食品ロス解決には様々な問題点がある。と、同時に疑問点もある。どうせ捨ててしまうのであれば、生活困窮者に寄付できないのか?賞味期限切れとは言っても、まだまだ食べられる食品を廃棄するのはいかがなものか?など。
フードロスについて
この問題についてコンビニ側と食品ロスを減らす活動を行っている団体(フードバンク)側の回答をピックアップして並べてみた。
コンビニ側の対策状況
コンビニ本部側の回答は以下。
チェーン全体でやっていくとなると、確実な仕組みにしていかなければいけませんので、そうなっていった時にいろいろ検討課題があまりに多すぎるなというところで進められてないですけど、社内では検討はしています。
フードバンク側の対策状況
日本の社会福祉団体フードバンク側の回答は以下。
日本のフードバンクでも、寄付を検討していた企業の中には、「転売されたら・・」「もし食品事故が発生したら・・・」などのリスクを懸念する声があった。
リスクをゼロにしようとする「ゼロリスク志向」の会社は、「だったら捨てたほうがまし」となってしまう。特におにぎりや弁当などは集まらなかった。
出典:フードバンクとは
フードバンクでもお弁当やおにぎり、サンドウィッチの類は寄付できない状況にある。なぜできないのか?それは日本には食品ロスを防ぐ仕組みや法整備が整っていないからだ。
現状は廃棄するしかない
喫緊の課題であるが、それよりも消費税や北朝鮮、少子高齢化問題など日本には他の課題も山積している。政治家がこの問題に積極的に取り組むことはないだろうし、企業側もこれまで通り、利益になることしかやろうとはしない。自分自身もこういった利己的な行動を否定できないので強く言えない。よって捨てるしかない。まあ、そんなところだろう。
廃棄する食品を持ち帰って家で食べる
俺の実家の母親も一時期、近所のコンビニで働いていた。夜帰ってくると、廃棄するパンやおにぎりを持って帰ってきて、弟と二人で朝食べたりもした。昔、俺の友達の母親もコンビニでバイトしていて、廃棄する食品を大量に持ち帰っては、友達同士で犬食いしていたのは懐かしい思い出だ。田舎では、「コンビニでバイト=食品を持ち帰って食べる」のは自然なことなのだ。だが、東京では持ち帰りに対して厳しい印象がある。その辺は東京よりも田舎の方が緩いのだ。東京は衛生管理が徹底している。
まとめ
「生活困窮者ほどバカなものはない。何を言われても抗弁しないのだ」
俺はこんなセリフを思い出した。
結局、企業も行政も声なき者の生活など眼中にないのだ。インターネットも満足に使えない高齢貧困層の声は、大勢の群衆の声にかき消される。日本の貧困とは物質的なものではない。心の貧困、つまり正しい知識や情報を得ることができないことだからだ。
俺はそれだけ書くと、安物のウィスキーの入ったグラスを飲み干して、逆さに持ち、ふちに溜まったしずくが震えて落ちるのを見つめた。