私が3歳の時に両親が離婚した。父親は私が小学校入学になる少し前に、「お母さんが戻ってくる」と私に嘘をついて再婚する。
3歳の時に、両親は離婚しているので、髪が長かった女性としか私の記憶には無かったので、本当のお母さんと再婚するって信じていた。
小学校の入学前後に、再婚して、小学校2年の夏に腹違いの弟が生まれた。父親は翌年の2月に他界する。生まれたばかりの弟と腹違いの兄(私)との3人生活が始まった。
継母は再婚して2年で夫と死別して未亡人になり、継母からすれば、その当時の私は再婚相手の子供で小学2年生で血の繋がりはない。
父親が他界して3年経過してはいたが、一緒に住んでいて、実の母親でないことも理解していた私も「お母さん」って普通に読んでいたし、継母が実家に帰る事になってるなんて、
”これっぽっち(少しも)”
も思ってなかった。
小学5年生の夏休みに入って、継母から話があると言われた。
継母「8月の終わりに群馬に帰る事になった」
群馬の継母の田舎は、私も数回行っていたし、継母の親戚関係や継母の兄弟の子供と同年代という事もあり、田舎に行った時は楽しかった。
私「僕も行くの?」
継母「あなたはここに残るのよ」
私「何で」
継母「あなたはここの跡取り」
祖父が健在で、父親の姉の伯母がそばにいる。
私が黙っていると
継母「大人になれば分かるから」
8歳年下の弟も可愛かったけど一緒にいれなくなる
継母も3年以上一緒に住んでいて”母親”
として信頼していたので、小学5年の私にはかなり
”ショックな出来事”だった。
継母が実家に帰る日。
町内会で開催される「ドッチボール大会」
8月の最終日曜日だった。
8月の最終土曜日(前日)
私の大好きなカレーライス。
夕方から一緒に、じゃがいもの剥き方、玉ねぎの切り方、人参の切り方を順番に教えてもらいながら、「カレーライス」を一緒に作る。
継母のカレーは
玉ねぎたっぷりのカレー。
大きめに刻んだ玉ねぎ1個。
みじん切りにした玉ねぎ1個。
玉ねぎを2倍入れる。
土曜日の夕飯。
3人で食べた最後のカレーライス。
日曜日になり
「ドッチボール大会」
ドッチボール大会に参加しながら時計をみる
もう群馬へ行ったかな?
ドッチボールをやってるときは
不思議なことに、何の感情もなかった!
大会が終わり、自宅に帰る
祖父とは、同じ家に住んでいなくて
離れに3人で住んでいた。
離れの家に着いて家に入る。
ご飯も炊けていた。
前日のカレーを温めて、テーブルで食べる。
「継母や弟のいないテーブル」
食べながら、涙が出てきた!
食べてるんだか、泣いてるんだか
もう分からない!
小学5年生の子供にはちょっと辛い一日だった。
今でも私の作る”カレー”
は玉ねぎ2倍入れのたっぷりカレー。