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【格闘技】

村田諒太VSエンダムきょう決着戦

2017年10月22日 紙面から

計量を終えたWBA世界ミドル級王者アッサン・エンダム(右)と挑戦者の村田諒太=東京・飯田橋のホテルグランドパレスで(河口貞史撮影)

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 ボクシングトリプル世界戦の前日計量が21日、東京都内で行われ、出場6選手とも1回でクリアした。WBAミドル級で因縁の再戦に臨む同級1位・村田諒太(31)=帝拳=はリミットちょうどの72・5キロ。対戦相手の王者アッサン・エンダム(33)=フランス=は600グラムも下回る71・9キロだった。

 ゴングまであと1日。村田の表情が引き締まった。計量をクリアしても、エンダムと20秒以上にわたって目線をぶつけ合っても、前日までのような笑顔はない。前戦から5カ月、戦士の顔が表に出てきた。

 「やるべきことはすべてやった。あとはリングで倒すだけ。どんな形でも完全決着になる。3度目はない。ベストを尽くす、それだけです」

 相手陣営の作戦も見えてきた。「エンダムの600グラム(アンダー)は大きい。スピード重視じゃないか」と目を光らせたのは、元WBCスーパーライト級王者の帝拳ジム・浜田剛史代表(56)だ。

 5月の対戦では、エンダムの前日計量は村田と同じ72・3キロ。そこから急激に増量し、試合当日には79・5キロだった。村田のパワーに対抗するためだが、結果的に俊敏さが失われ、4回にダウンを喫した。浜田代表は、その反省から今回は最初からアウトボクシングでポイントを稼ぎ、判定勝ちを狙いにくると読んだ。

 だが、村田も足を使うエンダムを捉える練習を、3月から続けている。「相手のパンチが生きている初回から強引にいくつもりはないです。勝負をかけるなら後半」と思い描く。距離をとるエンダムを、プレッシャーをかけて追い詰めて体力、精神力を削ったところで仕留める。それが村田のプランだ。

 「夜はうなぎを食べて試合に備えます」。5カ月前、不可解判定で奪われた勝利を取り返すため、村田が決戦のリングに向かう。 (藤本敏和)

 

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