WPA2の脆弱性(KRACK Attacks / KRACKs )とCVE情報(CVE-2017-13077 - CVE-2017-13088)
こんにちは。SIOS OSSエバンジェリスト/セキュリティ担当の面 和毅です。
10/16/2017にWPA2の脆弱性(KRACK Attacks)とCVE情報(CVE-2017-13077, CVE-2017-13078, CVE-2017-13079, CVE-2017-13080, CVE-2017-13081, CVE-2017-13082, CVE-2017-13084, CVE-2017-13086, CVE-2017-13087, CVE-2017-13088)が公開されました。今回はこれらの脆弱性の概要と、各ディストリビューションの対応について簡単にまとめてみます。
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修正方法
各ディストリビューションの情報を確認してください。
CVE概要(詳細はCVEのサイトをご確認ください)
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-13077
4-wayハンドシェイクでペア暗号鍵(PTK-TK)の再インストール
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-13078
4-wayハンドシェイクでグループ鍵(GTK)の再インストール
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-13079
4-wayハンドシェイクで整合性グループ鍵(IGTK)の再インストール
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-13080
グループ鍵ハンドシェイクでグループ鍵(GTK)の再インストール
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-13081
グループ鍵ハンドシェイクで整合性グループ鍵(IGTK)の再インストール
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-13082
再送されたFast BSSトランジション(FT)再結合要求を受け入れて、それを処理している間に対暗号化鍵(PTK-TK)を再インストール
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-13084
PeerKeyハンドシェイクでSTK鍵の再インストール
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-13086
TDLSハンドシェイクでTunneled Direct-Link Setup(TDLS)ピア鍵(TPK)の再インストール
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-13087
Wirelessネットワークマネジメント(WNM)スリープモードレスポンスフレームを処理している際のグループ鍵(GTK)の再インストール
- http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2017-13081
Wirelessネットワークマネジメント(WNM)スリープモードレスポンスフレームを処理している際の整合性グループ鍵(IGTK)の再インストール
主なディストリビューションの対応方法
詳細は、各ディストリビューションの提供元にご確認ください
Debian
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-13077
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-13078
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-13079
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-13080
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-13081
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-13082
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-13084
https://security-tracker.debian.org/tracker/CVE-2017-13086
Red Hat Enterprise Linux/CentOS
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-13077
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-13078
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-13079
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-13080
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-13081
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-13082
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-13084
https://access.redhat.com/security/cve/CVE-2017-13086
Ubuntu
SUSE/openSUSE
対処方法
各ディストリビューションの案内に従い、アップデートを行ってください。全てのRed Hat製品でパッチが行き渡っているかを確認するには、Red Hat Satelliteを使うと管理が便利でしょう。
Red Hat Satelliteを用いた一般的なErattaの適用は、『Red Hat Satellite 6でerrataを適用してみる』を 参考にして下さい。
[参考]
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