自殺した生徒の母親が池田中生徒の保護者や学校関係者にあてた手紙のコピー

 生徒の母親が保護者や学校関係者にあてた手記の要旨は次の通り(生徒の名前を○○としているほかは原文のまま)。

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 忘れることのできない三月十四日のあの日から、やっと報告書がまとまり、皆様に報告することができました。

 (中略)

 子供を教える立場にありながら、自らが犯した、重大な責任に気付かず、悪いとも思わず、反省もせず…。今だに、子供達を教える立場にいる人達に、怒りと悲しみを感じています。

 (中略)

 報告書に、厳しい指導叱責、大きな声での叱責、弁解を許さない理詰めの叱責、執拗(しつよう)な指導などを繰り返し受け続けた、と記載が何度もありました。教員と生徒の間の為、叱責という言葉で表現されてはいるものの、私達遺族は、叱責ではなく「教員による陰険なイジメであった」と理解しています。叱責だけではなく、○○を罵倒するような発言、人権を侵害するような発言も、多々あった、と聞いています。

 (中略)

 もし、あの年、○○が中学二年だった、あの時の担任教諭が、一人でも違う先生だったなら…。このような悲劇はなく、○○は、今も元気に学校に通っていたのだろう、と思うと、どうしようもなく辛く、悲しく、涙があふれてきます。

 最後になりましたが、この報告書により、私達も更なる課題ができたものの、一歩前に進むことができました。これから、まだまだ続くであろう、深い悲しみが、いつか癒される日が来る、と信じて、家族で力を合わせ、前を向き、歩んで行けたら、と思っています。○○が命を懸けて訴えたかったことを、より多くの方に知ってもらいたい、そう思っています。どうか、○○のことを忘れないで下さい。一人でも多くの方が○○のことを忘れずにいてくれることが、私達の願いでもあります。いつでも、○○に会いたくなったら、会いに来て話しかけて下さい。

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