一見、普通の居酒屋さんに見えるのだが、ここ実は居酒屋風のイタリア料理店だ。
本格イタリアンレストランを経営する(株)イタリアンイノベーションクッチーナがやっているお店なのだ。
会社は創業25年目。
スパゲティ専門店やイタリアンレストランをやっていると「敷居が高くて入れないな……」と今まで敬遠していたおっさん世代の方たちにも、イタリアンのおいしさを伝えたいという想いから、店構えを居酒屋風にしたら気軽に入ってもらえるのでは、との思いで2014年から東京MEAT酒場は始まった。
▲「ダサカッコいいイタリアン!」をうたっている
中でも名物なのがミートソース。
「日本一おいしいミートソース」を名乗り、開業以来、改良を重ねている。
当初は店舗でデミグラスソースとケチャップを配合していたが、現在はソースメーカーと試行錯誤を繰り返し、特製レシピの専用デミグラスソースを開発。ひき肉は店舗で焼いて、ソースを仕上げる。
イタリアンに和の要素を2割加える
▲牛塩モツ煮としみしみ大根豆腐 430円
ミートソースを食べる前に、まずはモツ煮から。
イタリアの市場で食べたギアラ(牛の胃)を挟んだパンがうまかったことから、このおいしさを日本の人たちにも伝えたいと作られた。
ギアラの塩煮に和の要素として大根や豆腐を入れて、仕上げにチーズとオリーブオイルをかけている。
メニューは基本的にすべてイタリアンだが、おっさん世代でも食べやすいように、1~2割だけ和の要素を入れている。
モツ煮とチーズ、オリーブオイルの組み合わせは初めて食べたが、思いのほか合っている。オカズにもなるし、酒のつまみにもいい。
▲くらべ焼き5種盛り合わせ 1,760円
豚、鶏、牛、イノシシ、鹿、イベリコ豚、ラム、鴨。
8種類のお肉を食べ比べることができる、くらべ焼きも人気メニューだ。
「いろいろメニューを頼んでも飲んでいるうちに、どこの部位だか分からなくなる」ので、いっそいろいろなお肉の種類そのものの違いを食べ比べられるようにと作られたメニューだ。
麺だけでも食べられちゃう! 替え玉必須のミートソースパスタ
モツ煮、くらべ焼きで小腹を満たしたところで、満を持してのミートソース。
自家製の極太生めんを2分20秒ゆでる。
▲ミートソース 961円
そして出来上がったミートソースパスタ。
麺だけじゃないか! どこがミートソースなんだって?
ミートソースは麺の下に隠れている!
ひき肉たっぷり、赤ワインで深みを加えたミートソースは麺の下にいる。
▲まずは素直に「ミートソースのおいしい食べ方」に従ってみよう(※写真の価格は税抜です)
▲スタッフTにも「すぐ混ぜ禁止」と書かれている
なぜ、麺の下なのか。
それは最初の一口をそのまま何もつけていない状態で食べて欲しいから。
「日本の生麺に多く見られる、食感重視で小麦の香りがあまりしない麺ではなく、本場イタリアのような小麦の香りがしっかりする麺を日本に広めたい。ソースをつける前にまずは麺だけで食べて、小麦の香りをしっかり感じてみてください」
麺だけで本当においしいの?
半信半疑だったが素直に従ってみたところ、これがめっぽううまい。
麺だけとは言ってもバターとチーズが混ぜてあるので、香ばしくてこれはこれで有りだ。ちゅるちゅるイケる!
うまいうまいと麺だけ食べて、ソースが余ってしまう人が続出したので、途中から替え玉も用意したそうだ。
▲替え玉 216円
確かにこれだけ麺にしっかり味がついていると、ソースをつけるにしても少しで充分。なんでも2人に1人は替え玉を頼むそうで、私もご多聞に漏れず注文した。
ちなみに替え玉の最高記録は7玉だそうだ。
浅草橋総本店ではランチ営業もおこなっている。
ランチからすべてのメニューを注文できるが、お客さんの9割はミートソースを注文するほど人気だとか。
▲割りトマトスープ 140円
ある程度、麺とソースを残しておいて、割りトマトスープを注げばスープスパに早変わりだ。
麺だけのシンプルなチーズ風味で、ソースを混ぜてジューシーに、トマトスープで割ってスープスパに、1度で3つの味を楽しめるミートソースパスタ。
日本一の名乗りはだてじゃない。
お店情報
住所:東京都台東区浅草橋1-19-2
電話番号:03-6858-2059
営業時間:月曜日~土曜日 11:30~24:00、日曜日・祝日 11:30~23:00
定休日:無休
※この記事は2017年9月の情報です。
※金額はすべて消費税込です。