自動車に乗ってる人ならタイヤのローテーションをしたことがあると思いますが、あれって本当に効果があるのかな、と疑問に思ったのでちょっと書いときます。

最近の小型乗用車は、ほとんどの車種が前輪駆動(FF)です。
FF車の場合、タイヤ屋さんの話では前輪が後輪に比べて2倍ほどタイヤの減りが早くなるそうで、「だからタイヤのローテーションをしたほうがいい」そうです。

でね、ちょっと思ったんですが、ローテーションしたらタイヤ代を安くできるんでしょうか?

1000ccクラスの普通車を例にするとこんな感じです。

2万キロ走行で、前輪2本は100%消耗し、後輪は50%消耗する。
なので、1万キロ走行した時点でローテーションする。費用は2,000円。
ローテーション時の消耗率は、前輪タイヤ50%、後輪タイヤ25%。
ローテーション後、さらに1万キロ走行すると、消耗率はもともと前輪だったタイヤは75%で、もともと後輪だったタイヤは75%。
さらに5000キロ走行して前輪タイヤは消耗率100%になり、後輪タイヤは87.5%になります。
たぶん、ここでタイヤ4本交換します。(後輪が12.5%残ってますがそのまま廃棄します。)

タイヤ交換費用1本8,000円(工賃、古タイヤ処理費込み)なので、32,000円とローテーション費用2,000円の合わせて34,000円で25,000キロ走行したことになります。

次にローテーションしないで走り続けた場合ですが、2万キロ走って前輪タイヤが100%消耗するのでタイヤ交換します。費用は16,000円。後輪タイヤは50%消耗した状態です。
さらに2万キロ走ると前輪タイヤの消耗率が100%になり、後輪タイヤも100%になります。
4本交換して32,000円です。

合計すると、48,000円のタイヤ代で、40,000キロ走行したことになります。

ローテーションすると、1キロ走るたびに、1.36円のタイヤ代がかかります。
ローテーションしないと、1キロ走るたびに1.2円のタイヤ代がかかります。

あれ?ローテーションしないほうが得じゃん!(笑)

ま、つまりそういうことですよね。
ローテーションしない場合だと、タイヤを消耗しきるまで使うので無駄がありません。
あと、ローテーション工賃もかかりません。

簡単に言うと、ローテーションしてもしなくても、タイヤの消耗は変わらないしコストも変わらないということです。
ローテーションをするたびに、タイヤ屋さんを儲けさせるということです。
(自分でやるならお金はかかりませんけど)

じゃあ、ローテーションするメリットは何かというと、4本同時に交換できて気持ちいい(笑)というのと、4本で安売りされているセール品を買うことができる点かな。
細かいことを言うと、タイヤの接地性能が均等になることとか。

昔の車にはスペアタイヤが普通のタイヤだったそうなので、その時代なら、スペアタイヤとローテーションすることで、タイヤの交換時期を20%ほど先延ばしできたと聞いたことがありますが、それでも、最終的なコストは同じですよね。

この間、タイヤ交換した際に、タイヤ屋さんがしつこく「ローテーションすると良いですよ」と薦めてきたので、少しまとめてみました。
結論は、ローテーションはタイヤ屋さんを儲けさせるということでした。(笑)

金銭面で考えるとそうですが、やはり安全とグリップ力をより強い物を検討される場合は前者ではなくてもしっかりとタイヤを交換させて行きましょう!