レンズ設計者という職業は謎に満ちています。
色々な人の話を元にどうやったらレンズ設計者になれるかまとめました!
その1:熱意
実は最初から志してレンズ設計者になる人は少ないです。
レンズ設計者は1機種につき一人という場合が多く、この職業人口自体が多くありません。
そのためレンズ設計を教えている大学がほぼゼロに等しいです。
どうしてもこの職に付きたいのであれば、誰にも負けない熱意が必要です。
その2:大学卒業
熱意の次に必要なのは大学卒業でしょうか。
熱意があっても高卒では厳しい職業です。
ガチガチの理系の職業なので、大学も理系学部である必要があると思います。
理系であれば有利不利はそんなにありませんが、数字と光を使うので数学系か物理系の学部がベストです。
その3:知識
その1でも書いた通り、レンズ設計は大学では教えてくれません。
教えてくれなかったから知りませんでは熱意が伝わらないので独学が必要です。
まずは安いレンズでもいいので、広角・標準・望遠レンズを自分で使ってみて特徴を把握してみましょう。1本単焦点レンズを使ってみるとさらに世界が広がります。
次はフォトマスター検定を受検するのがオススメです。
この検定はカメラやレンズの種類・構造・使い方など、多岐に渡る内容を問うものです。
最初は簡単な3級で大丈夫です。少し自信があれば2級と同時受験もいいですね。
検定を受けるメリットは、自分の知識を客観的に評価してくれることにあります。
簡単に言えば説得力が増すということですね。
「カメラ好きです!」よりも「カメラ好きです!フォトマスター検定2級持ってます!」の方が本当に好きなんだなと感じますよね。
参考書としては「体系的に学ぶデジタルカメラの仕組み」がよくオススメされています。
レンズ設計者を目指していなくても、読むとますますカメラが面白くなるのでオススメです。僕も持ってます。
体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ 第3版 (体系的に学ぶシリーズ)
- 作者: 神崎洋治,西井美鷹
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2013/12/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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さて、フォトマスター検定を取得したらレンズをもっと知りたくなる頃合いです。
そこで一冊、レンズ設計の本を読んでみるといいと思います。
「レンズ設計―収差係数から自動設計まで」がこの分野のバイブルですが、お固くて難しい内容です。
そこでオススメなのが「最新図解スッキリわかる!レンズの基本としくみ」です。
他の本に比べると専門性は落ちますが、カラーの図が多く、わかりやすいです。
この本でも全部理解するのは無理なので、こういうことやってるんだーくらいになれば十分です。
こんな感じの本ですね。
その4:人脈
最後は最も難易度の高い人脈です。
もちろん目標はレンズ設計者と知り合い、生の声を聞くことです。
アプローチとしては3つあるかと思います。
①インターンシップに参加する
誰でも実践できる人脈作りですが、その反面競争が激しいです。
インターンシップに選ばれる努力が必要ですね。
努力が実れば強固な人脈を作ることができ、就活に有利になると言えます。
②大学や研究室OBから紹介してもらう
大学OBに目標としている企業に勤めている人がいることが前提になります。
ただ、この業界はかなり狭いので同業社からの情報も有用です。
大学OBがいなくてもめげずに探してみましょう。
③学会に参加してみる
実は日本光学会の学会は学生であれば誰でも格安で参加することができます。
学生がほとんどおらず企業関係者ばかりの学会なので緊張感があります。
この場で人脈を作るのはかなり難しいと思いますが、最先端の研究が聞けるので参加するだけでも価値があります。
まとめ
レンズ設計者になるためにどんな準備が必要かを書きました。
最初の方でも書いたとおり、職業人口が少ないため険しい道程ですが、今回の記事を参考に就活に役立ててくれると幸いです。
レンズ設計者の仕事は↓で書きました!