葬儀マナー

「社長の奥様がお亡くなりに・・・」
「課長のお父さんが亡くなった・・・」

人の死は突然訪れます。

アナタが参列するお通夜・葬儀は「何宗」ですか?
アナタは「どこの宗教の葬儀」に参列するのですか?

上司や会社の同僚の身内に突然の不幸があった時の、服装や焼香のマナー。

最低限の知識は、ある程度持ち合わせている人は多いでしょう。

でも、、、。

仏式の葬儀でも宗派によって異なるマナーがあります。

さらに宗教によっては、葬儀マナー・作法は大きく違うということをご存知ですか?

日本では、仏式、神式、キリスト教式の3つが三大宗教として知られていますが、通夜・葬儀・告別式に参列する際に持参する香典や、遺族の方へのお悔やみの言葉も全く違います。

そこで今回は宗教別に葬儀での最低限のマナー・作法をご紹介したいと思います。

仏式の葬儀でも宗派によって違う焼香のマナー・作法

下表は、宗派別の焼香マナーです。

宗派 お焼香マナー・作法
天台宗 1~3回(特に決まりはない)
浄土宗 1~3回(特に決まりはない)
南無阿弥陀仏(ナムアミダブツ)と唱える
浄土真宗
  • 本願寺派→1回
  • 大谷派→2回

  • 南無阿弥陀仏(ナムアミダブツ)と唱える
    ※香はおしいただかない
    ※お線香の場合は立てずに折って寝かす
真言宗 3回
南無大師遍照金剛(ナムダイシヘンジョウコンゴウ)と唱える
臨済宗 1回
南無釈迦牟尼仏(ナムシャカムニブツ)を唱える。
日蓮宗 1回または3回
南無妙法蓮華経(ナムミョウホウレンゲキョウ)
曹洞宗 2回(1回目はおしいただき、2回目はおしいただかない)
南無釈迦牟尼仏(ナムシャカムニブツ)を唱える。
奈良仏教 法相宗・華厳宗・律宗の場合、一般的に葬儀は執り行われない。

「おしいただく」=お焼香の時に、指でつまんだ香を額まで持っていく行為

おしいただく

日本には沢山の仏教宗派がありますよね。

平成29年2月に文化庁が発刊した「宗教年鑑」によると、日本の仏教系宗教団体数(法人含む)は80,000団体以上。
仏教を信仰している人は88,719,287人と発表されています。

これだけ沢山の宗派があるのですから、突然の訃報で参列することになった上司の身内の通夜・葬儀・告別式が、自分の知っている作法で行われるとは限りません。

宗派によって焼香のマナーがあるということを押さえておけば、他の参列者の焼香の様子などチェックすることができるので、覚えておいて損はないでしょう!!

故人との関係・参列する人の年代別「香典金額」の常識

参列する人・香典を贈る人の年代
亡くなられた方 20代 30代 40代以上
職場関係 5,000円 5,000円 5,000円~10,000円
職場関係の家族 5,000円 5,000円 5,000円
取引先 5,000円 5,000円 10,000円
友人・知人 3,000~5,000円 5,000円 5,000円
友人の家族 3,000~5,000円 5,000円 5,000円
隣近所 3,000~5,000円 5,000円 5,000円
祖父母 10,000円 10,000円~30,000円 10,000円~50,000円
両親 50,000円~100,000円 100,000円 100,000円
兄弟・姉妹 30,000円 50,000円 50,000円
おじ・おば 10,000円 10,000円 10,000円~30,000円
その他親族 5,000円~10,000円 10,000円 10,000円~30,000円

「ねぇねぇ。香典っていくら包んだらいいの?」とは、なかなか聞きづらいですよね。

ましてや不幸事なのに、「あなた金額の心配してるの?!」とは思われたくないものです。

お香典の額で「常識のない人ねぇ」と思われることも、遺族に気を遣わせることもないように、「アナタと故人との関係」や「アナタの年齢」など考慮した金額を準備しましょう。

「宗教別」香典袋(不祝儀袋)の表書きと悔みの言葉

先ほどご紹介した、文化庁発行「宗教年鑑」35ページを見てみると、日本における宗教分布がよく分かります。

  • 仏教系信者:88,719,287人
  • 神道系信者:89,526,176人
  • キリスト教系信者:1,928,079人

※平成27年12月31日時点での数

日本では、この3つが三大宗教として知られていますね。

通夜・葬儀・告別式に参列する際に持参する香典や、遺族の方へのお悔やみの言葉。

これも宗教によっては、全く違います。

「絶対にやってはいけないルール」とまでは言いませんが、故人を弔うために行われる儀式ですので、最低限のマナー・作法は心得ておきましょう。

宗教別の香典袋(不祝儀袋)の表書き

  • 仏式

    表書き・・・・「御霊前」「御香典」「御仏前」
    水引・・・・黒白また双銀(銀一色)

  • 神式

    表書き・・・・「御玉串料」「御榊料」
    水引・・・・黒白また双銀(銀一色)または双白(白一色)

  • キリスト教式

    表書き・・・・「御花料」「御ミサ料」
    ※厳密にはプロテスタントの場合「御花料」、カトリックの場合「御ミサ料」
    水引・・・・十字架の絵のついた封筒、もしくは白い封筒が望ましい。キリスト教用にゆりの花の絵のものもある。

注意事項

  • 相手の宗教がわからない場合は、「御霊前」とするのが無難。
  • 不祝儀袋に蓮の絵が書かれているものは仏式用なので、神式・キリスト教式には用いない。
  • 一部(京都や北陸地方)で、黄白の水引の香典袋を使用することもある。

宗教別のお悔やみの言葉

  • 仏式

    「この度はご愁傷様です。心よりお悔やみ申し上げます」
    「この度はご愁傷様でございます。お心よりご冥福をお祈りいたします」

  • 仏教用語(ご愁傷様・冥福・成仏・供養など)を使って悔みの言葉を述べましょう。

  • 神式

    最も正式な言い方
    「御霊様(みたまさま)安らかにお静まりませと慎み敬って申し上げます」
    略式の場合
    「御霊(みたま)のご平安をお祈り致します」
    「安らかにとお祈りいたします」

  • 神道では、亡くなった方の魂は50日祭をもって家の守り神になると考えられています。
    葬儀では故人の体から霊を移す儀式を行うため、悔みの言葉では御霊様の平安を祈りましょう。
    仏教用語は使用しないように!!

  • キリスト教式

    「神に召された◯◯様の平安をお祈り致します」
    「寂しくなると思いますが、神様の平安がありますように」
    「神の許に召された◯◯様が、安らかな眠りにつかれますようお祈り申し上げます」

  • キリスト教では、人の死を「終わりではなく、地上の罪を許され神のもとに召される、祝福されるべきこと」と考えられています。
    そのため、最愛の人を亡くした悲しみは辛いものですが、悔みの言葉には上のようなものを選ぶと良いです。
    仏教用語は使用しないように!!

神式(神道)の葬儀に参列する場合に押さえておきたいマナー・作法

葬儀の様式は、それを行う人達の死生観・宗教観が深く反映されます。

神道は、日本古来の自然崇拝・祖先崇拝を基調として自然発生的に生まれた民族信仰で、「故人は家の守り神になる」と考えられています。
※「ご先祖さんが守ってくれてるから~」という考え方ですね。

仏式の通夜にあたる儀式を「通夜祭」

葬儀を「葬場祭(そうじょうさい)」と呼び、故人の魂を遺体から霊璽(れいじ)に移す儀式が執り行われます。

仏式の通夜・葬儀・告別式とはまったく違う流れなので、ここでマナー・作法を押さえておきましょう。

霊璽
※霊璽

神式の通夜祭・葬儀(葬場祭)に参列する時のマナー

手水(ちょうず)の儀

通夜祭や葬場祭に参列する場合、会場に入る前に「手水の儀」というものがあります。

神社に参詣する時と同じように、身を清めて儀式に参列するという意味を持ちます。

手水の儀のマナー

  1. まず先方宅や斎場に入る際、水の入った手桶が用意されている。
    手桶からひしゃくで水を汲んで、左手に3回・右手に3回の順で水をかける。
  2. 左手で水を受け、その水で口をすすいで、もう一度左手にかける。
  3. 口元や手は、用意されている懐紙でふく。

玉串奉奠(たまぐしほうてん)

神式では焼香はなく、玉串奉奠という儀式があります。

玉串奉奠は、通夜祭でも葬場祭でも行われる儀式で、馴染みのない人には難易度がかなり高めの作法です。

霊璽
※玉串とは榊に白い紙を垂らしたもの。

玉串奉奠は、「斎主→遺族→親族→参列者」の順に祭壇に向かって(参列者に背を向けて)行うので、作法を知っておかないと、「あれ?みんなどんな風にやっているの??」と、ちょっとしたパニックになる可能性も・・・

↓↓玉串奉奠の動画はコチラ↓↓

思った以上に手の動きが複雑ですね!
何度か頭の中でシミュレーションしておくことをオススメします。

その他、神式の葬儀マナー

他にも、仏式の葬儀しか知らない人には初めての儀式がいくつかあります。

しかし、参列者が1人で直接行う儀式は上記の2つです。
他の儀式は、周りの動きに倣って行うと良いでしょう。

とにかく、玉串奉奠の作法が難しいので要チェックです!

キリスト教式の葬儀に参列する場合に押さえておきたいマナー・作法

キリスト教の葬儀には、特に決まった参列者マナー・作法はありません。

先にも書いたように、キリスト教には「死は悲しいものではなく、神の許へ召される希望に満ちたもの」という死生観があります。

葬儀よりも「死の迎え方」を大切にしていて、死の直前から儀式として始まっているため、通夜というものはありません。
※プロテスタント教派と一部のカトリック教派で、亡くなった翌日に行われる「前夜祭」というものがある。

また、カトリックとプロテスタントといった宗派や、葬儀を行う教会によって流れは異なるようです。

参列者としての注意点は、神式の葬儀ほど多くはありませんが、紹介していきましょう。

キリスト教式の葬儀は賛美歌と聖書朗読などで構成されている

キリスト教の葬儀で特徴的なのは、賛美歌や聖書朗読、牧師または司祭の説教などがあります。

キリスト教式葬儀の流れ(例)

  1. 入堂(オルガンの賛美歌演奏の中を、牧師が先導して喪主・遺族が入堂。遺族以外の参列者は予め堂内に着席している)
  2. 開式(牧師が開式を告げる)
  3. 聖書朗読・祈祷・賛美歌(牧師による聖書朗読があり、続けて一同起立して賛美歌を合唱します。
    再び聖書朗読があり、牧師の祈祷、参列者は黙祷)
  4. 故人の略式朗読(通常牧師がするが、故人と親しかった人がする場合もある)
  5. 追悼の説教(牧師による説教と故人の安息を願う祈りの後、一同で賛美歌合唱)
  6. 弔事・弔電披露(参列者有志の弔電朗読。弔電披露。再び賛美歌)
  7. 開式の祈祷・遺族代表挨拶(牧師が祈祷し、参列者は黙祷)
  8. 献花(オルガン演奏の中を、牧師、喪主、遺族、親族、信者、参列者の順に献花)

キリスト教の葬儀でのPOINT

  • 聖水撒布

    司祭が聖水を撒く儀式。日本では馴染みのない儀式のため、聖水の代わりに香をふりかける「散香」が行われることもある。

  • ミサ聖祭式

    故人がカトリックの場合のみ行われる、最も重要とされる荘厳な儀式。
    信者ではない参列者は静かに見守る。

  • 骨上げ

    日本ではキリスト教でも火葬埋葬。
    火葬後の「骨上げ」に決まりはなく、二人一組で行う「箸渡し」も必要ないので、各自で骨を拾い骨壷に納める。

その他葬儀マナー(幸福の科学は?創価学会は?天理教は?)

日本の宗教法人は統計上、神道系・仏教系・キリスト教系・諸教に分類されます。

諸教とは、神道・仏教・キリスト教の3つに分類されない、あらゆる宗教のこと。
※いずれかの宗教の影響を強く受けていても、宗教法人からの届け出に基づいているものなので「諸教」に分類されていることも多い。

信者数の多い団体や認知度の高いものなど様々ありますが、各団体が発表している信者数をランキング形式にしたのが、下表になります。

順位 団体名 信者数
1位 幸福の科学 11,000,000人
2位 創価学会 8,270,000世帯
3位 立正佼成会 3,111,644人
4位 顕正会 1,670,000人
5位 霊友会 13,690,248人
6位 佛所護念会教団 1,240,689人
7位 天理教 12,069,421人
8位 パーフェクトリバティー教団 934,489人
9位 真如苑 909,603人
10位 世界救世教 835,756人

信者数が多いということは、それだけ葬儀に参列する可能性も高くなるので、最低限のマナーは押さえておいた方が良いのではないでしょうか。

宗教別!!香典袋(不祝儀袋)の表書き

各宗教団体の葬儀を、仏式・神式・その他で分類してみました。

宗教別 団体名
仏式 幸福の科学
立正佼成会
霊友会
佛所護念会教団
真如苑
神式 天理教
パーフェクトリバティー
世界救世教
その他 創価学会
顕正会

分類すると、香典袋の表書きをどのように書けばよいかが分かりやすいですね!

  • 仏式・・・「御霊前」「御香典」「御仏前」
  • 神式・・・「御玉串料」「御榊料」
  • その他の宗教・・・香典は不要とされていますが、地域や遺族の意向により異なるケースがあるようなので、葬儀ごとに確認しましょう。

最後に、諸教の中でも信者数が多く参列する可能性が高い「幸福の科学」・「創価学会」、他と比べ特徴的な葬儀を行う「天理教」の葬儀マナー・作法・注意点をご紹介します。

幸福の科学の葬儀マナーは?

幸福の科学の通夜・葬儀は、通夜式・帰天式と呼ばれています。

葬儀については、この世を仮の世界と考え、「死」を境にあの世(実在界)に霊が還るための儀式としています。

基本的には仏式の葬儀と大きなマナーの違いはありません。

特徴として「金砂供養」というものがありますが、仏式の焼香と同じような作法です。
香の代わりに金の砂を用いる、という違いがあります。

創価学会の友人葬。葬儀マナーは?香典は不要なの?

創価学会は元々法華経から派生した仏教系の団体ですが、葬儀は僧侶が行うのではなく、地域の学会員・儀典長が読経を中心に行う「友人葬」という形式です。

世帯ごとに信仰していることが多いので、創価学会の葬儀に参列することになれば下の項目を確認しておけば安心ですね。

香典 持参する必要はない。
ただし、友人葬でも地域や遺族の意向で葬儀ごとに対応が異なるため、一応持参しておいて、香典を辞退される場合は従い、受け取る場合は渡す。
焼香 回数は3回。3回ともおしいただく。
焼香前後は必ず遺族に一礼。
数珠 会員の数珠は長めに作られているが、学会員以外の場合は自分の持参した数珠でよい。
気になる場合は、持参しない選択も妥当。
供花 基本的に樒(しきみ)、または白い生花。
葬儀によって色とりどりの花で飾る場合もあるため、学会員以外で花を贈りたい時は、遺族に確認を取ってから手配するように。
服装 特に決まりはないため、通常の喪服で。
お悔やみの言葉 仏式と同様。

 

天理教の葬儀マナーは?

天理教の場合、昭和20年頃まで神道の一部として存在していたため、葬儀は神式と同じと考えて構いません。

ただし、考え方は似ていますが独自の教理があり、神式の葬儀と作法が異なる点があります。

天理教の独自教理

「かしもの・かりものの理」

人間の誕生は親神から体を借りることであり、死は借りた体を返すだけという死生観。
天理教の通夜は「みたまうつし」と呼ばれ、「親神さまから借りていた体を返し体から御霊を移す」という、告別式よりも重要な儀式とされています。

参列者の注意点

参列する際に注意すべきなのは、玉串を祭壇に献じた後の参拝方法が、一般的な神式とは異なる点です。

  • 神式の参拝:「2礼2拍手1礼」
    ※拍手は音を立てずに、しのび手で行う。
  • 天理教の参拝「2礼4拍手1拝4拍手1礼」
    ※拍手は小さく音を立てても良い
    ※「礼」と「拝」があり、「礼」は軽いお辞儀。「拝」は最敬礼90度のお辞儀。

宗派別・宗教別葬儀マナーまとめ

このように、同じ宗教でも宗派によって作法が違うこと分かりました。

人によっては、「そんな細かいところまで見られてないし、イイんじゃないの~?」と感じるかもしれません。

確かに!
宗教の違いによる、香典袋の表書きや悔みの言葉。

故人を想う気持ちがあれば、多少マナーがなっていなくてもいいと言う人もいるでしょう。

しかし、やはり葬儀は、故人を想い故人を送るために執り行うもの。

大切な人を失った悲しみや寂しさを感じ、故人の御霊の平安を祈ったり、安らかな眠りを願ったりすることは、残された遺族の気持ちにも寄り添うことになるのではないでしょうか。

会社の上司のご家族や、取引先、ご近所、子供を通じてお付き合いのある家など、故人との関係も様々です。

急な訃報の時も、宗派別・宗教別の葬儀マナーを知って、遺族の気持ちに寄り添い参列することができるといいですね。

Twitterもフォローしてね♪
夜露死苦w

出がらし千晶