発表日:2017年10月17日
「あなたのスマホへ最新の人工知能をお届けします
~アプリ不要の高速ディープニューラルネットワーク実行システムを開発~」
■発表のポイント
◆市販のパソコンやスマートフォンに標準搭載されているWebブラウザ上で、ディープニューラルネットワークを高速実行(世界最速)できるシステムを開発しました。
◆計算方法の最適化およびWebの最新技術の活用により、画像認識処理において従来の約50倍の実行速度を達成しました。
◆画像生成等の人工知能研究の最新の成果を誰でも容易に試せるようにする基盤として有用であり、さまざまなデモンストレーションやアプリケーションへの応用が期待されます。
■発表概要:
東京大学 大学院情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻の原田達也教授、日高雅俊大学院生、木倉悠一郎大学院生、牛久祥孝講師は、市販のパソコンやスマートフォンに標準搭載されているWebブラウザ上で、ディープニューラルネットワーク(DNN)を高速(世界最速)に実行できるソフトウェアフレームワーク「WebDNN」を開発しました。
DNNは近年急速に発展を遂げている人工知能の一形態で、画像や音声の認識や生成に有効な手法です。しかしながら計算負荷が高く、Webサービスに組み込むにはサービス提供者側がユーザ数に応じた大量の計算機を用意するか、ユーザの端末に専用アプリケーションをインストールして処理を行う必要がありました。本研究では、DNN内の冗長な計算を除去する技術およびWebの最新規格を活用して端末の能力を最大限引き出す技術を開発し、Webサービスに容易に組み込めるシステムとして提供しました。WebDNNを搭載したWebサービスでは、ユーザがこれをWebブラウザで開くだけで、端末上でDNNを高速に実行できます。これにより、人工知能の最新の研究成果を用いたデモンストレーションやアプリケーションを低コストかつ利便性高く提供することが可能となりました
■発表内容:
東京大学 大学院情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻の原田達也教授、日高雅俊大学院生、木倉悠一郎大学院生、牛久祥孝講師は、市販のパソコンやスマートフォンに標準搭載されているWebブラウザ上で、ディープニューラルネットワーク(DNN)を高速に実行できるソフトウェアフレームワーク「WebDNN」を開発しました。
本研究は、科学技術振興機構(JST)「戦略的創造研究推進事業 CREST」および文部科学省「ポスト「京」プロジェクト」の支援を受けて開発しました。
科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(CREST)
研究領域名:ビッグデータ統合利活用のための次世代基盤技術の創出・体系化
(研究総括:喜連川 優)
研究課題名:膨大なマルチメディアデータの理解・要約・検索基盤の構築
研究代表者:東京大学 大学院情報理工学系研究科 教授 原田達也
文部科学省ポスト「京」開発事業
(フラッグシップ 2020 プロジェクト:FLAGSHIP2020 Project)
萌芽的課題名:萌芽的課題 4 思考を実現する神経回路機構の解明と人工知能への応用
課題名:脳のビッグデータ解析、全脳シミュレーションと脳型人工知能アーキテクチャ
研究代表者:沖縄科学技術大学院大学 神経計算ユニット 教授 銅谷賢治
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