(山田翔馬)君たちは今闇の中にいます。
(嘉数喜一郎)おめでとうございます。
あなたはオトナ高校の記念すべき第一期生に選ばれました。
(翔馬)深くて暗い闇の中です。
(荒川英人)《ひょっとして55歳でまさかの未経験?》
(権田勘助)《お前も…!?》君たち自身が自ら求めなければ闇はいつまでも闇のままです。
目の前のチャンスに挑みもしなかった臆病者。
姑息な安全策を選んだ揚げ句に玉砕した愚か者。
しかしその闇に希望の光が灯りました。
(翔馬の声)恋愛に不利な要素をパーフェクトに備えながらもパーフェクト和田島さんはあの美女を相手に昨夜都内のホテルで一気に大人の仲間入りを果たし見事オトナ高校第一号卒業生となりました!《マジか…》
(川本カルロス有)でもさあ翔馬先生あの美女はチェリートくんを狙ってたよね。
《チェリートって呼ぶな!》告白してたらチェリートくんがやれてたんじゃないの?
(翔馬)ヤルデンテくんの言うとおりです。
《僕が…?》
(翔馬)しかし彼には勇気と判断力が欠けていました。
大人としての偏差値が低かったのです。
そこでテストを行います。
《やれてたのか…》テストの採点が終わりました。
最高得点は…サショーさん97点。
えっ俺!?性の知識も異性の理解度も完璧でした。
まあ…重ねてきた人生の重みが違うさ。
なのになぜその年まで未経験なのかある意味大変な問題児と言えるでしょう。
《最高点なら褒めて終われよ》そして最低得点は…スペアさん28点です。
彼女の答案は問題だらけです。
問「浮気をどう考えますか?」。
解答「不倫は文化だ」。
《古っ!》
(翔馬)過去に好意を抱いていた男性上司も全て妻帯者でした。
なぜ妻帯者を恋愛対象に選ぶんです?泥沼で戦う覚悟はあるんですか?
(斑益美)ないよ覚悟は。
不倫は楽だからするの。
《えっ突然?》《ヒミコがしゃべった》妻帯者相手ならずっと一緒にいるわけじゃないから嫌な面は見なくて済む。
嫌いになってももめずに別れられるしふられても「妻がいるから」と言い訳出来て傷つかずに済む。
つまり本気の恋から逃げてるだけ。
深いですねえヒミコさん。
数々の恋愛漫画を読破した私が到達した結論です。
まあそもそも…抱いてももらえなかったのよね。
あなただって未経験者でしょう?仕事も稼ぎもない引きこもりのニート女よね。
私は仕事上上司を尊敬してるから一緒にいるだけで普通の男女の色恋とは次元の違う崇高な関係なの。
(翔馬)崇高ですか…。
食事に誘われただけで「奥さんと別れる気があるんですよね?」と問い詰め腕を組まれただけで交際の証拠写真だと自撮りするあなたのどこが崇高なんですか?
(川本)うわあ…さすがにそれは男も手を出さないよねえ。
《そこそこきれいなだけに…イタい》まず素直に認めてください。
あなたは愛されたいんです。
男が欲しくて欲しくてたまらないんです。
違うって言ってるでしょう!?
(机をたたく音)
(翔馬)では皆さんの問題点を徹底的に追及していきます。
持田先生。
(持田守)はい。
じゃあまずチェリートくん。
《いきなりかよ》テストは90点。
サショーさんに次ぐ高得点です。
特に体位の知識と女性器の描写は見事でした。
《言わなくていいよそんな事!》でも答えが長くてつまんないのよねえ。
私にくれたメールみたい…。
こちらがそのメールです。
《そこまでさらしちゃうの!?》端々から漂うエリート意識もちょいちょい繰り出す忙しいアピールもとっても不愉快。
チェリーボーイが何様のつもりかなあ…。
《さくらちゃん…キツいです》自分を正しく自覚するところから始めなくちゃね。
《こんな学校早く出なきゃ!》《でも…そのためには…やれるのか?僕に》
(アナウンサー)「第二義務教育法案に関して内閣府から新たな発表が行われました」「第二義務教育法案の成立を受けて岩清水総理の指示を受け内閣府は文科省や厚労省と連携して…」いまだに注目の的みたいですね。
ああ。
俺たちの秘密本当に守られてるのかな?
(ざわめき)《なんだ?この視線は…》《まさかバレてる?》
(伊藤奈緒)噂聞きましたよ。
(木村麻実)極秘の国家プロジェクトに呼ばれてるんですって?やっぱりすごいんですねえお二人は。
(麻実)あっそうだ。
夕方開央電機の二階堂専務が打ち合わせをしたいそうです。
(西野小春)各企業の評定に関してはお手元の資料をご参照ください。
以上で調査概要の報告を終わります。
ご質問があればお受け致しますが。
いや…実に素晴らしい内容だ。
なあ?…はい。
プロジェクトが一歩前進した事を確信しています。
(二階堂健吉)エリートくんがそう言うなら安心だ。
何せ石橋をたたいてたたいてそれでもなかなか渡らない男だからな。
(一同の笑い声)いろんな意味で慎重なんですね。
(二階堂)権田くんもこれが成功すれば役員に昇格らしいね。
すごいじゃないですか!権田部長。
とにかく全裸で成功…。
いやいや…全力で成功に導きますので…。
ところでオトナ高校の話なんだが…。
何かご存じなんですか?うちの弁護士が教師就任の打診を受けた。
私から政府筋に丁重にお断りを入れたがどうもすでに性的未経験者を集めた実験的な教育が始まってるらしいね。
(小春)え〜!それが本当なら生徒として呼ばれた人はどんな気分なんでしょう?私なら耐えられないな…。
そりゃ屈辱でしょうね。
いや私なら自殺も考えますよ。
アッハッハッハ!権田部長英人さん頑張りましょうねこの仕事。
失礼します。
はあ…。
お疲れさまです権田部長。
ああ…。
またお食事誘ってくださいね。
ああ…はあ。
あの夜は本当に楽しかったです!それじゃあまた。
じゃあ…。
はあ…。
いやあもう生きた心地しなかったな。
部長聞いていいですか?うん?部長は小春さんを誘ったけど初体験を果たせなかった。
だからオトナ高校に入学したんですよね?なんだよいきなり…。
小春さんは部長の事好きですよね?チャンスはいくらでもあったんじゃないですか?いや…なんか自分の勝手な都合に若い子を巻き込む事に罪悪感感じちゃってさ。
部長は独身だし付き合うなら問題ないですよね。
そうだけどさ…。
だったら今からでも小春さんを誘えば部長も晴れて…。
あっ…ちょっ…あれ?ああ電話だ。
アッハッハッハ!じゃあ。
はいもしもし〜。
《この街では素敵な女性がたくさん働いている》《そして僕は将来を嘱望されるエリートで顔面偏差値だってゆうに60は超えてるはず》《なのに…なぜチャンスに恵まれない?》
(白鳥光一)頼むよ。
忙しいのは百も承知だけどあの資料をまとめられるのは君しかいないんだよ。
わかりました。
期日までにまとめておきます。
いやあ本当君には助けられてばかりだ。
あっ…そうだ。
これ。
『できるリーダー伝』?うん。
課長の仕事の役に立つかと思って。
ああ…ありがとう。
《イタい。
完全に引かれている》あっ…差し上げたベッドって使ってます?《えっベッド?》もちろんだ。
快適な眠りがいい仕事を支える。
息子もお気に入りでね。
ああ…息子さんも課長も寝顔かわいいですよね。
《これ撮影は奥さんだよね。
キツすぎるよ…》また食事行こうな。
えっ…今日は?息子の誕生日でね…。
それじゃあ。
どうも。
そこの商社にお勤めですか?ええ。
今のが噂の男性上司ですか?あなたに関係ないでしょう?
(翔馬)授業のなかった木曜から日曜までをどう過ごしたか?君たちのレポートを読んで私は軽いめまいを覚えました。
仕事と趣味の話ばかりでデートの報告はゼロ。
ヒミコさん恋愛漫画の感想レポートを書く暇があったらまず誰かとふれあってください。
そこで君たちの体に直接教え込む時間を設けました。
《えっ…体?》《直接教え込むって…》《何をどこまで…?》えっスポーツ?また全然普通じゃないっすか。
スポーツは恋愛の基礎でもあるコミュニケーション力とセックスに必要な筋力や体力を養う事が出来る最高のツールなんです。
さらに私の調べでは全力で動いて疲れた肉体は生命の危機を感じて種族保存のための性ホルモンの分泌を高めます。
つまりスポーツには性欲を高める効果もあるんです。
なるほどね!《あれ?》《似てる?》
(翔馬)本校は校内恋愛を推奨しています。
《校内恋愛?》未経験だという事が引け目になっている方も校内では気にする必要もありません。
何せ全員同じ未経験者ですからねえ。
ハハッ。
なんだ?これ。
(翔馬)No.1カードです。
クラスで恋愛対象として一番だと思う相手に渡してください。
そう思える人がいない場合もありますよね。
無理にでも誰かを選んでください。
これは相手に好意を伝えるシミュレーション教育でもあるんです。
さあ改めてクラスメートをよく見てください。
(翔馬)異性を強く意識して。
それでは体操着に着替えてグラウンドに集合してください。
《実にまずい展開だ》《知能ではトップクラスの僕も運動では数々の辛酸をなめてきた》《またあの屈辱を?》《嫌だ…》《あの屈辱は避けなければ》《これだ!》あっ!ああ…痛たたた…。
大丈夫か?英人。
いや実はゆうべ階段で転んでその足をまた…。
そういう方は無理のない範囲で参加してください。
(翔馬)それでは準備運動開始!よし!よろしくね。
あっ…こちらこそよろしく!あっ…いや…。
どうした?素敵な上腕二頭筋ですね。
野球部で鍛えてたからさ。
子供を大リーガーにするのが夢なんでしたよね?うん。
だから理想のタイプは運動神経のいい女性なんだ。
(川本)ああ効く…。
あっ!ごめんなさい!
(川本)大丈夫?ちょっと待って。
(益美)密着しちゃった…。
痛たた…。
大丈夫?
(せき払い)この間は失礼しました。
あのさあ上司の事は秘密にしておいてくれない?でもさやっぱり不倫はよくないと思うよ。
何普通の事言ってんの?つまんない男。
《フンッ…苦手なタイプだ》《背中を押しただけで痛いとかキレられそう》《ならどんなふうに押す?》《ピアノタッチ?》《フェザータッチ?》《いやそれだと逆に別の誤解を…》あのさあ…早く押してくんない?ああはい…。
(ホイッスル)それでは次は体力測定です!全員集合!《まずいな…体力測定は運動能力を数値化する》《この僕が…そんな数字で評価されるのはなんとも耐えがたい!》うぅ…足が…。
すみません。
やっぱりこれ以上は無理です。
仕方ないですねえ。
見学していてください。
あっはい…。
《何?この感じ…》《僕なんか悪者になってる?》《クソ…なんでこんなに体が重いんだ?》《中学時代はリレーの選手だったのに…》
(ホイッスル)やるねえ!君。
いい運動神経してんじゃん。
はい…。
イエイ!おお…。
皆さん頑張ってますねえ…1人以外は。
《まずいぞ…》《このままズルい男のレッテルを貼られたらこの学園でいじめられっ子になる可能性も生じる…》《あれ?具合悪いのかな?》《これは…チャンスだ!》大丈夫?仕事も大変だろうしいろいろ心労もあるんだろう。
ちゃんと眠れてる?えっ?保健室に行こう。
でも一人で行けるから。
いや心配だからさ。
《これでズルい印象を優しい印象に変えられるはず》ひょっとしてさ…私につきまとってない?えっ?この間会社の前にいたのもただの偶然?《何言ってんだよこのスペア女。
自意識過剰だよ!》大事な仕事の帰りにたまたま。
あっ…水飲むよね?ああ…そっか。
そういう事か…。
だから心配してたんだ。
《何?この状況…》《ひょっとして僕がNo.1カードを渡した事になっちゃってる?》でもごめんね。
私応えてあげられないの。
《いやいやいや…なんで僕がフラれた事になってんだよ》だって私の心の中には白鳥さんがいるから。
《誰だよ?白鳥さんって》あの人すごいのよ。
仕事も出来るし有名な知り合いもたくさん。
あの人といると成長出来るの。
ほら私って仕事が出来る女じゃない?《知らねえよ!》だから白鳥さんにはいつも頼りにされちゃって。
あっ…ごめん。
こんな話されても傷つくだけだよね。
あのさあ僕は別にね…。
(ドアの開く音)大丈夫ですか?スペアさん。
もうすぐお医者さんが来ますから。
寝不足でちょっと疲れてただけなんで。
じゃあチェリートくんは戻って。
あっ…はい。
優しい男って素敵だと思う。
えっ?私無駄に頑張って走る男より弱ってる女性を助ける男のほうがよっぽど魅力的だと思う。
本当に?そう言われたかったんでしょう?これ取り返しておいたよ。
ちゃんと自分で決めた人に渡さないと。
校内恋愛は生徒だけのものじゃない。
生徒と教師の愛だってあるの。
はい?私たち独身の大人同士だし問題は何もないよね。
《なんだ?これ…》《まるで2人の女が僕のNo.1カードを奪い合ってるような…》《モテてる?》《いや違う…。
冷静になれ》《ヤバい女におちょくられてるだけだ》とにかく僕は見学に戻りますから。
やっぱズルじゃん。
《全然食えないよ》《むしろ吐きそう…》いやあやっぱ運動すると腹減るよね。
えっ…?スペシャルサービス?嬉しいなあ!ありがとう。
ああっ!あっ痛たたた…!《もう無理死ぬ…》
(歓声)イエーイ!やるじゃん!よっしゃー!もう1本行こうぜ!
(翔馬)生徒たちも少しは前向きになりましたかね?あっスペアさんは大丈夫ですか?ええ。
お医者さんも問題ないと。
(持田)しかしあの美貌でもったいないですね。
男性上司を妄信的に崇拝していて恋愛チャンスを失っているとは…。
相手は百戦錬磨の恋愛宗教家ですね。
(さくら)恋愛宗教家?
(真希の声)「夕べ徹夜で頑張ったので資料は何とか間に合いそうです」
(翔馬)私はその辺の馬鹿な女じゃないと考えるプライドの高い女をターゲットに自分を大きな男に見せては洗脳してたくさんの恋の信者を飼育するその道のプロです。
信者となるとお布施や善行を求められますよね。
(真希の声)「P.S.課長が欲しがっていたマックの新型機ゲットしました!」「誕生日楽しみにしてて下さい」
(翔馬)雑用係や性欲処理係として人生を吸い取られます。
関係を持つとややこしそうな彼女の場合は貢ぎ物係兼事務処理係。
逆洗脳で脱会させる必要があります。
うん。
じゃあさくら先生お願いしますね。
(さくら)へっ私?翔馬先生は5人の子供の世話がありますし私は5人の愛人の世話が…。
いや愛人は理由にならないのでは?しかし若いのに翔馬先生の恋愛観察眼には感心させられますね。
まあいろいろ見てきましたからねえ。
(さくら)あの…私の質問の答えは?
(2人)うん。
よろしくお願いします。
これ受け取ってください!ありがとうありがとう。
はいもらうからもらうから…。
お礼にうちの弁当屋名物アルデンテパスタ弁当の50円割引券。
はーいどうぞ…。
(携帯電話の着信音)あっ…。
二階堂専務から呼び出しです。
今から赤坂か…。
急ごう。
はい。
(二階堂)急な話で悪いんだが来月ニューヨークでプロジェクト会議をする事になった。
同行してくれるね?来月のいつになりますか?11月第2週の月曜朝出発して水曜日の夜には戻る事になりそうだ。
《うわっ月火水はオトナ高校ともろかぶりだよ…》いやあ〜!ちょっとその日は…。
例の国家プロジェクトの仕事がありまして…。
(テーブルをたたく音)こっちだって国家経済にも影響する大仕事だろう!はあ…。
なんとかしろ。
私から政府筋に手を回してもいいんだぞ。
いえ二階堂専務にそんなお手間は取らせられません。
なあ?我々のほうでなんとか対処致しますので…。
「怪我や病気以外の理由でオトナ高校を欠席する事は許されない」「この校則を破った者は懲役等の罰を受ける」なんでそんなに厳しいんだよ…。
いっそ2人そろって病気って事にしちゃうか?その場合は国家が指定した病院での診断書が必要となります。
じゃあどうすりゃいいんだよ…。
(携帯電話の着信音)うん?
(小春の声)「今夜お忙しいですか?一人じゃ決めきれなくって」「相談がてら会えません?今度はじっくり飲みたいなぁ」ここは行くしかないですよ部長。
小春さんだって十分その気じゃないですか。
お願いします。
部長だけでもなんとか卒業して二階堂専務に同行してください。
この仕事に役員昇格もかかってるんですよね?そ…そうだな。
《ご健闘お祈りします!》
(さくら)ちょっといいかな?
(さくら)ちょっといいかな?なんでさくらちゃんがここに?他人の恋愛には随分強気なのね。
仕事のためには英人さんだって卒業しなくちゃいけないんじゃない?そりゃしたいさすぐにでも…。
けどどうやって?方法ならあるわよ。
方法?スペアさんを白鳥課長から解放してあげてほしいの。
えっ?優しいクラスメートとしてまた助けてあげようよ。
(ため息)優しくなんかないよ。
昼間のは見せかけの優しさだ。
君だって気づいていたろう?見せかけだって立派な優しさよ。
えっ?本当に優しい人が遠慮して何もしないよりもズルい人でも手を差し伸べてくれたほうがよっぽどマシ。
うわべの愛でも抱き合える人が愛しくなるの。
女は現実で生きてるんだよ。
行動を起こさないと何も始まらない。
英人さんがスペアさんを救って新しい恋を始めさせてあげて。
それってつまり彼女と…初体験しろと?私がいつそんな事言った?合格点ならご褒美もあるよ。
ご褒美?ごめん図々しいよね私。
自分でなんとかしてみるから…。
いや僕が行くよ。
えっ?やっぱり優しいね。
見せかけだけどね。
フフッ…簡単ね。
出来た…。
ふぅ…。
銀座って事はいつものイタリアンか料亭か…。
どこに行くんだい?はあ?白鳥課長のところ?…だったら何?学力偏差値75の僕の分析を待つまでもなく世間は君をこう見てるはずだ。
上司から便利使いされるだけのイタい女。
君の望む報酬は永遠に与えられない。
邪魔しないで。
仕事の資料を届けに行くとこなの。
フッ…この完璧な資料を見たら感動するだろうな。
さすが生涯のパートナーだって…。
生涯のパートナー!?課長クラスの男になると将来独立して会社を興すの。
私はその時に右腕として支えてほしいって言われてるの。
君の話を聞いてると流しそうめんを思い出すよ。
はあ?君は水の中を優雅に泳いでるつもりかもしれないがその流れは下に落ちていくだけだ。
そして誰にも拾ってもらえずバケツに落ちて捨てられてしまう悲しい流しそうめん。
まるで君だよ。
フフフッ…。
ごめんね。
あなたがいくら言葉を尽くしても私をどれだけ好きでも白鳥課長はあなたにかなう相手じゃないの。
《いや…好きとかひと言も言ってないよね?》待ち伏せとかされると私には重いのね。
《なんで重たい女に重たい扱いされなきゃいけないの?》だから…私にはもうつきまとわないで。
《いちいちムカつく…》
(麗香)えー!大臣に会わせてもらえるんですか?
(白鳥)今度の東大出身者の会合で僕に政策の相談をしたいらしくてさ。
君も勉強になるだろう?
(麗香)いずれ会社を興したりするんですか?その時は僕のパートナーとして君をスカウトさせてもらうよ。
本当に?嬉しい!失礼します。
(白鳥)えっ…園部くん?例の資料出来ました。
あっ…うん…ありがとう。
課長に恥ずかしい仕事させられませんから。
(麗香)誰?僕が育てた有能な部下でね。
駒場ホールディングスさんにはいつもお世話になっております。
駒場ホールディングスって?え?課長はここで商談の予定で…。
やだ…白鳥さん。
そういう口実で誘ってくれたんだ?つまり私は須佐能商事の接待を受けてるって事?失礼します…。
おいちょっと待てよ園部くん。
誤解しないでくれよ。
彼女は駒場ホールディングスを紹介してくれた代議士の娘さんだ。
今後も協力してくれる人だよ。
わかってますよ。
ちゃんと接待費で落としておきますから。
助かったよ。
資料ありがとう。
つくづく思うよ僕は何から何まで君に支えられてるな。
また何かあったらいつでも言ってください。
ごめんちょっといいかな?はあ?なんかさ都合のいい女になりすぎてない?都合のいい女ってなんだ?彼女に失礼だろ。
いやだって明らかに嘘ついてますよね。
大臣に会わせるとか大物ぶって気を引いてブランド品までプレゼントして僕のパートナーとかまで言って…。
同じ口説き文句で何人そそのかす気ですか?なんなんだ?君は。
あっ…いや高校のクラスメートというか…。
気にしないで。
私のストーカーなの。
いやそうじゃないから。
百歩譲ってあなたの言うとおりだったとしてもただの火遊びよ。
課長くらいの男になるとそういう息抜きも必要なの。
《何言っちゃってんの?この人》それに生涯のパートナーとしてはそれくらい許せる度量がなくっちゃね。
だからお前はダメなんだよ。
お前?だからいつまで経ってもスペアの処女なんだよ。
えっ?処女…。
あんた…あんたどの口でそれ言ってるのよ!あんただって童貞でしょ!そして童貞くん?いや…そうだけどこんなのみっともなくて見てられないから…。
(麗香)あの…白鳥さんデート中に待たされるのつらいんですけど…。
ほら!今デートって言ったよね。
言いましたよね?チェリーくんはユーモアの一つも理解出来ないのかい?商談の続きがあるから園部くん彼の事は任せたよ。
なんか…すみません。
いやなんかついあんな事言っちゃって…。
いいの。
ありがとう。
本気で心配してくれてたんだね。
(ため息)私を前にしてもあの女を選んだ。
それが全てよね。
(ため息)かっこ悪いな…私。
あのさ…困った事があったら僕に言ってよ。
提案よチェリートくん。
プレゼントしてあげる私のバージン。
えっ?オトナ高校を一緒に卒業させてあげる。
(翔馬)皆さんに報告があります。
今日新たに2人の生徒がこの学校を巣立つ事になりました。
(翔馬)斎藤さん新城くん。
あのー…。
実は僕らからも報告あります。
《えっ!マジかよ英人…》僕らもNo.1カードが縁で親密になりました。
やったんですか?はいゆうべ。
やったんだ!いやあおめでとう!お先に失礼。
(翔馬)では校長に報告して卒業の手続きを取りましょう。
(嘉数)そうですか…。
実におめでたい。
おかげで私も胸を張って本校の成果を内閣に報告出来ます。
なお卒業に関しては自己申告制となっておりますが簡単なアンケートがありますのでチェリートくんは家庭科室へスペアさんは音楽室へどうぞ。
(さくら)こんにちは。
どうも。
(さくら)どうぞ。
なんかちょっと悔しいな…。
チェリートくんは私のご褒美よりあなたを選んだんだ。
ねえ今どんな気分?まあようやく重荷を下ろしたといいますか…。
場所は?彼の部屋?ラブホとか?ホテルクリセンタンマムの1407号室ですね?チェックインは何時に?夜10時頃でしたかね。
ベッドインは何時に?ちょっとお酒を飲んだので12時くらいかと…。
その前にシャワーは浴びた?そりゃまあ…。
どんなふうにしたの?激しかった?いや…。
お互い初めてでしたから探り合うような感じで…。
彼女の胸は触りましたよね?そりゃまあ…。
彼女も触ってきましたか?一部始終を細かく正確にお答えください。
2人ともお疲れさまでした。
時間や場所や行為の具体的内容に至るまで2人の答えに一切のズレはありませんでした。
じゃあ卒業ですね。
いえこれからその前に証明をして頂きます。
証明?2人の答えが一致しすぎてたといいますかどこをどう触ってどう触られてたかまで完璧でなんだか口裏を合わせてたかのようにも思えましてね。
それにこの1407号室ではボディーソープもバスタオルも一切使われた形跡がないというのです。
(嘉数)しかし学校としては生徒の言葉を信用したい。
今ここでキスしてみてください。
キスですか?今ここでキスしてみてください。
キスですか?いやでも…ここで?ベッドを共にしたのならキスぐらい出来るはずです。
ついでに胸なんかも触って頂けたらと…。
そんな事まで?
(嘉数)出来るはずですよ。
本当に卒業条件を満たしたのならば…。
(嘉数)さあ証明してください。
(机をたたく音)嘘をついていたんですね。
残念ながら卒業は認められません。
校則では虚偽の卒業申告をした場合いかなる罰も甘んじて受け入れなければならないとあります。
罰?まあ今回は穏便に学級委員を受けて頂くという事で。
学級委員?
(嘉数)生徒を代表して校内の雑務全般に従事して頂きます。
これからは厳罰に処しますので注意してくださいよ…。
(ため息)毎日食べてます!また来てくれたらさ特別にサービスするよ。
(歓声)
(川本)じゃあ今から行く?《何やってんだよ僕は…》《チャンスを逃してばかりじゃないか。
どうするんだよ…》《あれ部長?》《そういえば小春さんとはどうなったの?》俺の馬鹿野郎!《あれはどう見ても玉砕だな》別によかったのに。
えっ?キスくらいされても。
胸ぐらい触られたって…。
えっ…。
あのさそれって…オーケーって事?さっきまでならね。
私意気地がない男は嫌いなの。
《もし僕に勇気があったならやれてたのか?》《やれてたのか僕は…!》指名客を逆ナンしてセックスしろって事?顔出し?バレたら会社行けないよ…。
(中山遥香)変わってないね。
(川本)いっそ正直に話しちゃえばいいんじゃない?僕は童貞です!童貞です!童貞なんです。
えっ…?えぇ〜っ!?2017/10/21(土) 23:41〜00:35
ABCテレビ1
オトナ高校 #2/東大卒エリート童貞vs都合のいい処女!地獄の学園ライフ卒業か!?[字]
早くも卒業生が出て、敗北感を覚えるチェリート(三浦春馬)。次なるミッションは、性欲を高めるスポーツ交流!?そんな中、スペア処女(黒木メイサ)の不倫現場を目撃し…?
詳細情報
◇番組内容
政府が少子化問題に歯止めをかけるべく「30歳以上で性経験のない男女は、公的機関“オトナ高校”で第2の義務教育として性を学び、童貞・処女を卒業すべし!」との法案を成立させた。東大卒のエリートでありながら実は童貞の荒川英人(三浦春馬)は突如、“オトナ高校”へ入学する羽目に…。拒否すれば逮捕・服役だと告げられ、強制入学させられた英人に、どんな試練が待ち受けるのか!?恋に不器用なオトナの学園コメディー!
◇出演者
三浦春馬、高橋克実、竜星涼、松井愛莉、山田真歩、夕輝壽太・杉本哲太・正名僕蔵、黒木メイサ
◇脚本
橋本裕志
◇演出
瑠東東一郎
◇主題歌
高橋優『ルポルタージュ』(ワーナーミュージック・ジャパン/unBORDE)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】三輪祐見子(テレビ朝日)
【プロデューサー】貴島彩理(テレビ朝日)、松野千鶴子(アズバーズ)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/otonakoukou/
☆Twitter
https://twitter.com/otona_koukou/
☆Instagram
https://www.instagram.com/otona_koukou/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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