はじめに
Tor Browserは、通信経路や通信内容を秘匿するのに最も有効で手軽なソフトウェアです。身分上国家や企業をはじめとする組織の監視対象となっている方は勿論、内部告発をしたい・プライバシーを守りたい一般ユーザーまで幅広く利用されています。日本は世界的に見てインターネット利用が自由な国で、国内でのTorの利用を罰する法律はありません。
Tor Browserのデフォルト設定は、JavaScriptが有効になっているなど不安な点もあります。ここでご紹介する通り正しく設定・利用していれば、あらゆる組織や個人がその通信内容や経路を盗聴できない可能性が高まります。
このページは、アップデートによる設定項目変更や新たなセキュリティ脅威への対応のため随時更新する予定です。(追記:2017年7月12日)
匿名通信「Tor」はどういう仕組みなのか分かりやすく解説 – GIGAZINE
▼目次
- はじめに(追記:2017年7月12日)
- 目次
- 設定編
- torrcの設定
- Security Levelの設定(追記:2017年7月12日)
- Cookieの設定
- リファラの設定(修正:2017年7月12日)
- NoScriptの設定
- 設定完了
設定編
まだお済みでない方は、下記のTor Project公式サイトよりダウンロードしてください。
なお英語版のインストールを強く推奨します。
Tor Project: Anonymity Online
Tor Browserを使う上で必要な設定は4つ5つ(修正:2017年7月12日)あります。
- torrcの設定
- Security Levelの設定
- Cookieの設定
- リファラの設定
- NoScriptの設定
悪意のあるノードへの接続を防ぎます。
Tor Browserの全体的なセキュリティレベルを向上させます。(追記:2017年7月12日)
無効にすることで、ユーザー情報をサイトに送信出来なくします。
無効にすることで、アクセス元の情報をサイトに送信しません。(修正:2017年7月12日)
JavaScriptやその他プラグインの実行を無効化し、生IPなどを抜かれるのを防ぎます。
1. torrcの設定
- Tor Browserを開き、一旦閉じます。(torrcファイルを生成)
- (インストールフォルダ)\Browser\TorBrowser\Data\Tor 内の torrc というファイルをテキストエディタで開いて、最後の新しい行に以下をコピペします。
- Tor Projectのバッドノードリストにアクセスし、バッドリレーのFingerprint(英数字の長い羅列)をそれぞれコピーします。
- torrcのExcludeNodesの行に以下のようにペーストします。(Fingerprintの前には$マークを付けます。)
- 変更を保存し、テキストエディタを閉じます。
ExcludeNodes SlowServer,{jp},{gb},{us},{ca},{au},{nz} |
ExcludeExitNodes {bg},{cz},{fi},{hu},{ie},{lv},{lt},{lu},{nl},{ro},{es},{se},{ch},{ru},{hk},{il} |
StrictNodes 1 |
ExcludeNodes SlowServer,{jp},{gb},{us},{ca},{au},{nz},$75FCEA0BE7A2A472669352A1F0F2E59F99C6A3AA,$128814837EC27F20D76EBDDB2CB3AB70258F0BA8 |
ExcludeExitNodes {bg},{cz},{fi},{hu},{ie},{lv},{lt},{lu},{nl},{ro},{es},{se},{ch},{ru},{hk},{il} |
StrictNodes 1 |
以上でtorrcの設定は終わりです。
2. Security Levelの設定(追記:2017年7月12日)
以上でSecurity Levelの設定は終わりです。
3. Cookieの設定
- アドレスバーにabout:configと入力し、詳細設定画面に進みます。
- Search欄にnetwork.cookie.cookieBehaviorと入力します。
- 右クリックしてModifyを選択します。
- 値を2に変更して、OKをクリックします。
以上でCookieの設定は終わりです。
4. リファラの設定(修正:2017年7月12日)
- Search欄にnetwork.http.sendRefererHeaderと入力し、右クリックしてModifyを選択します。
- 値を0に設定し、OKをクリックします。
Search欄にnetwork.http.sendSecureXsiteReferrerと入力し右クリック、Toggleを選択します。値(Value)がfalseに変わったことを確認してください。(修正:2017年7月12日 理由:Tor Browser 7.0.2で設定項目削除のため)
以上でリファラの設定は終わりです。
5. NoScriptの設定
- Search欄にjavascript.enabledと入力し右クリック、Toggleを選択します。値がfalseに変わったことを確認してください。
- 左上のNoScriptのアイコンからOptionsを選択します。
- Whitelistタブ内のScripts Globally Allowed (dangerous)のチェックを外します。
- Embeddingsタブ内の上部のForbid … すべてにチェックを付けて、OKをクリックします。
これでNoScriptの設定は終わりです。
設定完了
すべての設定が終わったら、必ずTor Browserを再起動してください。
下記のリンクから自分がTor経由で接続できているか簡単に確認できます。
安全な確認くん (形跡を一切残さない)
コメント
ありがたい調べる手間が省けた
バッドノードリストの辺りがよく分からない
コメントありがとうございます。
現在badexitに登録されているノードはないので、そのステップは飛ばしてください。
badexitは定期的に更新されているので、その都度設定することをおすすめします。