2017-10-16

貧乏でも自炊メシウマを目指すコツ

 私はかつて貧乏の中、月の食費1万円で自炊をしてきた。その時の私は間違いなくメシマズだった。

 しかし今、普通に食費を使えるようになり、料理の腕が向上したのだけれど、その経験で見えてきた貧乏メシマズになりやすい原因と、それを踏まえての貧乏でもメシウマを目指せるコツを述べていきたい。

 ただ、なるべくお金をかけずにメシウマを目指すが、どうしても必要経費は出てくる。そこを超えてでも美味しいご飯を食べたい人だけ先を読んでほしい。

貧乏メシマズになりやすい原因

 まず、レシピを見て料理が作れない。なぜなら、貧乏レシピのために食材を買い揃えるのではなく、買える食材しか買えないからだ。だから市販レシピ要求される食材が揃っていることはまずない。なので、適当食材適当料理を作ることしかできないのが、メシマズの一番の原因である

 そして適当しか料理を作らないので、調味料が揃っていない。というか、調味料の大切さがわかっていない。だから調味料を買わない。高いし。なので、キャベツと玉ねぎを塩コショウで炒めるだけのような料理しかしない。そこに料理酒を小さじ1杯加えるだけではるかに食える炒め物ができるというのに。

 この2点が何よりのメシマズの原因だ。

 そしてこの原因を解消する手段だが、レシピを見て料理を作るようにするのは却下である。なぜなら、食費に制限がある以上レシピ通りの食材を揃えるコストの高さは許容しがたい。

 そこで、調味料を揃え、その使い方を覚えることでメシマズを克服していきたい。

貧乏でもメシウマになるコツ

 調味料を揃え、その使い方を覚える。それが手っ取り早い貧乏メシウマを目指すコツである

 調味料を揃えるのは高い、と思うかもしれない。が、そのコスパハンパない。何しろ小さじ1杯程度で断然味が変わるのだ。

 そして、その調味料を生かすために、ぜひ計量スプーンと計量カップを用意してほしい。大さじは15mL、小さじは5mL、1カップは200mLだ。調味料適当に使っていてもその真価を発揮しない。調味料比率を整えることが大事なのである。また、調味料無駄遣いを防ぐためにもここはぜひ用意するべきである

 そして以下に、揃えるべき調味料優先順位をつけて書く。

絶対揃えるべき

料理酒醤油コショウ、顆粒状だし、サラダ油ごま油、塩、にんにくチューブ可)、生姜チューブ可)

できる限り揃えるべき

みりん、酢、味噌、輪切り唐辛子片栗粉、顆粒状中華だし、オイスターソースコンソメ味ぽん

実はあんまりいらないか

砂糖オリーブオイル小麦粉バターマヨネーズウスターソースめんつゆ、各種ドレッシングごまからし、わさび

 普通に持っている調味料醤油塩、コショウの3点セットとサラダ油だと思うが、ここに最初に加えるべきは料理酒である

 料理酒には塩が加わっており、炒め物、煮物にコクを出すのにとても向いている。煮物を柔らかく煮込むのにも使える。魚を使うときには臭み取りにも使える。とにかく、これがあるとないとでは断然料理レベルが違ってくるのだ。是非、買うべきである

 そして、顆粒状だしも大切である。肉、魚類がなくても旨みを出すのにとても有効からだ。また、メシマズは意外と味噌汁にだしを入れるということを知らない(私も知らなかった。味噌だけで味噌汁になると思ってた)。美味い味噌汁が飲みたかったらだしは是非買うべきである

 それにごま油。これひとつあるだけで料理の風味を簡単に変えることができるくらい強力で頼り甲斐のある調味料だ。これも是非揃えたい。

 ニンニク生姜はかたまりを揃えるのが理想であるが、使い切れずにダメにしてしまっては勿体無いので、チューブを選ぶのも断然ありであるチューブは案外長持ちする。これらも代替が効かない上、あると美味さが断然変わるので揃えるべきだ。

 そしてできる限り揃えるものの筆頭はみりんである。これも料理酒同様コクを出すのに有効調味料だが、甘いというところに違いがある。みりんには本みりんみりん調味料があり、前者には結構濃いアルコールが入っていて、後者には入っていない。当然みりんの方が美味しいのだが、値段差が結構あるのでみりん調味料を買うのも悪くないだろう。

 酢は生野菜を美味しく食べるのに重要であるレタスに塩をかけて食べるのと酢をかけて食べるのでは後者の方が断然美味いと思う。サラダ油と酢を1:2の比率で混ぜ、塩胡椒を加えると簡単ドレッシングの出来上がりだ。生野菜にはこれでいい。

 味噌は実は、味噌汁には必須なだけでそれ以外ではあまり使わない。味噌炒め、味噌煮を作るときぐらいである。だが、味噌炒めも味噌煮もそれでなくては絶対ダメという味付けではない場合が多い。例えばキャベツ味噌炒めでもいいが塩炒めでも十分だったりするので、もし味噌汁を作らないというのであったら実はいらない調味料に入るかもしれない。

 輪切り唐辛子は案外使いでがある調味料であるナムルちょっと入れても美味しいし、辛味というのはこれでなくてはなかなか出せないので、できるなら揃えておこう。

 片栗粉はせっかくの肉から旨みを逃がさないために重要だったりする。肉炒めを作るときに、肉に片栗粉をまぶしてから作ると断然味が変わったりするのだ。あんかけもこれでなくては作れない。また、ホワイトソースを作る用途以外ではだいたい小麦粉代用品になるので、小麦粉よりも優先順位は高い。

 顆粒状中華だしは中華スープを作るのに向いているだけではなく、野菜炒めに旨みを出すのにも使える。いらないといえばいらないかもしれないが、あると便利ではある。

 オイスターソースは案外バカにできない。醤油代用できるだろ?と思ったりするが、醤油には出せないコクと風味が出る。炒め物をメインに作っていくのならば欲しい調味料だ。

 コンソメ洋風スープを作るのに必須である。肉入りスープであればコンソメがなくともギリギリ食えるものが作れるが、野菜のみのスープを作ることも多いだろう。そのときにあるとこんなに心強いものはない。ブロック状と顆粒状があるが、顆粒状の方が量の調整が効きやすく便利である

 味ぽん時短のために揃えた方がいい。醤油レモン汁があれば代用になるが、レモン汁はわざわざ買ってもなかなか使い切れない調味料代表だ。そこにコストをかけるよりは、簡単に使えてドレッシング代わりにもなる味ぽんを買ってしまった方がいいだろう。

 実はあんまりいらない食材の最筆頭は砂糖である。甘みというのは案外野自身から出たりもするし、みりんを使うという手もある。本当に案外いらなかったりするので、買うのは後回しにしよう。

 オリーブオイルもあまりいらない。独特の風味があり美味しいのだが、その風味の強さはごま油ほどではないし、サラダ油と味がはっきり違うオリーブオイルを買うならある程度のお金を出すことが必要だ。安いオリーブオイルサラダ油と大差ない味なので本当に買う必要はないと思う。

 小麦粉も案外いらない。大体は片栗粉代用がきくし、どうしても小麦粉を使わないと作れないものホワイトソースぐらいだが、ホワイトソースは他にバター牛乳必要で、原価がやや高くつく。どうしてもホワイトソースが食べたくなったのならば買うべきだが、そうでもなければ買う必要はないだろう。もしも買うなら、大きなパックは使い切れないので、小さなボトルに入ったサラサラタイプのものを買おう。

 バターも実は案外いらない。コクと塩味がある油という位置付けだが、どうしてもバターじゃないと、という場面は意外となかったりする。ジャガイモを蒸して食べるときくらいか。これも後回しでいい。

 マヨネーズは好きなやつだけ買っとけ。

 ウスターソースも、オイスターソースみりんコショウがあればなんとなく似た味のものが作れるので実はいらなかったりする。

 めんつゆは明らかにいらない。めんつゆの代わりなら、顆粒状だしとみりん醤油があればいい。顆粒状だしで作るだし汁1カップに醤油大さじ2、みりん大さじ2ぐらいで、水で溶いためんつゆと同じような味のものが作れるので、それで十分だろう。

 各種ドレッシングもいらない。前述の通りサラダ油と酢と塩コショウドレッシングは作れる。味ぽんドレッシングがわりにしてもいい。とにかく、ドレッシングは本当になくても大丈夫

 ごまはあると嬉しいのだが、なかなか使い切れない。半分以上残して賞味期限を切らしてしまうのなら、買わないでおく方が賢いだろう。

 からし、わさびもお好きならどうぞといった感じだ。から酢味噌とか代用のない美味しさだけど、なかなか使いどころがないので本当にお好きなら、といった感じ。わさび必要になりそうな食材を買ったら大抵小さな使い切りわさびがついてくるので、わざわざ買う必要はないと思う。

貧乏レシピ

 とはいものの、最初の方でも述べたがレシピ通りの食材を揃えられるのならば何も貧乏ではない。だから、ここではレシピというより各種調理法の味付けのコツを述べていきたい。向き不向きはあるものの、どんな食材を使うかは自由だ。特売品でも余り物でも、好きな食材を使って欲しい。

炒め物

 もやしや玉ねぎ、葉物野菜が向いている。

 一人分ならサラダ油またはごま油小さじ1をフライパンで熱して、火の通りにくいものから加えて炒めていく。だいたい全部炒まったら料理酒小さじ1、醤油小さじ1、塩コショウを少々で味付けをすればいい。顆粒状中華だしを小さじ1加えても美味しい。にんにく生姜を入れてもいいが、入れるなら一番最初に入れて油に風味を移すと特に有効

煮物

 大根人参などの根菜が向いている。

 一人分なら、だし汁1カップと料理酒大さじ1、みりん大さじ1/2くらいを加えて煮る。とにかく煮るものがひたひたになるくらいのだし汁が大事。ここで水を使うとちょっと切なくなるよ。醤油は一通り食材に火が通ってから大さじ1/2くらいを加えるといい。煮物料理酒醤油みりんが2:1:1。これ大事

おひたし

 葉物野菜が向いている。

 もしレンジがあれば、耐熱容器に水で濡らした食材を入れてふんわりとラップをかけて3分前後加熱するといい。レンジがなければ茹でてから冷水にとって冷まして水気を絞ること。

 味付けはだし汁と醤油ベーシック。一人分ならだし汁は大さじ1/2に醤油が小さじ1/2。

 だし汁と醤油の味付け以外でも、ごま油小さじ1/2と酢大さじ1/2でナムル風にするのも良い。

スープ

 スープ系は味見をしやすいので超簡単

 どんな野菜でもだいたい大丈夫

 顆粒状だしを使っておすまし風にしてもいいし、顆粒状中華だしを使って中華風にしてもいいし、コンソメを使って洋風にしてもいい。だしのブレンドもアリアリだったりする。

 あとは料理酒塩、コショウ醤油あたりを適当に使って好みの味付けをしよう。

まとめ:調味料は神

 本当に調味料が違うだけで料理の味は全然変わってくる。調味料は小さじ1でも充分効果を発揮するものばかりで、はっきり言ってコスパが非常にいい。

 そんなに量を使わないからいらない、と思っていても、毎日調味料を使う癖をつければちゃんと使い切れるものだ。ここは騙されたと思って調味料を揃えて、日々の料理を工夫してみて欲しい。以上。

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