ずっとこのままでもいい
第二東名はもっとも早いところで2012年開通だ。あと5年。
免許も持ってない僕がなぜ第二東名の開通時期を気にしているか。つくりかけの高速道路が見られる時期が終わってしまうからである。 つくりかけの高速道路は面白い。 高速道路のみどころは橋脚ができて道路が乗っかるまえの限られた時期だと思う。春はあけぼのみたいなものである。第二東名のその刹那な景色を満喫してきた。楽しかった。 ※2007年11月に掲載された記事の写真画像を大きくして再掲載したものです。
1971年東京生まれ。ニフティ株式会社勤務。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと新宿区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。
前の記事:「これが老婆心だ!」 人気記事:「空中浮遊写真を撮る方法」 > 個人サイト webやぎの目 まずは御殿場です御殿場線の駅から20分ぐらい歩くと巨大な壁がならんでいる場所に出た。第二東名 御殿場インターチェンジ(予定地)近辺である。
遺跡? ドミノ倒し? ゼビウス?
この上に道路が乗っかって完成となるのだが、まだ橋脚だけの状態である。この状態が見たかったのだ。
まわりの景色に対するコンクリの唐突さ、役に立っていないところ(いまのところ)、むやみなその大きさ。すべておかしい。面白い。高速道路を通した政治家も設計した技術者も別に面白さを求めているわけではないのに、結果として途中でこんなひょっとこな景色が生まれてしまった。それがまた面白いと思う。 美容院で髪を染めるときにサランラップ頭に巻かれてる状態である。かっこつけるためとはいえ、あれは面白い。 横にももう一列並んでます
遠近感じゃなくて遠くのが実際に小さい
でかいのだいちばん高い板の前で記念写真を撮った。僕と比べてもその大きさがわかってもらえるだろう…。
わかりますか。
たいへん分かりにくい写真になってしまった。板の右端、手前の人影が僕である。横を向いて走っている。
UMAじゃなくて僕
なぜ記念写真なのに横を向いて走っているのか。
壁が大きすぎ→全体を入れるためにカメラを相当後ろに置く→セルフタイマーとともにダッシュするが壁中央に間に合わず。その結果がこの「ビッグフットは実在した!」みたいな写真である。 つまりいろんな段取りを無にするぐらい大きいのだ。25メートルぐらいではないかと思う。 この景色ももうすぐなくなりそうです前後はけっこう道路が乗っている
ひとんちと茶畑と壁
橋脚だけで残されている部分は残り少なく、ほとんどこの地域の工事は完成していた。田園風景から高速道路へ、そのあいだのさなぎみたいな時期はもうすぐ終わりだ。
この橋脚の向こうは自衛隊の演習場が広がっている。自衛隊の飛行機が低空で飛んでいると思ったら、ぱらぱらとパラシュートを落として行った。 たぶんパラシュート部隊
壁みたいな橋脚とかパラシュート部隊とか、ふだん見られないものがたくさん見られる場所である(富士山も見えます)。
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