どもっ飯朔です。
先ごろ東名高速上において、煽り運転による交通事故で御夫婦が亡くなると言う痛ましい事故が起きました。
加害者は日常から危険運転を繰り返していたようです。
近年こうした事故が増えてきています。そこでその原因と対処法を探ってみました。
年々DQNによる煽り運転が増加
インターネット上では「煽り運転」をする人達や常識に外れた行為をする人を「DQN(ドキュン)」と呼んでいます。
何かの略語かと思いますが、これは1994年から2002年間までテレビ朝日で放送されていた「目撃ドキュン」が由来だそうです。
インターネットスラング・蔑称と言われています。
こうしたDQNと呼ばれる人たちが起こす「煽り運転」による交通事故が年々増加しています。
「煽り運転」とは前方を走る車に対して、進路を譲るよう強要する行為や、車間距離を詰めて異常接近したり追い回す、ハイビーム・パッシング・クラクッション、幅寄せなどによ依って相手を威嚇する行為を言います。
昨年1年間の煽り運転による摘発件数は7,625件、うち高速道路での発生が6,690件となっています。
交通事故の発生件数は1,229件で、うち75件が高速道路上。
摘発されないものも入れたら数倍あると考えたほうがいいでしょう。
実際今年JAFが64,000人を超える人を対象にしたアンケートでは、約半数の人が「経験あり」としています。
煽り運転は交通違反・罰則など
「煽り運転」は当然違反で罰則が規定されています。
道路交通法の「車間距離不保持」に当たります。
違反した場合、高速道路では3年以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられ、一般道では5万円以下の罰金になります。
「煽り運転」等の危険行為で事故になった場合はさらに罰則が強化されていて、「危険運転過失致死傷罪」が適用され最長20年以下の懲役(付加加重で30年)
また運転免許は基礎点数45-62により免許停止・欠格期間5~8年の行政処分が科せられます。
ところがこの法律の一つ下に「過失運転致死罪」と言うのがあり、これが適用されると最長で懲役7年が科せられます。
こうした事故が起こるたびどちらを適用されるのか常に話題になります。
人が死んでいるのだから被害者感情を考えれば重罪が当然だと言う論調が多いのに対し現実は違います。
平成27年度の「過失運転致死罪」が566,976件に対し「危険運転致死傷罪」は463件しかありません。
「故意」か「偶発的」なのか私達一般人は知る由もありませんが、危険運転が原因で親や子供や近親者を亡くしたのに、事故を起こした相手は最長7年で社会復帰を果たすわけです。
常識的にも心情的にも理不尽であるとしか思えません。
今回の東名高速道路上の事故も当事者が車外に出ていたため危険運転致死傷罪に問えない可能性もあるようです。
ネット上では加害者に対し「死刑だ!!」「殺人とおんなじだ!!」と言う声が大半です。
不謹慎ではあると思いますが同調せざるを得ません。
煽り運転対策(ステッカー・通報など)
では「煽り運転」トラブルに巻き込まれたときの対処法についてです。
「煽り運転」をする相手はどこか何か貴方の事が気に障ってそういう行動に出るわけですが、彼らの「キレるポイント」は私達一般人には到底理解できません。
つまり最初からの危険人物なのでこちらの常識が通用する相手だと思わない事です。
高速道路上にポイントを絞って対策法を考えましょう。
煽られたら
起い越し車線で煽られたら速やかに走行車線に移りましょう、単なる飛ばし屋ならそのままぶっ飛ばして行きます。
それでも後ろについて離れないのが「煽り」です。その上で
1、速度を落として様子を見る、要は無視する
2、最寄りのPAやSAに避難する
これで解決できれば幸いですが、問題は前方に割りこまれ進路を妨害された場合です。
1、とりあえず同じ速度でついて走ります
2、無理やり停車させられた場合は、必ずドアをロックし相手がどんな行動に出ようと相手をしない。ハザードランプは必ず点滅
3、スマホなどで動画を撮る準備をして、相手にも分からせる
4、警察に通報する 通報は早めに行うのがベストで、可能なら走行中に煽られたからと言ってスピードを上げて逃げるのは逆効果です。相手を刺激することになり、より重大な事故に繋がります。
また2013年には札幌高裁で次のような判例が出ています
「後続車に煽り運転されたからと言って、異常な高速進行を継続した前車の速度超過の罪が緊急避難に該当するわけではない」
つまり、煽り運転から逃げようと速度を上げたことでもスピード違反でつかまる、と言う事です。
あなたが捕まっている間に煽りをした相手は知らん顔で通りすぎることになります。
ステッカー
その他の方法として、子供さんがいる家庭は「Child In The Car」のステッカーを貼っている事も多いですが、子供がいなくても貼っておくのも1つの方法です。
トラックの後ろなどには「おさきにどうぞ」のステッカーをよく見かけます
これなんかもいいんじゃないでしょうか。
ドライブレコーダー
最近はドライブレコーダーが普及していますので前後に付けるのがおすすめです。
高速道路でも一般道でも心をゆっくりと持ち、イライラせず、譲り合いの心をもって運転するのが一番です。
事故は加害者家族も被害者家族も分け隔てなく苦しめます。
そうならないよう今一度あなたの運転を見直してみませんか。