教員とのコミュニケーションの最大奥義は書籍を読むことである。

 教職協働など特別な言葉でなくとも、職員として仕事をしていくうえで教員との連携は欠かすことできません。常日頃から、対面や電話、メールなどでコミュニケーションを取っているのですが、そんな中でも最も効果があると感じているのは、当該教員が執筆した書籍を読むことです。

 各大学の図書館には自大学の教員が執筆した書籍も収められていることと思います。その中から、日頃から関係する教員が執筆した書籍を読んでおき、ふとした機会にそのことや書籍の内容について話すと、垣根が一気に低くなり信頼を得やすくなると経験則として感じています。

 この場合の書籍とは、新書や専門書などなんでもいいのですが、比較的一般向けに書かれたものの方が良いという印象があります。論文は研究者コミュニティに向け書かれたものである一方、特に一般向けに書かれた書籍の場合は職員もその対象に含まれるため、対象者に読んでもらえたということに対し喜びを感じているのかな、と想像しています。(シラバス掲載図書があるなら、それも比較的読みやすい書籍の一つでしょうね。)

 私自身、評価書や業績書を作成する際に、その裏付けとして掲載されている論文や書籍を読み始めたことが、このことに気づくきっかけでした。もちろん、コミュニケーションのために書籍を読むわけではなくその内容や教員の研究内容に興味があるからなのですが、副次的な効果も薄々と感じているということです。また、医歯薬理工系の専門書ではなかなか難しいところがありますが、人文社会科学系や芸術系(私たちの業務範囲を踏まえると特に教育系)は専門書でも比較的理解しやすいものも多いと思います。

 自大学のリソースに興味を持つ意味でも、図書館に行き、試しに一冊読んでみても良いかもしれません。