「なんとなく寝心地が気持ちいいから」で枕を選んではいけません。
疲労回復のために重要な役割を担っている睡眠をサポートするのが枕です。つまり、枕はあなたの生活を支える大切なサポーターです。
もちろん、好みの寝心地であることはとても大事です。しかし、快眠にこだわって枕を選ぶなら、満たしてほしい3つのポイントがあります。
そこで本日は「枕選びの3つのポイントとおすすめの枕」をご紹介します。
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1. 快眠できる枕を選ぶ3つのポイント
結論からいうと、以下の3つのポイントを満たした枕を選ぶことで、快眠できる枕をより選びやすくなります。
- 素材があなたに合っていること
- 首〜後頭部へフィットすること(適度な硬さ)
- 高さが適切であること(良い寝姿勢)
しかし、抽象的すぎてどういうことか分からないと思います。そこで以下に、各ポイントをイラストを使って分かりやすくご説明していきます。
1−1. 自分に合った素材
なによりも大切なのが、枕の素材があなたに合っていることです。具体的には以下の3つのポイントがあなたに合っているか確認しましょう。
- 使用感が好みであること
- 体質に合っていること
- お手入れ/取扱い方法が向いていること
代表的な枕の素材は13あり、それぞれ(平均としては)以下のような特徴になっています。
寝心地が好みでないものは不適当ですし、アレルギーをお持ちの素材は論外です。
各素材の詳細な内容に関してはこちらのページ『枕素材の特徴【13の種類を徹底比較!】』をご参考にしてください。と同時に、寝具ショップへ行き、こちらの表を参考にしながら様々な素材の枕で試し寝をしてください。
そうすることで自分にあった素材が何なのか、分かるようになります。
1−2. 首〜後頭部へのフィット性(適度な硬さ)
枕は硬すぎても柔らかすぎてもいけません。
下のイラストのように、枕が首〜後頭部にかけてしっかりフィットして、支えるようにならなければなりません。それには枕が適度な硬さ/柔らかさであることが求められます。
たとえあなたが「硬い枕が好み」だとしても、以下のような状態で寝ているとしたら、後頭部の圧迫感や、首・肩こりの原因となっている恐れがあります。
逆もまたしかりで、柔らかすぎる枕では、姿勢が悪いために首を痛めるだけでなく、頭に血が上りやすいためにむくみの原因にもなります。
そのため、首〜後頭部に枕がしっかりとフィットすること(適度な硬さであること)を意識して、枕を選ぶようにしましょう。
※注:硬い枕/柔らかい枕がダメという訳ではありません。枕が頭にしっかりとフィットして、適切な高さ(後述)であれば、あとは好みの問題だと私は考えています。 |
1−3. 理想的な高さ(理想的な寝姿勢)
そして、枕を選ぶ3つ目のポイントが、理想的な高さである(理想的な寝姿勢がとれる)ことです。
(自社調べ)
頭を置いた時に以下の2点を満たしていれば、あなたにとって理想的な高さの枕と言えます。
- 肩口から頭が10~15度の傾斜
- 顔が5度前後の傾斜
この状態だと、頚椎(ケイツイ:首の7つの骨)のS字カーブが自然に保っていられ肩と首への負担を少なくでき、さらに、気道の通りがスムーズになるためいびきの軽減を期待できます。
悪い例として、ポリエステルわたがパンパンに詰まった高すぎる枕に頭を置くと、以下のイラストのような寝姿勢になります。
この状態だと、筋肉が緊張してしまい血行不良になり、首や肩のこりの原因になりますし、ひどいケースでは神経を圧迫し頭痛を引き起こしたりさえします。
枕の高さが適切かのチェック方法などの詳細をこちらのページ『【快眠の方程式】理想的な枕の高さ=理想的な寝姿勢』で紹介しているのでご参考にしてください。
2. おすすめの枕3選
上記のポイントを踏まえて、私がおすすめする枕を紹介します。
2−1. フォスフレイクス枕
フォスフレイクス枕は、羽毛のように細かなポリエチレンフレイクが詰められた独立素材の枕です。
そのため、首〜後頭部へ自由自在にフィットし、適切な高さでサポートします。
価格:3,868円~
【快眠タイムズのレビューを読む】
自社製品で手前味噌ですが、使用感は羽毛のようにふわっと柔らかですが、底付き感のないサポート力があります。
ホコリも出ず、洗濯機で丸洗いできるので、簡単なお手入れでキレイに枕を使いたい人にもおすすめです。
2−2. セルプール枕
セルプール枕は、高反発ウレタンフォームの枕です。
私どもが「枕の首へのフィット感」を追求して設計しました。首〜後頭部をしなやかな反発弾性でサポートします。
価格:11,880円
【当製品の販売ページ】
枕に頭を置くだけで首がスッと伸びるので、ストレッチをしながら眠るような快適な寝心地です。
手洗い可能なウレタンで耐久性も高いので、長く衛生的にご愛用いただけます。
2−3. じぶんまくら
枕をあなたに合わせてオーダーメイドするのも一手です。
価格:25,000円
【じぶんまくら案内ページへのリンク】
じぶんまくらはコンピュータであなたの体型(後頭部・首・背中・腰・お尻)と体重を測定し、そして、眠りのスペシャリストがそのデータとあなた好みの素材を元に、あなただけの枕に仕上げます。
色々なお店で試し寝をしてまわるのが面倒であれば、最初から決定版を作るのも良いでしょう。
オーダーメイド枕制作の注意点などはこちらのページ『枕のオーダーメイド【失敗談から学ぶ7つの注意点】』をご参考にしてください。
3. お悩み別に枕の問題・選び方の指南
合わない枕を使っていると、枕トラブルに悩まされることがあります。
もしあなたがそのような枕を使っているのなら、どこに問題があるのか知っておきましょう。次回、枕を選ぶ時の要チェックポイントになります。
○朝起きると首が痛い
朝起きた時に首が痛い場合、以下の2つの原因が考えられます。
- 枕が高い → 寝姿勢が不自然になるため、首筋を痛めやすい(寝違えることも)。
- 枕のフィット性が悪い → 頭の重さをサポートする支点が特定の箇所に集中するため、頚椎(首の7つの骨)を痛めやすい。
枕の高さとフィット性を重視して、枕を選びましょう。また、その他の原因などの詳細は、こちらのページ『朝起きると首が痛い3つの原因と改善方法』をご参考にしてください。
※枕以外の原因が考えられる場合、整形外科医に診てもらいましょう。
○寝違えやすい
睡眠中に頭が枕から落ちて、寝違えてしまうことがあります。以下のような枕に、よく見られます。
- 枕が高い
- 枕のフィット性が悪い
- 枕が小さい(大人なのに子供サイズ)
これらのポイントを避けて、枕を選びましょう。詳細はこちらのページ『首を寝違えたら参考に!寝違えの原因と今すぐできる治し方』をご参考にしてください。
○肩が凝りやすい
「頭の寝返り」がしにくいと、睡眠中に肩や首に疲労がたまりやすく、肩こりの原因となることがあります。以下のような枕だと、頭の寝返りがしにくいです。
- 枕が頭に沈み込みすぎる
- 枕の両サイドが高すぎる
枕の試し寝をする時、ほんのちょっとの力で顔の向きを変えられるか、に着目してみましょう。その他の原因など詳細は、こちらのページ『枕で肩こり?!6つの原因と4ステップ解消方法』をご参考にしてください。
○いびきをかく
いびきの根本的な原因は、上気道が狭まったまま眠っていることです。
枕は高すぎても低すぎても、上気道を狭めることに繋がります。そのため、「枕の高さ」に気を配りながら、枕を選びましょう。
とはいえ、いびきの原因は本当に様々です。こちらのページ『いびきの原因は8つ|メカニズムに沿った改善の考え方』を参考にし、あなたのいびきの原因を突き止め、適切な改善策をとることをおすすめします。
○ストレートネック
枕が原因でストレートネックになることはまずありませんが、枕がストレートネックを悪化させることはあります。
枕が高いと、日中の悪い姿勢を睡眠中も引きずることになります。睡眠中は首筋をリラックスさせる絶好の機会です。「枕の高さ」に気をつけて枕を選びましょう。
ストレートネック度のチェック方法、改善策などこちらのページ『ついに公開!ストレートネックを改善させる枕テクニック3選』で紹介しているので、ご参考にしてください。
○後頭部に圧迫感がある
この原因は単純に、枕が硬すぎるからです。
枕に頭を置いて、数分も経たない内に後頭部に圧迫感があるようでは、起きた時のズーンとした鈍痛のようなものの原因になります。
硬い枕が好みの方は、きちんと試し寝をしましょう。その時、5分以内に後頭部に圧迫感が出てくるような硬い枕はアウトです。
また、稀なケースですが、枕が高すぎることにより神経痛を起こしている可能性も考えらます。詳しくはこちらのページ『枕から後頭部へ圧迫感がある2つの原因と対処法』をご参考にしてください。
最後に
快眠できる枕を選ぶ目安が明確になったことと思います。
あなたが素敵な枕と巡り合い、毎晩快眠できることを陰ながら願っています。