挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました
ブックマークする場合はログインしてください。

テンプレイベントで盗賊を殺す野蛮人wwwww

○暴力に暴力を返す人間は評価に値しない。そいつは世間で云う英雄だとしても、決して君子と呼んではならない。
○文明人為るは斯く有れ。



 人気の無い森の中。馬車を襲う盗賊。
 なろうテンプレでは定番の悪役ですよね。
 身分は王女、姫、豪商の娘、メイド、町娘、果ては奴隷まで。
 種族はヒトに限らず獣人、エルフ等、組み合わせは様々。
 護衛は力尽き、盗賊達に囲まれてしまった。もはやここまで……もう、お分かりですね?

 そこに颯爽と現れたるは主人公!その出で立ちは勇ましく、悪人どもをばったばったと切り捨てる!1対10なぞなんのその!飛んでくる矢をはらりと躱し、煌めく刃を翻す!一振り二殺の剣筋は、縦横無尽に駆け回る!再び静けさ戻る時、世界を救う英雄は、世を照らす乙女にこう言った!!

 「お嬢さん、お怪我はありませんか?」

 はい、ズッキューン♡ である。大体ここでヒロインを拾います。拾イン、というしょーもない駄洒落は審議拒否してくれて構いません。
 話を戻しましょう。
 この展開、何度見た事か。下手すりゃ親の顔より見ているのではないかと思うほど数多の作品に登場する茶番です。
 ここではダークヒーロー路線を行く主人公ですらヒロイン目当てで助けてしまいます。ちょろい主人公ですね。
 取り敢えずツッこむだけツッこみましょう。

①護衛仕事しろ
②統率された武力集団ならPMC(傭兵団)として働け
③何で全員が戦ってるんだ、誰か避難指示を出せ
④主人公もっと早く来い
⑤盗賊団のボスは撤退指示を出せ

 まあ、もっと理不尽な事も言えますが、こんなトコですかね。しかしながら、これらについては仕方無い部分があります。数少ない移動中イベントですし。
 そんな中私が考えるのはこれ。

 正義を振り翳す奴は正義じゃない。

 大抵の場合、主人公は義憤に駆られて盗賊団を成敗します。ファンタジーの主人公というのは例に漏れず(偶に漏れるが)強いです。一騎当千と言ってもいい。
 だが精神面で成熟しているかと訊かれると肯定し難い。筆者にとっては武力(オモチャ)を持った子供がソレ(暴力)を振り回して遊んでいるようにしか見えません。

 悪の反対は善、善の反対は悪じゃ。
 正義の反対は、別の"正義"あるいは"慈悲・寛容"なんじゃ。

 と某野球バラエティゲーム7のマッドサイエンティスト黒○博士が格言を残していますがしかし、正義を手段として自分の主張を強要することは明確な『悪』だと思います。
 人助けが悪だとは言っていません。ただ、何の関係も無い第三者の主人公が独断と偏見、慈悲と義憤によって一方を援護する。褒められたものではないですね。
 なに、正当防衛?
 馬鹿仰い。それは日本の法律でしょう?それに、その刑法第36条が有ったとして、第2項の過剰防衛が残っています。
 「くそぅ!覚えていやがれっ!」で追い払えば正当防衛成立は堅いですが、大抵の場合全滅させますからね。
 もしかしたらただの脅迫で、金さえ払えば見逃してやる、という相手だったかもしれないじゃないですか。それでモめて紛争に発展したとしたら、加勢した主人公は下手すりゃ殺人罪ですよ。相手が無法者なので流石に無いとは思いますが。
 じゃあどうするべきか。

 講和をしましょう。

 主人公は前述の通り強いですからね。司法権の行使くらい、容易いことでしょう。

 こちら側は何人負傷で何人死亡しました。こちら側は何人でした。先に仕掛けたのはこちらでした。仲裁人が現れた時優勢なのはこちらでした、人質としてのあなたの価値はこれくらいで、身代金はこれくらいです。この金額だと支払いはこの方法が妥当でしょう。

 という具合に。
 多めに取ってマージンを懐に入れても良いし、ここには収賄を咎める人間もいません。
 どちらも生存者が残り、主人公うはうは。
 win-winじゃないですよ。win-win-winです。司法ってのは良いもんですなぁ(ゲス顔)
 調停が終われば乙女側の護衛を継いで、料金を釣り上げればまた美味い。

 さぁ、主人公諸君!守銭奴となりましょう!!金儲けのチャンスですよ!!!


文明人為るは斯く有れ(資本主義の犬であれ)
普段はこういうものを書いています。

+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。