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僕が「ぼく」を使う理由。僕が「俺」を使わない理由

三つ子の魂百まで、ってやつでしょうか

sachikoさん (id:ssachiko)のこの記事、ずっと頭に残ってて。ちょっと書いてスッキリしてみましょうというエントリーです。

www.sachikolife.com

タイトルにお返事するとすれば「許せない」です。子供が親に向かって「お前」っていうんでしょ?ないです。言われたら親子の関係に大きな悪影響があるでしょうね。

息子に「お前もやん!」「お前に言われたくない!」と言われたのです。 

私は息子の母親です。

親に対して「お前」は許せません。

 いや待てよと。そんな親に向かってなんという失礼な、と思ったのですが、僕も一度だけ似たような言葉を掛けたことがありました。

年の頃なら小学生の3年生頃だったでしょうか。今でも忘れない苦い思い出。

母を「おばさん」と呼んだ

父が家にいたのでおそらく日曜日だったのでしょう。母と喋っていて調子に乗りすぎた僕は自分の母に向かって「おばちゃん」と2回ほど呼んだ記憶があります。

もちろん冗談です。冗談の延長で母のことを「おばさん」と呼んだんです。

当時は2階建ての家に住んでいて、リビングでそんなことになっていたと思うのですが、いきなり2回「おばさん」と言った時点で父に首根っこを掴まれ2階へ連れて行かれました。

すると父がものすごい怖い顔をしてこう言ったんです。

「産んでもらった恩を忘れてお母さんを「おばさん」と呼ぶとはどういうことだ、お父さんはそういう失礼な事を絶対に許さない。下に降りたらお母さんにきちんと謝れ」

一語一句同じではありませんがこんな事を言われた記憶が強烈に残っています。

父に怒られるなんて1年に1度あるかないかだったのは、僕がいい子だったからだとは思うんですが(こらこら)この1回の記憶は40年近く前なのによく覚えています。

もちろん、そのあと下に降りて母に「言い過ぎましたごめんなさい」って謝りました。母は怒ることなく、笑って許してくれたような気がします。

あの時、親子というものにきちんとある秩序というか敬意というか「同格ではなく毅然とした関係」というものが深く心にできた気がします。あの時叱ってもらって良かった。

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親に対して自分のことをなんと呼ぶか

親に対して自分のことをなんと呼ぶ人が多いのでしょう。女性なら「わたし」が多いでしょうが、男性なら「俺」とか「わし」とか「僕」あたりが多いでしょうか。わし、使わないか・・・

僕の場合、父や母に「俺」と言ったことは一度もありません。それはなんだか「俺」という言葉に親に対する背伸び感というか「偉そう」なニュアンスを感じるから。

おかしな話かもしれないんですが、僕は父と母を尊敬しています。高卒で系列会社の社長にまで出世した仕事一筋の父は、休みの日には少年野球のコーチをかって出てくれたり、少しでも僕との時間を作ろうと努力してくれました。

土曜日が出勤だった当時の日本で、唯一の日曜日の休みを朝6時ごろから起きて7時から始まる少年野球の練習に付き合ってくれる。試合があれば一緒に遠征する。お前は自分の息子に何ができてるんだとつっこまれそうですが、僕の父は僕に背中をずっと見せてくれていた気がします。仕事にも普段の生活にも真面目で優しく、でもちょっとズレた父。

そんな父を支えながら母はまさに賢母。家を手伝うために中学しか卒業していないはずですが、経済に明るく「サキの学費は株の利益だけで稼いだ」と笑い飛ばす人。いつも優しくいい母です。今でも頭が上がりません。

そんな風に書くとふたりともお墓にいそうな気がしますが、ふたりともめちゃくちゃ元気です。近所に住んでいますが二人でそこらじゅうに旅行に行ってはお土産を買ってきてくれています。こっちは忙しいんだから取りにいけないんだってば。

そんな父母に僕は自分のことを「俺」とは言えないまま46歳になってしまいました。いつか僕が父や母を超えられるような人間になった時には「俺な」って言えるかもしれませんが、たぶん無理だと思います。

社会に出てもそれは変わらなかった

家で「俺」を使わない僕は外でも「俺」を使いません。もしかすると小学校の低学年、例の一件あたりまでは「おれ」って言っていたかもしれませんが、たとえばこのブログしかり、実際に会った人は僕が「俺」というのを聞いたことがないと思います。

やっぱり、なんか「俺」って言えるほどの人間じゃないんだよなぁと思うんです(笑)

そして僕も結婚して子供が生まれて、子供がべらべらと喋れる年頃にはなったんですが(高校生と中学生)その二人には「親に対して自分のことを俺とは言わせない」という方針です。

本当は昔の僕のように「尊敬できる父」であればそんな方針作る必要が無いんですが。家庭で口から出る言葉はほぼ必ず外でも使います。家庭で汚い言葉を使う人は学校や友達、社会にでても汚い言葉を使います。それは学校で教育されるものではなくて、自宅で父や母、祖父や祖母、兄弟などとの関係の中で「汚い言葉を使うことは結局自分の言動を汚すことになる」としつけられるべきことだと思っています。

そんな理由で僕は「俺」という言葉を使わず、今日も過ごしています。そして子どもたちは自分で自分のことを呼ぶときは「僕」と呼んでいます。僕はそれでいいと思っています。反抗期っぽいものも多少は感じますが、まだ「お前」とは呼ばれたことが無いですね^^呼ばれたらどんな目にあうか、長男も次男もわかっているのでしょうきっと。

「僕」が「ぼく」を使う理由

それはなんとなく「ぼく」のほうがかわいいらしいから(なにいってんだ)

ブログやTwitterなどの場面場面で使い分けます、というか変換が面倒くさいときは「ぼく」でそのまま行ってしまうことが多いのかもしれません。

コトバンクではこんな風に「僕」は説明されていますね。

kotobank.jp

一人称の人代名詞。男性が自分のことをさしていう語。対等またはそれ以下の人に対して用いる。「僕んちにおいでよ」「君のほうが僕より若い」

 ちなみに、会社では「わたし」を使うのは言うまでもありません。ただし、個人的な雑談やプライベートな会話の場合は「僕」を使うことは結構あります。「俺」はいまだかつて一度も使ったことがないような。

ところで皆さんは自分のことをどこでどんな風に呼びますか?