絹代氏『そうは言っても自分は速く走りたい』『速く走るためには、足を太くしなきゃダメなんでしょ?』と思われる方もいますよね。でも実は、細くてもパワーは出るんです。クライマーと言われている選手やツール・ド・フランスに出場している選手をテレビで見ているとわかりますが、足がすごく細いですよね。
フィギュアスケートの選手を想像するとよくわかるのですが、フィギュアの選手は跳び上がって3回転以上回って着氷する。これってものすごい筋力です。でも、あれだけの筋力があるのに足はスラッと細いですよね。あれは、足をしっかりデザインしているからなんです。無駄な筋肉がつくと身体が重くなってしまうので、筋肉のどの部分を使うかをきっちりと意識して、パワーはあるけど細い身体を作っているんですね。
では、筋力をアップさせるためにはどうしたらいいか。もちろん筋肉をつけなければいけませんが、それだけではありません。筋繊維をいかにうまく使うか、これがとても重要なんです。レースに参加している選手たちは、わざとギアを軽くして高回転のスプリントトレーニングを行うそうです。これは脳の指令がきちんと細かく筋繊維に伝わるように、きちんとペダリングできるように、というトレーニングなんですね。自分の中で使っていない筋肉がないかどうかを意識しながら走ることで、全身をバランスよく鍛えることができるんです。
自転車で走るときは、上半身にも力が入っているか、お腹やおしりの筋肉も使ってペダリングしているか、ケイデンスはどうか。ぜひ意識しながら乗ってみてください。
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自転車イベントのMCとしてお馴染み。執筆を中心に、テレビ、ラジオ、雑誌などにも登場するタレントとして活動中。自転車を使用したフィットネスや、美容、健康管理の提案、さらに多岐にわたる自転車の楽しみ方の紹介など、自転車の普及活動や、時には自転車イベントの企画スタッフも務める。