登山用品の道具のメンテナンスを怠っては命取り!
登山で使った大切な道具は、下山後に必ず点検とメンテナンスが必要です。
道具が壊れてしまったことを忘れ、修理しないまま次の登山に臨んでしまっては、怪我をしたり、最悪命を落とすことにもなりかねません。
登山中に上着のボタンが一つ取れただけでも、服がひらひらして何となく落ち着かないような気分になってしまいます。
上着のボタンが一つない程度であればまだしも、例えばガスコンロに火が点かないとか、テントが破れたままになっているなどであれば、遭難の一因になる可能性さえもあります。
下山後は疲労や達成感から、道具のメンテナンスを後回しにしていまいがちですが、ここを怠ると後で痛い目に遭う可能性があるのです。
登山道具は、登山の苦しみや楽しさを共有してきた相棒のようなもの。
自分の命を守ってくれたものでもあります。
愛着を持ってメンテナスをしてください。
その行動が、次回の登山の快適さを左右しますよ。
道具にも丁寧に向き合うことができれば、登山者としてもレベルアップできるでしょう。
登山靴は湿気取りとオイルでお手入れ!
ハードな登山に付き合ってくれた登山靴のメンテナンスも忘れてはなりません。
表面に付いた埃や泥などは水洗いし、新聞紙を丸めたものを靴の中に入れて、直射日光の当たらない風通しの良い場所で湿気を取りましょう。
特に革製の靴の場合は、直射日光に当てると劣化が進むので日向に置くのは厳禁です。
また革靴はしっかりと乾いたら、専用のオイルを塗っておきましょう。
「この前メンテナンスしたばかりだから今回はいいや」などと思わず、登山のたびに感謝の気持ちを込めてケアをしましょう。
ビブラムソールの靴の場合は、擦り減ったら張り替えることができるものもありますので、購入店舗などメンテナンスができる所へ持って行ってください。
ソールの交換頻度は個人差が大きいので、「そろそろかな?」と思ったら専門家に相談してみましょう。
ガスコンロのメンテナンスはプロに任せる
ガスコンロは古くなると、ネジが緩み、ガス漏れを起こしやすくなります。
暗い所でコンロの火を見たとき、青白い小さな炎が出ていれば要注意です。
ガスコンロのメンテナンスは素人が行うと非常に危険なので、プロに依頼しましょう。
ゴアテックスの雨具の手入れ
機能性の高いゴアテックスの雨具は、生地にあるミクロの穴が塞がってしまうと折角の通気性が落ちてしまいます。
そこで、埃や泥などの汚れが付いた場合は、中性洗剤で洗ってぬるま湯でしっかりとすすぎ、直射日光の当たらない場所に干してください。
シュラフは素材で洗い方を変えること
シュラフも皮脂汚れなどが付いてしまうと本来の保温性が損なわれてしまいます。
そこでシュラフも小まめなメンテナンスが必要です。
通常は裏返して風通しの良い場所に干す程度で充分ですが、汚れが目立ってきた場合はクリーニングに出すか手洗いが必要です。
中身が羽毛の場合は、必ず専用の洗剤を使いましょう。
保管するときは、小さく畳んでしまうと風合いが落ちてしまうので、ふんわりと大きめの袋に入れておきましょう。
登山中に、メンテナンス箇所をメモしておくこと
下山後にうっかりメンテナンスを忘れてしまわないように、登山中に気が付いた道具の不具合はメモに残しておくようにしてください。
面倒ですが、下山後すぐにメモを確認しメンテナンスをしましょう。
後回しは厳禁です。
靴紐は切れそうになってないか、スパッツのチャックはスムーズに動くか、ヘッドランプの電球は切れていないか、などなど確認するべきことは山のようにあります。
カメラや携帯電話、トランシーバーなどの機械類は特に故障や不具合に注意しましょう。
また重要なのは、自分には不必要な道具をなくしていくことです。
登山中に、持って来た道具は本当に全部必要なのか?と常に疑問を投げかけ、いらないものは削ぎ落していきましょう。
メンテナンスは道具だけでなく自分自身の体にも必要
登山を始めたばかりの頃は、身に覚えのない傷や打撲を負っていることがたびたびあるでしょう。
登山中に靴擦れを起こしてしまっては行程にも響きます。
体に気になること、痛い部分などがあれば登山前に病院へ行っておきましょう。
「なんか痛いと思っていたら骨折していた」なんてこともたまに耳にします。
道具のメンテナンスは必須ですが、登山を楽しめるのは健康な体があってのこと。
自分自身もきちんとケアしてあげて下さいね。