おいしいじゃがいもを、スープにアレンジ!
今回のスープに使う野菜はじゃがいもだけ。量もそんなに多くありませんし、スープ自体もだしをかけただけのシンプルなものです。けれど、角切りのフライドポテトでスープにもコクがつき、食べごたえが出ます。
フライドポテトといっても、じゃがいもを小さく切るので火の通りもよく、使う油も少量におさえられます。じゃがいもの風味がより際立つ、楽しい食べ心地のスープです。ちょっと小腹がすいた時にもよいものです。
食卓の準備をしてしまってから、じゃがいもを揚げましょう。食べる直前にじゃがいもにだし汁を注げば、カリッとした食感の楽しさと、それがスープでふやけた美味しさ、どちらも楽しんでいただけます。
じゃがいもクルトンのスープ
材料(2人分) 所要時間約10分
じゃがいも 大1個(約200g)
かつおぶし 1袋
塩 小さじ1/2
サラダオイル 適量(カップ1=200mLほど)
熱湯 300mL
作り方
1 じゃがいもを切る
じゃがいもは、皮をむいて、1cm角に切る。★1
急須などのポットにかつおぶしと塩(小さじ1/2)を入れる。 お湯をわかしておく。
2 じゃがいもを揚げる
じゃがいもをフライパンに入れ、頭が出るか出ないかぐらいまで油を注ぎ、中火にかける。ときどきかきまぜながら約7~8分、こんがり色づくまで揚げる。★2
揚げたらキッチンペーパーなどにとり、油を切る。
3 だしをかける。
じゃがいもを器に分けて盛り付ける。ポットに熱湯を注ぎ、30秒ほど待ってかつおぶしが少し沈んだら、じゃがいもの器に静かに注ぐ。★3
レシピのポイント解説
・じゃがいもについて
・だしについて
・じゃがいもの揚げ方について
★1 じゃがいもについて
フライドポテトには、ほくほくの男爵が向いています。最近よくみかける、きたあかりなどもよいと思います。とはいえ、どんなじゃがいもでもおいしくできますよ。
じゃがいもは冬撒き、春撒きがあり、貯蔵性がよいため年中出回っていますが、圧倒的な生産量を誇る北海道のじゃがいもは10月~11月が収穫期のため、この時期が旬と言っていいでしょう。
じゃがいもはよく洗ってピーラーで皮をむいて芽をとり、1㎝ほどの角切りにしてください。芽は毒があるのでしっかり取りましょう。
1cm幅にスライスする
これで賽の目切りになる
時間のあるときに、自分の手のどこからどこまでが1cmか知っておくと、切るときに目安になりますよ。私の場合、小指の先がだいたい1cmです。
人によって指のサイズも違うので一度は測ってみるとよい
★2 じゃがいもを揚げる
家庭でフライドポテトを作るときは、冷たい油から揚げ始めるというのが最大のポイントです。こうすれば油も跳ねません。
じゃがいもをフライパンに入れ、そこに、油を注ぎます。量はフライパンの径によります。1センチぐらい、つまりじゃがいもの頭が出るか出ないかの位置まで油を入れて、火をつけます。
じゃがいもがかぶるぐらい、ひたひたの油を注ぐ
中火で加熱していくと、シュワシュワと泡が出てきます。揚げ物が初めての方は心配になるかもしれませんが、火はそのままで、箸などで混ぜながら、むらなく火が通るようにします。
混ぜるのはじゃがいも同士がくっつかないようにする目的もあります。
箸でときどき全体を混ぜる
じゃがいもの角がきつね色になるまで揚げます。
時間にして7~8分
キッチンペーパーなどを重ねた上に上げて、油を切りましょう。
揚げ物用の網じゃくしが一度にすくえて便利ですが、鍋のときに使う豆腐すくいのようなものでも大丈夫です。
角がこんがりきつね色に揚がったじゃがいも
★3 だしを作る
今回は、かつおだしを使います。
じゃがいもはさまざまな料理に使われる万能野菜ですが、案外個性の強い味わいがします。だからかつおだしのような、しっかりとしただしと相性がよいのです。
かつおぶしをポットでお茶のように入れるやり方で簡単にだしを作ります。急須でもOKです。 まず、ポットにかつお節を入れます。
じゃがいもを揚げる前に準備しておくとスムーズ
お湯を注いで、30秒ほど経つと、かつおぶしが沈みはじめます。ゆっくりと器に入れたじゃがいもの上に、注いでください。
熱々が命の料理です。ぜひ揚げたてを!
この揚げたてのフライドポテトは、そのまま食べても十分においしいものです。けれど、それをスープにすることによって、じゃがいもを煮ただけのスープとは違った、新鮮な食感が生まれます。
じゃがいもを小さく切るため調理するときの油の量も少なく抑えられ、少し油が多めの炒め物という感覚で気軽に作れるのもうれしいポイントです。
ぜひ、揚げたてを食べてください。
じゃがいもが冷めてしまったら、レンジで温め直すとおいしく食べられます。
【アレンジ】だしを変えると、またおいしい。
このじゃがいもクルトン、普通に作ったスープの浮身として使ってもいいものです。具が少なくてもじゃがいもでしっかりとボリューム感がプラスされますし、具だくさんのスープにいれればさらに賑やかになるでしょう。
じゃがいもクルトンのコンソメ
かつおだしのほかに、顆粒コンソメ小さじ1杯を湯300mLで溶いたものを作って同じように作ります。コンソメキューブでもちろんOKですが、メーカーによって塩分が違いますので、味見をしてから塩を入れるようにしてください。じゃがいもに下味をつけるので、スープは控えめに。
じゃがいもクルトンのカレースープ
顆粒のコンソメスープにカレー粉すこしと、牛乳大さじ2~3混ぜたスープを、揚げたじゃがいもにかけてやります。ピリッと辛くて食欲の進むスープです。
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