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【社会】

「同じ課題何回も」 福井中2自殺、遺族が調査委に訴え

 福井県池田町立中二年の男子生徒=当時(14)=が自殺した問題で、生徒が担任や副担任から英語や漢字の同じ課題を何回も与えられたと遺族が町の調査委員会に訴えていたことが十六日、調査委の報告書で分かった。報告書によると、担任らは調査に「課題を何度も出したことはない」と否定している。

 また、自殺の翌日に校長が遺族と会った際、持参した生徒のかばんに遺書らしきノートをたたきつけるなどし、家庭に問題があるかのような態度だったと遺族が話していたことも報告書で判明。学校ぐるみで対応に問題があった可能性がある。

 報告書によると、生徒は昨年五月以降、登校を渋ることが三回あった。生徒は「副担任が宿題未提出の理由を言い訳だと聞いてくれない」「僕だけ強く怒られる。どうしていいか分からない」などと母親に泣きながら訴えたこともあった。

 自殺前日の今年三月十三日には、課題の未提出を巡り、副担任に責められた生徒は過呼吸の症状を訴えたが、担任は家庭に連絡しなかった。

 自殺した生徒が校門の前で担任に大声で怒鳴られる様子を目撃して「(周囲の人が)身震いするぐらい(担任が)怒っていた。かわいそうと感じた」と話している生徒もいるという。

 報告書は、担任らの指導に疑問を持つ教員もいたとして、校長らが実情を調査すれば指導方法の変更に結びついた可能性があると指摘。担任は上司や同僚に詳しい報告をするなどの問題解決に向けた行動を取らず、校長や他の教員も生徒の気持ちを理解し適切に対応しなかったとした。

 遺族は、生徒が自殺した三月十四日、病院を訪れた校長や教員が目を合わそうとせず、冷たい態度だったとも話したといい、報告書は「遺族に対する学校の対応には慎重さや誠意が欠けており、(自殺後の)初期対応を誤った」と指摘した。

 

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