車を運転中に後続車の進路を妨害して無理やり停車させた上、ゴルフクラブを振りかざし「殺すぞ」などと脅したなどとして、兵庫県警加古川署は18日、暴力行為等処罰法違反の疑いで、同県加古川市平岡町二俣、自動車修理業、古東(ことう)巧行容疑者(36)を逮捕した。

 逮捕容疑は13日午前2時50分ごろ、同市神野町神野の片側1車線の県道上で、停車した後続車の運転席にいた会社員の男性(18)に対し、ゴルフクラブを振りかざして「殺すぞ」などと脅したとしている。男性は現場から逃走し、けがはなかった。古東容疑者は「パッシングされて腹が立った。『殺すぞ』とは言っていない」と供述している。

 同署によると、男性は古東容疑者の車の後ろを走行中に、約1キロにわたって蛇行運転や急ブレーキで進路を妨害され、停車するよう強要されたなどと説明しているという。現場付近の防犯カメラには、現場から逃げた男性の車を古東容疑者の車が追いかける様子も写っており、同署はトラブルの経緯を調べている。

 男性は古東容疑者の車のナンバーを覚えており、事件当日に被害届を提出した。

 車の進路妨害をめぐっては、静岡市の夫婦が神奈川県大井町の東名高速道路で6月に死亡した追突事故で、逮捕された男が直前に車で夫婦のワゴン車を追い掛け、進路をふさぐなどした疑いが判明している。