら、すぐに弁護士や司法書士に相談しましょう。そして債務整理をします。
債務整理とは借金を払いきれない時に行う手続きで借金の一部または全部をカットできます。債務整理は恥ずかしいと思って踏み切れない人も多くいるようですが、闇金に手を出すことの方が恥ずかしいし他人に迷惑をかけてしまいます。
債務整理をするうえで気になることですが、勤務先や家族に積極的な情報開示は行われません。ただ、自己破産と個人再生をしたときは官報に掲載されます。ただ、官報を読む人はほとんどいません。
ブラックリストと言う単語を聞くと何か犯罪者になったような気分ですね。しかし、ブラックリストと言うのはあくまで俗称です。正しくは「信用情報機関に債務整理をしたと記録される」だけ。
債務整理をしたことのある債務者は金融業者が警戒してお金を貸さないことから、ブラックリストと言われています。ブラックリストは一定の期間掲載されれば自動的に消えますから永久にお金を借りられなくなるわけではありません。
債務整理には主にこのような種類があります。できるだけ早めに行動しましょう。
当事者同士の交渉で利息をカットします。ブラックリストに3年掲載されます。過払い金があれば取り戻すことができます。
裁判所での合意によって利息をカットします。ブラックリストに3年掲載されます。任意整理に比べて費用が安い一方過払い金は取り戻せません。
債務の元本を最大で5分の1まで減らすことができます。安定した収入があることが条件です。ブラックリストには5年掲載されます。
債務の支払いが不能だと証明されれば、借金を帳消しにできます。ブラックリストには7年掲載されます。
ここまで闇金と消費者金融の違いと闇金の対策についてお伝えしましたが。簡潔にまとめればお金は合法なところから借り、借り入れをストップされたら弁護士に頼るといったところです。
闇金の問題は個人での解決が難しいので一人で抱え込まないでくださいね。
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