今回は【大どんでん返し/叙述トリック編】第4弾です。
このシリーズは20作品溜まったので、
そろそろまとめ記事を作ろうかなと考えています。
相変わらずこのシリーズはGoogle検索流入が多くて、世間の関心の高さ、大どんでん返し好きを感じさせますね(笑)
第1弾~第3弾はこちら
おすすめ大どんでん返し/叙述トリック系推理小説5選!④
「テロリストのパラソル」 藤原 伊織
史上初めて、江戸川乱歩賞と直木賞をW受賞した作品。
新宿中央公園爆破事件の犯人に間違えられた主人公、被害者となった学生運動時代の恋人、そして現れた元恋人の娘…。主人公の体験として学生運動時代(東大安田講堂事件)の話も沢山描かれていて、カラー(今)とモノクロ(過去)が密接に絡み合っていきます。
主人公はアル中のバーテンダーで、ハッキリ言ってダメな大人…なんですけど、渋さとカッコよさが滲み出る会話の数々が、とてもカッコいいですね。
全編に渡って「濃厚なハードボイルド」の雰囲気が漂う、稀有な面白さを持つ作品になっています。かなりおすすめですよ!
「模倣の殺意」 中町 信
この作品は、書かれた時代を考慮するか否かで評価が真っ二つに分かれますね~。
「叙述トリック」は今でこそ誰もが知っている推理小説の代表的なネタで、私のブログですら大どんでん返し系の作品に対するGoogle検索流入が沢山きますが、この作品が書かれた1973年においては、まだまだ全然浸透していませんでした。
そんな背景を持つ時代に、デビュー作として発表された今作。
文句なく「傑作」ですね、これは。「大どんでん返し/叙述トリック」が大人気の現代、ようやく時代が中町信に追いついたと言えるでしょう。
推理小説好きならば、日本における叙述トリックの先駆け的なこの作品、必ず読んでおいた方が良いですよ。
「警官の血」 佐々木 譲
これは警察小説でもあり、大河小説でもある1冊。
昭和中期から平成にかけ、親・子・孫の三代に渡って警察官となった一族の生き様を描いています。その時代それぞれの日本の様子、警察機構の様子が分かりやすく書かれているので、「なんか難しそう」と思った人にもおすすめ出来ますね。
親の時代に起こった2件の未解決事件の謎に迫るところが主幹なんですが、重厚で骨太な展開に、きっと手に汗を握ると思います。結末がまた…。
私は基本的に「官憲」って好きじゃないんですけど、この本は好きです。
「セカンド ラブ」 乾 くるみ
以前紹介した「イニシエーション ラブ」と同様、通称「タロット シリーズ」と呼ばれているシリーズの1冊。タロットシリーズはすべての作品に「天童 太郎」という登場人物が出てくる為シリーズとなっていますが、作品ごとの繋がりはほぼありません
自分の恋人は、本当は誰なのか?
見た目はそっくりなのに中身はまるで別人な、2人(?)の女性の間で男性が揺れ動く、恋愛ミステリー…なんですけど、この作者の場合は当然ただの恋愛ミステリーじゃ終わりません。。
「イニシエーション ラブ」とはまた違う、衝撃の展開が待っています! この作品も結末というか展開に納得いかない人がいる様ですが、私は断然アリですね~。色々な小説があるからこそ、読む楽しみが生まれるというものです。
乾 くるみ関連
★【ミステリー小説】おすすめ推理小説5選【大どんでん返し/叙述トリック編①】
「Xの悲劇」 エラリー クイーン
ラストはこちら。
「バーナビー ロス」名義で出版された、ドルリー レーン4部作の第1弾。
1つ1つの小さいピースが最後にピタッとハマり、全体像が見えるあの瞬間のカタルシス! これこそが、本格ミステリを読む醍醐味ですよね~。名義が違っても中身はあの「エラリー クイーン」ですから、その辺りは満足度の高い、素晴らしい仕上がりになってます。おすすめ!
ドルリー レーン4部作の中だと、Yの悲劇が名作として挙げられているのをよく見かけますが、私はこのXの悲劇こそが1番の名作だと思っています。
エラリー クイーン関連
★【ミステリー小説】おすすめ推理小説5選【密室トリック編②】
如何でしたか?
第1弾~第3弾同様、今回紹介した作品も傑作揃いです。
未読の作品があれば、是非どうぞ。
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